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Twitterから学ぶアセット経営

もう8月が始まり、今年も残すところ5ヶ月か。年初にはこんな目標(テーマ)を掲げていたな。

引き続き、概ねテーマは変わっていないものの、今後10年を見据えて、どのテーマにこのような機能的なテーマを打ち込んでいくのかは、結構大論点として横たわっている。

あと、改めて、人がつくったものに文句を言うのは簡単な話だなと、感じる次第です。

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そんな中、最近は「4つの経営観のメモ(DX/アセット/ポートフォリオ/M&A)」について興味を持って色々と観察している。そして、今回のnoteでは「カイゼンとアセット経営」というテーマに注目して書いてみたい。

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1. アセット経営と複利効果

以前書いた、noteからの抜粋。

[ソフトウェア経営は投資効率向上を意図したアセット経営]
こういった主張から、少しジャンプすると、このソフトウェア経営(データ経営とアセット経営の組み合わせ)は、シニフィアンの朝倉さんが言及しているPL脳からの脱却にも似ていると感じている。
フロー経営から再現可能(反復可能)な「仕組み」「原因・結果のメカニズム」というアセットで事業を推進すべきとも言えるからだ。
実際に財務諸表に表現されるかれないかは別問題で、キャッシュを生み出す仕組み(アセット)をいかに洗練し、スケールしていくかで事業推進をとらまえるべき。その際には、DXを推し進めた中で得られたデータ経営が役に立つ。そういう話と理解している。
最近、コーチングを受けている中で「真の因果関係」というキーワードがテーマだったこともあり、この成果を出すための真の原因づくりであるアセット経営(というワーディングは造語)が気になった。

久々のTwitterから学ぶシリーズとして、様々な経営者やプロフェッショナルのこのアセット経営に関係しそうな考え、捉え方を紹介します。

2. DMM CTO松本さん

DMMの松本CTOがソフトウェア経営について、ソフトウェアの特徴である反復可能性/スケーラビリティと可観測性と、データ関連技術を利用した客観指標の合わせ技によるAgilityを獲得することが「より多くの解を生み出す」上で、重要と説明している。

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そして、「Agility」こそがカイゼンであり、このnoteでアセット経営と呼んでいるものと同義と私は解釈している。

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3. クラシコムの経営方針

 Twitterで流れてきたクラシコムの経営方針の中にも「蓄積と複利」と言葉が含まれている。まさしくアセット経営である。

俯瞰して、捉えてみたかったので、スライドに起こしてみた。

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このnoteで着目している「アセット経営」に関係するのは、「希望を持ち続けるために」のno.1「蓄積と複利が利く事業領域にフォーカス」というもので、本文では以下のように表現されている。

(引用)
時間と共に、仕事を続けると共に事業環境がよくなっていく蓄積と福利の利く事業のみに取り組みます。一時的な「特需」に根ざしたビジネスや、いずれは解消される「ねじれ」や「非対称性」に根ざしたビジネスはどれほど容易でリスクが少なくても手を出しません。当社の取り組む活動は全て手掛けている当人たちが、このままこの活動を続けていったらますます成果が出るな、もっと生産性が上がっていくな、今よりたくさんのお客様に喜んでいただけるなという「希望」を感じているものだけです。

ちなみに、少しアセット経営の話からそれるが、この経営方針で示される「自由」「平和」「希望」は以下のように言い換えることができるものだ。

自由:常に主体的であれること
平和:独自性が高く、関係者と相互尊重できていること
希望:自分たちが選択した道を長期的に歩めること

また、各テーマの中に、必ず経済的な観点が含まれていることも経営方針だからこそであり、特に触れておきたい点と感じた。

自由:キャッシュの保有、分散したキャッシュポイント
平和:健全な財務基盤の構築
希望:蓄積・複利が効く事業領域

そして、これらを支えるのが、事業(価値)作り/組織作りとも言える。

4. プロフェッショナル/マネジメントのtweet

アセット経営、アセット経営とタイムラインを眺めていると、カラーバス効果とともに過去に目にしたツイートも思い出したので紹介したい。

ATカーニーせきなださんの言葉に「加速度」という言葉があったとのことですが、この考え方はまさに複利的なものだと感じました。

会計クラスタのみならず、様々なプロフェッショナルがインスピレーションをもらっているnagabotさんは、キャリア選択という観点で「資産性」について言及されています。

そして、MFSの塩澤さんは「テコ(レバレッジ)」という言葉を使われていますが、仕事の効果の最大化を狙った話には違いありません。レバレッジをかけるとは調達面の話で、アセット側の話ではありませんが、BS観点であることは変わりないのでご紹介。

最後に、LayerXの石黒さんと中村さんの対談記事。LayerXの複利効果を意識した組織学習の様子が紹介されている。特に特徴的な取り組みが創業初期から続く「勉強会」とのこと。

週次の全社定例がある月曜を除く週4日、1日1時間の枠を設けて各メンバーの知見を共有することで、情報の減衰を防ぎ、組織内での学習に複利を効かせているという。

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おわりに

複利効果という言葉はファイナンスに触れたことのある方であれば、絶対に耳にしたことのあるもの。しかし、そのコンセプトもしくはメカニズムは、ファイナンスの世界だけでなく、経営、キャリア、および日々の活動の中に組み込まれ、利用すべきものというとなかなか新鮮なものに見えました。そのような中、複利効果や資産性について、色々な方々が色々な観点で言及していたため、ご紹介してみました。

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