仕事のこと、学術のこと

自施設リハ科の学術活動において、微力ながら指導者として後進のサポートをさせてもらっている。

先日、こんなことがあった。

学会発表予定のある後輩から、発表内容について相談があった。その子には普段、自分が直接指導をしているが、その演題についてはこれまで全く相談がなかった。もちろん共同演者でもない。第二演者は上司であった。
内容を確認すると、かなり大きな問題がありかつ修正は困難を極めた。
正直自分の業務等で忙しかったが、「ここの学術指導をするのは自分の役割」と思い対応した。

さらに同時期発表予定ではあるものの、いつまで経ってもポスターを見せにこない、進捗も報告に来ない後輩がいた(こちらは自分が共同演者ではあるが、第二演者はやはり上司)。
期日の2週間前に「途中でも良いから一度見せなさい」と伝えた。

2人ともポスター発表だったので、期日1週間前には形にしておかないと苦しくなる。それを見越しての対応だった。

2人の演題はとりあえずまとまった。
が、自分はかなり疲弊し、そのせいか業務の中で何度もミスが出た。

その状況を見ていた上司から
「仕事の優先順位を上手く選択できていないのでは?」と言われた。

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そんなエピソードから内省・自己分析した。
その結果を整理して書き出してみる。

①そもそも自分がサポートする必要はなかった
自分が変な使命感を振り翳してしまったことは否定できない。また、いつも色々な仕事をこなしてくれている上司への負担を少しでも軽くしたいという忖度もあった。
一旦立ち止まって「上司に見てもらえ」「上司に見てもらうようお願いしておく」と言うべきだったと、今は反省している。

②もっと早く後輩に声をかけておくと良かった
計画的に作業を進められるよう、もっと早く声をかけるべきだったかもしれない。少なくとも共同演者になっていた演題の後輩についてはそう思う。
ただ、社会人なら、自分の仕事のスケジューリングは自分でしてくれとも思う…
また、後から言われたことで「出来上がってから見せないといけないと思っていた」というコメントがあった。むしろ3割くらいでまず見せてくれ…

③学術に対する自分と他とのイメージの違い
研究計画から発表、論文執筆に至るまで、基本的には計画に沿って進めることが学術だと、そう習ってきた。そんな自分の持つ学術のイメージと他スタッフの持つイメージに乖離があるようだ。
他のスタッフのイメージは、一言でまとめると「突貫工事」なのだ。自分も経験はあるが、それでは疲れてしまう。継続可能性が落ちると思う。でも、学術活動とは「そういうもの」という間違ったイメージを持っているスタッフが多い気がする。

④自分のイメージの押し付け
③の続き。
自分の持つイメージを勝手に当事者2名に押し付けて対応していた。向こうからしたら頭ごなしに否定させるような、すごく感じの悪い対応だったかもしれない。

⑤自分に対する周りの誤解もある?
よく「仕事を抱えすぎている」と言われる。
それは自分のナラティブな面をまったく理解してもらえないままに現状だけを指摘しているだけと解釈している。少なくとも今は違う。少しずつ業務量を調整できている。
でも、自分に対するそんな先入観から「君は業務量のコントロールができていない、優先順位を上手くつけられない」といった指摘に繋がるのであろう。

最後に、
確かにあの時自分は忙しかった。
余裕がなかった。
改めて自分を犠牲にしてはダメだと反省した。
だが一方で、あの時上司から最初にもらうのは感謝の言葉であって欲しかったと思う。

明日ちょうど、上司との定例の面談がある。
改めて自分の考え、気持ちを伝えて、分かってもらう努力はしようと思う。
後輩2名とも近々話し合いをする予定。
しっかりと意見を聞き、こちらの思いも伝えようと思う。

何にしてもコミニュケーションは大事だ。

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