俳句:01 「落下傘」30句
たんぽぽの綿毛にすらも嫌われて
好きな色ピンクと言えず新学期
エイプリルフールにできた友二人
花吹雪涙を隠せ今すぐに
春の雨静かに母の死を知らせ
水溜りを泳ぐ桜の抜け殻
なにもかも嫌いになれず春の宵
燃える夜雲雀は空を飛べず死ぬ
葉桜を纏いし君の影を踏む
沈黙も心地良い春の終わりに
酔いどれや祭りの夜に夢を吐け
サンダルが誰より先に泳ぐ海
向日葵の明るさ眩む生きられない
青春は未だ来ずただ日々は過ぎ
消えたいと願う朝にも咲くアヤメ
絵日記に描いた海 嘘 夏休み
休暇明け 同級生は死を選び
線香の匂いで祖父の死を知る日
潰された蚊にもいたのか伴侶とか
目を瞑り空を見下ろす落下傘
案山子の目泣いてるような気がします
秋の蝶私を連れて帰る頃
天つ風この憂鬱にさよならを
戯言は九月の空に笑われて
おかえりを言わない日々に雪は降り
ため息も白く染まって無人駅
帰り花傷つく前に咲く前に
暇乞い涙か雨か分からない
寒雷が告げる始まり死に耐えて
クリスマスいつもと同じ帰り道
新人賞に応募していた俳句たち
(自分で添削して改めた俳句を載せています)
口語俳句想像以上に難しい
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