栗原秀治

身近な自然と人生をテーマに、 折々感じたことを 手帳(note)に記していきます。

栗原秀治

身近な自然と人生をテーマに、 折々感じたことを 手帳(note)に記していきます。

最近の記事

「グラデーション小日記」

★ 3月21日 日曜日 久しぶりの朝からの雨 恵みの雨 何かと制限される日だけれど なんとなく心静かに これまでのことを省みるような 気がしてくる 雨の日。 ★ 3月22日 月曜日 運動と力に関する物理法則は ニュートンの運動方程式F=ma、 つまり、力=質量×加速度で事足りるのだけれど ここで、質量が不変というのが常識だった。 が、アインシュタインは、相対性理論でその常識を打ち破った。 質量は光速に近くなると無限に大きくなり 光速を超えることはできないのだと。 世

    • 「曲線小日記」

      ★ 3月14日 日曜日 南の海で取れた貝殻です。 見るからに、痛々しいとげとげ なぜこういう形になったのか。 これには こざかしい人智も及ばぬ 深い理由があるのだろう。 ★ 3月15日 月曜日 これは、近くの海で拾った貝殻です。 見事な曲線。 この曲線を数理的に解析し 再現できるのも、大したものだが、 所詮、なぞるに過ぎない。 それより、この曲線を自然の造化として 創り上げることの方が、さらにすごい。 どういう生命の設計から造られるのか その機構は、まだ解明されてい

      • 「穴ぼこ小日記」

        ★ 3月7日 日曜日 これを知る者は これを好む者に如かず これを好む者は これを楽しむ者に如かず (論語) 「これを」何かの勉強とか習慣と置き換えてもいい。 どの段階でも その楽しみ方はあるもので、 淡くても楽しいという実感を持ちながら 続けられたら最高の幸せ。 ★ 3月8日 月曜日 物事を継続していく原動力の一つに 楽しさがあるかということ だけれど、 その中身は、夢中になれることだし 事後に、清々しさまで残って快い。 草取り、登山、楽器演奏、 そして問題を

        • 「金太郎飴小日記」

          ★ 2月28日 日曜日 風の強かった翌日、 林道脇の道端に 鳥の巣が落ちていた。 枯れた小草を編んだ精巧な造り物だけれど、 要らなくなれば、簡単に捨てられる。 鳥の生き方って、 合理的で、自然そのもの、 清々しい生き方だと思う。 ★ 3月1日 月曜日 朝の5時半過ぎ、 丸い月が、西の空にかかっている。 遠くで鶏鳴。 科学のなかった昔の人は 月を見て どう思ったのだろう。 案外、知らないものは知らないで、 済ませていたのかもしれない。 我々が今、 宇宙の本体を全く

        「グラデーション小日記」

          「想像小日記」

          ★ 2月21日 日曜日 朝5時半過ぎ、 南天の上空を君臨しているかのように大きく さそり座が、はっきり見える。 胸元辺の、あの赤い星アンタレスも。 宮沢賢治も、昔それを見て 「銀河鉄道の夜」を書いた。 サソリの話も出ている。 しかし、地球を含むこの太陽系自体、 銀河の周辺を周回しているのだから、 何万年後かには 今見えている星座の形もすっかり変わるだろう。 ★ 2月22日 月曜日 今朝もよく晴れて、 南天にさそり座、 北天に北斗七星が、はっきり見える。 歩いていると、

          「想像小日記」

          「エントロピー小日記」

          ★ 2月15日 月曜日 午前5時半、 傘を打つ雨の音も 近くを流れる水の音も すでに春。 月日の流れのなんと速いことか。 光陰矢の如し、と述懐した人は 相当年を取っていた人に違いない。 なぜなら 坂を滑り落ちていくように 月日の流れは加速する。 40代より50代 50代より60代、 どんどん早くなる。 ★ 2月16日 火曜日 高校三年生のこの時期といえば 自宅待機だった。 3月1日の卒業の日まで 学校に行かなくて済んだ。 夏休み以上の自由がいっぺんに押し寄せて来た

          「エントロピー小日記」

          「四次元小日記」

          ★ 2月7日 日曜日 唄は世につれ、世は歌につれというが、 流行った歌は、それっきりだろうか。 今はYouTube などで、 どんな音楽でも聴くことができ、 ありがたく、特に懐かしい昔の歌など 聞いて涙する。 城卓矢の「骨まで愛して」は 当時、タイトルと言い 歌詞もストレートすぎたが、 年を取ると、また違った受け止め方もでき メロディーも歌詞もPureに感じる。 ★ 2月8日 月曜日 宇宙については 大概の人が関心を持っているのに、 物理となると、苦手に感じる人が多い

          「四次元小日記」

          「パラドックス小日記」

          ★ 1月30日 土曜日 午前5時半過ぎ、外はまだ暗い が、今朝は 丸い月が、西の空に浮かんでいた。 餅をつく兎の姿もくっきり。 見上げていると、 マスクもマフラーもしているけれど、 喉のあたりが寒くなる。 太陽の光を反射するだけで、 月は、こんなにも明るい。 それに、あたり一面、皓々として 厳か、かつ物静かな雰囲気。 これが、燃えて発光する天体だと こうはならない。 絶妙な位置に、月はあって、 然も日ごと、その光の形を変えていく。 地球という天体の あるがままの奇跡

          「パラドックス小日記」

          「もうすぐ春小日記」

          ★ 1月24日 日曜日 外から力が働かない時、 物体は、静止し続けるか、 等速度運動をし続ける。 だから燃料が無くなっても、 惑星探査機は、秒速数十㎞の速度で飛び続けているし、 人工衛星も、地球の周りを何十年も 周回している。 運動の第一法則、または慣性の法則とも言いますが、 ニュートンは、このことを 遥か昔に予見し、 ゆるぎない盤石の自然法則を打ち立てていた。 〇〇は不滅、とか言いますが、 自然がある限り、 ニュートンの名こそ、不滅。 ★ 1月25日 月曜日 力とは

          「もうすぐ春小日記」

          「孫悟空小日記」

          ★ 1月18日 月曜日 大学受験シーズンになると、 思い出すことがある。 落ちて、再び挑戦して、 入れる人もいれば、 そうでない人もいる。 そして、背水の陣を敷いて、挑むとき、 直前に志望校を変え、 入った大学が、思っていた以上に 素晴らしくて、 最初から、そこに入っておけばよかったと。 なぜ、これまで、このことがわからなかったのかと。 骨折り損のくたびれもうけ、 とまでは思わないまでも、 ずいぶん回り道をしたもんだと。 そんな苦い思い出も含め、 とにかく、何が縁にな

          「孫悟空小日記」

          コントロール小日記

          ★ 1月12日 火曜日 熱気球は、気球に加わる浮力も その重さも変わりません。 だから 気球の重量自体が軽くなるということはありません。 ただ、コントロールできるのは、 気球内の気体の密度を変えることだけ。 バーナーによって加熱すると、 気体が膨張し、その密度が小さくなり、 その空気の重さ分だけ軽くなり、 力のつり合いが破れて 上昇するというわけです。 水中の泡みたいなものですが、 泡はただ上昇するのみ。 気球は、となると、 上昇も下降もできるという操作性、 自由にコ

          コントロール小日記

          五十歩百歩小日記

          ★ 1月6日 水曜日 どういうわけか、 記憶に残っていること、 思い出すことと言えば、 十代頃までに聞いた 懐かしい歌、 そして故郷の 人々の思い出。 その後は、どういうわけか、 記憶に残っているとは言え、 年齢とともに加速していく 走馬灯のような印象であり、 十代の頃までのような鮮烈さはない。 ★ 1月7日 木曜日 幼い頃、近所の子ども大勢が 近くの海に行って、泳いでいた。 もちろんプールのようなものはなく、 大自然の海に直接、その身を浸していた。 石垣の上から

          五十歩百歩小日記

          有為転変小日記

          ★ 12月31日 木曜日 マフラーにマスク、 毛糸の帽子に 手袋をして、早朝の散歩に出る。 怪しげな雲の塊の間から まん丸い月が出ていた。 布団の中のマシュマロのような柔らかい 猫の感触から この痛いほどの指先の冷たさを感じながら 目まぐるしい有為転変を想う。 もうすぐ新しい年。 時はどんどん移り変わっていく。 ★ 2021年1月1日 金曜日 去年の今頃 予想もしなかった去年だった。 が、 今年も、思いがけない変化があるかも。 雨や嵐の後は、穏やかな晴天が待ってい

          有為転変小日記

          夢想小日記

          ★ 12月26日 土曜日 セミは、長い地下生活の後、 地上に出、成虫になる。 チョウも、 半死半生のような、 さなぎの状態を経た後、 羽を広げ、 野山を舞い飛ぶ。 人間についても、 これとよく似た経過を経験するものではなかろうか。 自分自身、若い頃を振り返ってみて、 蛹か繭のような どうしようもない不可避の、停滞した期間があった。 が、 その長く暗いトンネルを潜り抜けた後、 思いもしなかった広々とした世界が 開けてきたのを覚えている。 地球全体に及んだ コロナ禍の、

          夢想小日記

          くわばら小日記

          ★ 12月21日 月曜日 午前5時、枕元のケータイのアラーム鳴る。 うつ伏せになり、猫の柔らかな腹わたに顔をうずめる。 着衣の後、階下に降り、洗顔。 仏壇のろうそくに火をともし、線香を立てる。 簡単なストレッチをした後、 マフラーにマスク、毛糸の帽子と手袋をして 外に出、ウォーキング。 帰宅後、何も浮かばないので 朝の日課を、ツイート。 ★ 12月22日 火曜日 近くの里山の中腹に、10匹に満たない 野良猫たちが住んでいる。 昨日、今年生まれたばかりの 子猫が、林道

          くわばら小日記

          楽しむ小日記

          ★ 12月14日 月曜日 楽しむという「楽」の字を じっと見ていると 木の上に、白い花が 笑って咲いているように見える。 人生、ある程度楽に、 楽しみながら続けられるものが 一つでもあると 第一、楽しいし 充実した、幸せで 楽な暮らしができるような気がする。 ★ 12月15日 火曜日 午前5時半過ぎ、 今朝は、とても寒い。 空は半分、雲が覆い、 もう半分は、くっきりとした星空。 暁闇の中、歩いて、ふと見上げた時、 流れ星を見た。 速足の、このわずかな散歩の時間、

          楽しむ小日記