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[62本目]映画『あの頃。』で今泉力哉監督のコトがより好きになった

2021年2月19日、映画『あの頃。』が公開され、朝一で新百合ヶ丘のイオンシネマで観てきました。平日の朝一だけど、今年は誕生日が日曜日で非日常をあまり味わえなかったから、代わりにこの日の午前中をお休みにしちゃいました。

そういえば、昨年の誕生日は今泉力哉監督の『his』と『mellow』を1日で観たんだよなー。どっちもステキな作品だった、人の”愛”を丁寧に伝える作品だった。今泉力哉監督のことを知ったのは、もう何年も前の下北沢映画祭。そして、昨年公開予定だった下北沢が舞台の作品『街の上で』を試写で観て、彼でしか創り出すことのできない世界感に、完全に惚れてしまったのだ。

ちがうちがう、今日観た『あの頃。』の話を書こうと思っていたんだ。

『あの頃。』は、松坂桃李が主演で、

”ハロプロ”にすべてを捧げた男たちのくだらなくも愛おしい青春の日々。

がテーマの作品だ。メジャーなアイドルにはほとんど興味がなく、前提知識などは一切ない自分でもあややこと松浦亜弥のコトは知っている。そんな彼女の存在に救われた話でもある。音楽は好きでバンドのライブは数え切れないくらい観に行っているけど、アイドルはほぼ専門外。でも、そんなことは全然関係ないんです、この作品も相変わらず人と人の関わりであり、手に届く範囲にある愛のお話しだから。

まあ、とりあえず予告編を見ましょう。

予告編を見ると、やっぱアイドルオタクな人たちの話なのかなって思っちゃうけど、それはたまたま対象がアイドルだけであって、その対象は人によってそれぞれなんですよ。はまったモノって誰にでもありますよね、そしてそれを共有できる仲間っているわけじゃないですか。だから、アイドルに対する知識とか全くいらないです、人と人の関わりの話なので。

主演の松坂桃李くん、子供が戦隊ものを観ていたから『シンケンジャー』でクールすぎる役を演じていた彼のことはよく知っています。それ以降、ドラマで彼のことを見続けてきていて、映画だと『新聞記者』での熱演がとても記憶に深く残っています。今回の『あの頃。』は比較的時間軸が長い作品ですが、その長さを見事に演じきっています。彼だったからこそこういう作品になった、『あの頃。』という作品は松阪桃李という役者と、今泉力哉という監督だったからこそ完成した作品なんだと言えるでしょう。ベースの練習、大変だっただろうなぁ。ベースという楽器のことが、この作品を観てより好きになりました。

そして、桃李くん演じる劔樹人役と不思議で面白いつながりを持った、コズミン役を演じた仲野太賀くんがこれまた素晴らしい。スクリーンの中ではやりたい放題な感じだったけど、かなり難しい役だったのでは。コズミンというキャラクターがいたからこそ、人と人との関係における尊さをある意味ズバッと表現できたと感じています。注目ですね。「この恋あたためますか」をはじめとして様々な作品で見てきましたが、今後注目したいです。だってー、誕生日俺と同じだしー。

で、『街の上で』で主演を務める若葉竜也くん、そして中田青渚ちゃんの2人、とても魅力的なキャラを演じてくれました。特に青渚ちゃんについてはめっちゃ男を惑わす感じがいいねー、可愛いだけじゃなくて存在感が凄いよね彼女は。そして、芹澤興人さんのあの存在感もすごかった。こうなんていうかな、人生を感じさせる雰囲気が最高だったし、桃李くんとの関係が本当によかった。あと、『街の上で』にも出演してる青渚ちゃんのお友達役のコ、名前が分からなくて申し訳ないんだけど彼女もいいんだよなー、「うゎぁ、、」みたいな表情が焼き付いてしまった。

作品の内容についてはぜひ実際に観ていただいて感じて欲しいのですが、やはり『あの頃。』も人の”愛”を感じられる作品だった。ハロプロに対する”愛”であり、フツーに女のコを好きになる”愛”であり、同じモノを愛する同士との”愛”であり、距離も時間も友情も超えた尊すぎる”愛”でもあり、、、。ホント、今泉力哉監督の作品を観ると、自分以外の他人のことが愛おしく感じられるわけですよね。

というわけで、『あの頃。』めっちゃオススメできる作品です。ぜひ、劇場で観ていただきたい。そして、最後に一言言いたいのは、やっぱライブハウスって最高ですね! 愛してます、ライブハウスのことも、そこにいる人たちのことも!

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