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せっかく暇なのに、身体が痛くて思う事

去る5/31(月)、遂に88歳の母の新型コロナワクチン接種当日。

まあ、大変でした💦

元福祉職として、こちらがやるべき事を事前に思い付く限りの手を打ったつもりでも見落としたことや、接種のやりように思うところを書かせていただきます。

接種前の事前確認

先にやるべき事
○施設にいる母の最近のバイタルを施設側に尋ねます問診票を書く
○母にワクチン接種をする理由と意味を解説
○接種するクリニックの場所確認

上の2点は接種当日にするとして、まずはクリニックの場所を調査。

予約が取れたクリニックは、母がお世話になっている施設から車で10分程の距離だが、私は初めての場所。
住んでいる区とは違うし、その辺りには全く土地勘がない。

と言うことで、接種予定日より前に丁度別の通院で施設へ行ったので、ナビを頼りに事前に下見。

ルートは簡単だったが、クリニックは古くからある住宅地の中にあり、大通りから入ったらその先は細いくねくね道…😱

私の車はコンパクトカーだが、対向車がデカかったらにっちもさっちもいかない細さに、少々ビビりながら目的のクリニックを発見‼️

幸い対向車もなく、大通りからもすぐだった🎵

駐車場も広い❗

車から降りては見なかったが、遠目で確認できたクリニックの出入口は自動ドアだったので、歩行が困難な母でもすんなり入れそうだ。

その時はそう思った。

接種当日

昔から母は、出掛ける直前になると何かとやらんで良いことをしては時間が押してしまい遅刻ギリギリになるという変な癖がある。

入所してもその悪癖は変わらず、最近は記憶力の衰えもあり、通院の度迎えに行く時間を伝えてもらっても、お迎え時間丁度に到着したのでは出掛けるまでに手間取り、顔を見た瞬間「今日医者だなんて聞いてない❗」と言い張り(必ず事前に伝えてもらっている…)、病院の予約時間に間に合わなくなる。

なので毎回30分はサバ読んで迎えの時間を伝えてもらっていて、接種の日も早めに伝えて更にもう20分程度早く到着したら、大どんでん返し~😅

なんと❗
間髪明けず、玄関に出てきてしまった😱

接種予約時間まで余裕で50分…どーしましょー⁉️

母のいる施設ではデイケアセンターもあり、移動等に手が必要になる母に職員が取られるため、その始まり前に出て欲しかったと見えて、いつもより早くお尻を叩いてくれたらしい…😅

事前確認のバイタルの申し送りなんて、3分もかからない💦

まあ、仕方がない…と早めに施設を出発。

こんな時こそ道が混んでいて欲しいところだったのに、なぜか流れはスムーズ😂

おかげさまで、予約時間の30分以上前に到着してしまった。

駐車場を1つふさいでしまい、広めの駐車場とはいえ母より早い予約の方の駐車が出来なかったらどうしようとドキドキする羽目に…

接種前の第一関門

ドキドキしながらも、接種前の事前確認で残ったワクチン接種の理由と意味、注意事項が書いてある行政からの説明文を母に読ませ、手短に解説した。

本人が意義を理解しているか、確認する欄が問診票にあるためである。

軽く認知に問題がある母はもはや考えること自体が面倒とみられ、私の「分かりましたか?」と言うのに対し「わからない」の一点張り。

…問診票の確認欄は空欄で持っていこう…

仕方なくそう思った私はその後はクリニックの玄関先を眺めていたが、ここは地元密着と見えて若い方やお子さん連れの親子さんも歩いてやってきていて、通常診療の合間に接種もしているのか、大変だな…と考えていたのだが、接種に来たと思われるお年寄りの大半は当たり前のように車でやってくる。

中にはタクシーで来た方もいらしたが、ほとんどが自分で運転している…80歳以上の方ばかりなのに…

当地は、主要駅から離れると公共交通機関はバスしかない上、本数が本当に少ない。

しかし、土地は広い。

当然の事ながら、移動には自家用車が必要となる。

ご近所を見回すと、駐車場に車が5台以上なんてお家はざらである。

都会のように「一家に一台」ではなく「家族ひとりひとりに一台」なのである。

接種に行くにも私のように比較的自由が利く家族がいなければ、高齢であっても自分で運転していくしかないのは理解しているが、クリニックの駐車場で待っている間本当にヒヤヒヤした。

不思議と年配の男性ほど未だに鼻先の長いセダンタイプの車に乗っていて、比較的広い駐車場とはいえ、停める迄の切り返しの度、前後にぶつかるのではないかと目が離せなくなってしまった💦

そうかと思えば、軽ワゴンの男性がバックで駐車しようとして下がってきたが、ハンドル操作がおぼつかず、隣の、車が入っている方へ大接近‼️

わ~っ⁉️と思ったがぶつからずには済んだものの、運転席側の隣との間は20cmもない。

どうやって降りるんだろう⁉️とやはり目が離せないでいたら、後部座席へ移動して、しかも反対側のスライドドアから降りてきた。

さすがだ…けど…良くあることなんすね…😅

変に感心していたら、降りてきた男性は杖をついていた。
歩く足元はヨチヨチ歩きで、完全におぼつかない。


……

高齢者にとって、ワクチン接種の予約も大変、会場へやってくるのも大変…

初めての事ばかりとはいえ、何かもっとやりようがあるのではないか?

接種前の第ニ関門

そうこうしているうちに、母の予約時間が迫ってきた。

先のお年寄りのことを言えなく位、母も歩行器を使っていてもヨチヨチ歩きでなければ歩けない。

玄関まで歩いて15歩もかからないだろうが、母の歩きを考え10分前に動き出した。

玄関先迄近づき、中を覗いた瞬間、私の頭は真っ白に‼️

何と自動ドアを入った玄関は、一般的にはきっとバリアフリー、でも福祉職から見たらバリアフリー…とは言い難かった。

予約の電話をした時に母が歩行器でないと歩けないと伝えたところ、バリアフリー対応ですよと返事があった(はず⁉️)のだが、街のクリニックで当たり前程度の広さの玄関には患者さんの靴がずらっと並び、確かに2cmはない程度とはいえ、段差を上がりスリッパにはきかえる形式だったのである。

偵察に来た時、中まで見とけや、自分‼️
いや~、どうしましょ⁉️

靴を履き替えるためのイスは置いてあるが、足元にはずらっと靴が並んでいて、歩行器を押したままではそこへ近づくのさえままならない。

横を見ると車椅子はある。

瞬時にアレコレ手順を考え、まずは受付で車椅子を借りて良いか確認、許可をもらった。

次に他の方の靴を横へよけさせて頂き、イスを出来るだけ段差の際まで寄せ、その横に車椅子をつける。

母に歩行器を離し私の腕に掴まるように指示、ヨチヨチ歩きでイスに座らせる。

スリッパなんぞはいて歩けないのでそこは無視。

靴を脱がせ、私の身体に掴まりながら立ち上がらせ、半分持ち上げつつ車椅子に座らせる。

イスを端によけ、他の方の靴を元に戻す(だって、勝手に移動していると見た時なんかムカつくでしょ?)。

ここまで10分以上。

ようやく、クリニック内へ入ることが出来たのである。

そして、元福祉職であったスキルが役にたった事に何かイラついた私だった。

接種直前にも、もう1つ壁が❗

受付の方はやはり親切だった。

案内の看護師さんも親切だった。

が、接種会場として作られた場所は、私的にバリアフリー…とはやはり言い難かった。

(一般的に壁に手すりが付いていて、床に段差がないことをバリアフリーと思われがちだが、そうではないのですよ。
身体が不自由な人達が車椅子や杖で妨げなく動ける座れる空間がバリアフリーであって、スリッパを使用する点で残念ながら既にそういう方には無理があるんです。)

接種後15分待機するために診察用ベッドが5台程並べてられていて、パーティションのビニルシートで1つずつ丁寧に区切られていた。

程ほどの広さのクリニックの中、出来うる最大の配置配慮されていることに有難いと思う一方、ベッド間は歩いて入るのが精一杯で車椅子では入れない…

なので、看護師さんが車椅子をベッドの横につけてくれ、私がベッドに座る形となった。

ドクターは、忙しい通常診療の合間に接種前の問診を行ってくれた。

懸案の接種の理由と意味、副反応について本人が理解できないと伝えると、ドクターは「メリットを考えましょう。今日体調に問題ないなら良いですよ。お母さん、するでしょ?」と聞いてくれて、母も素直に頷いたのでOKとなった。

接種は看護師さんが手際よく済ませてくれ、15分の待機中も問題なく、まずは1回目の接種が無事終了。

待機時間の間にこちらが聞く前に2回目の案内もしてくれて、3週間後にキチンと予約が入っていることを知らせてくれた。

ありがたや、ありがたや🙏

どこかの地域では、接種後の高齢者に「○月○日以降から2回目の予約が取れるので、また予約してください」と言っていたのをテレビで見て、なんとまた大変な予約を本人がしなければならないのか、3週間後と分かっているんだから振り分けておけば良いのに…と思っていたので、本当にテキパキこなして下さる医療現場の皆さんに足を向けて寝られないと思った。

接種のやりようを考える

接種後、玄関先でまたドタバタしながらも何とか会場を後にした。

3週間後またこれを繰り返すのかと少々気が滅入るが、それでも母が6月中に終われる事に感謝しつつ、接種のやりようを改善できないのかと思っている。

新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは天災であろう。
新型ゆえに、世界中が大変な思いをしている。

そして今の状況を打開する最速の手段がワクチン接種なのだろう。

感染もワクチン接種も初めての事だから、方策が後手に回るのも仕方がない。

が、ワクチン接種のやりように関しては、日本でも既に数ヶ月、世界では半年以上の経験があるのだから、それらを活かしたやりようを再考出来ないものか。

個人が予約を取るのではなく、行政が地域ごとに会場と日時を振り分けて案内、出来れば大規模会場にはバス等を出し、理想を言えば地域のクリニックでインフルエンザのワクチン接種のように、事前に予約は必要としても接種券などなしで受けられれば、遠出することなく移動も楽で、勝手も分かって有難いと思うのだが…🤔

地方によってはそうやって接種が若い人まで進んでいると報道されているが、全国的にやれないのか?

首都圏のように人口が多いところは無理なんだろうか?

東京や大阪の大規模接種会場で予約が伸び悩んでいるとテレビで見て、そりゃそこまで電車やバスで遠出出来る元気なお年寄りばかりではないよね、神奈川や千葉の端からそこまで行くより地域で接種出来るのを待つよね…と思った。

普段身辺介助などをしていない者が、歩行も大変なお年寄りを連れて長距離移動してまで会場に向かわなければならない現状は、接種率の向上を妨げるだけだと思うのだが。

おそらく、大規模接種会場はテキパキ動ける若年層の方が向いているやり方なんだろうから、大都市圏は早く若い人に接種が始まれば良いのにと思っている。

以上はあくまで私の勝手な考え。

現在行政の方々が長考し苦慮して実施している事を否定している訳ではないし、本当にソーシャルワーカーの皆さんに感謝しています。

1回目の接種から一週間たっても、久しぶりに身辺介助をした私は、現在首から肩の痛みからくる頭痛に襲われている。
その痛みに、自分が福祉を辞めたくなったのは新型コロナの警戒による疲弊だけでなく、仕事で痛めた身体の痛みにメンタルを蝕まれたのも一因だったことを思い出した。

全ての人の心身を蝕む新型コロナに翻弄される世界が、1日でも早く解放されますように🍀

長々お読み頂き、ありがとうございました。









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