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経営備忘録_事業・組織・プロセス・財務という概観

ここ最近、目の前のことばかりに意識が向けられているなとふと感じたので、このnoteでは経営に関する気づき事項を五月雨式に書いてみる。書いてみてから、何を書いたのかを考えてみます。

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テンセグリティ構造とピラミッド構造

経営を考える時に、いつも思い浮かぶのは、テンセグリティ構造とピラミッド構造のこのおもちゃ(遊び)。

テンセグリティ構造は、張力の調和。大黒柱はなく、自律分散的。ユニット構造。調和を取るためにはコツがいる。調和を取るまでは不安定。

ピラミッド構造は、積み上げるバランス。テンセグリティ構造と異なるのは、特定のパーツが欠けても、調和が崩れる訳ではない点が興味深い。

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事業、組織、プロセス、そして、財務

ということで、企業の調和を保つために考える要素を事業、組織、プロセス、財務にざっくり分けて、つらつら書いてみる。なお、もっとも重要な気づきは、これが並列ということではないことだ。「事業」という起点があって、初めて他の要素の論点が生まれる関係にある。

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1. 事業:プロダクト・サービスが全ての中心

事業体なのだから、提供価値を直接届けるもの、すなわち、プロダクトやサービスがあって初めて存在する。当然なんだけど、見失いがちな話。多くの企業がバランスを崩すのは、組織、プロセス、財務の論点を、事業とは独立して検討してしまうことがあるのだと思う。

それが、事業というものが変化するにあたり、他のテーマがついていけないからということなのか。組織的な意思決定が難しいという一般論なのか、全ての要素をこの事業を起点に調和を取っていきたいが、完璧な状態などないのだろうなと感じている。(まじで偉そうなこと言えない)

少しだけ、踏み込んで書けば、営む事業や事業のフェーズによって、構築すべき組織、プロセスそして、財務の状況というのが異なる。事業特性によって、求められる人材像も異なるし、仕事の進め方も違う。事業リスクが異なれば、資金調達の方法も変わってくる。そんな話をしている。

加えて、触れておきたいのは、その事業を何故やるのかという話。

これは、あらゆる意思決定に影響を及ぼす話だから、本来的には避けては通れない。プロダクト、サービス自体の設計はむちゃくちゃ重要だが、みんなするんだけど、それ、なんでやるん?って話は、結構抜けがち。(まぁ、抜けているのはわかってるさ、でもねって話はある)

このwhyの話は、人をエンパワーメントするからほんと避けないでいたいし、逆にこれを共有できている組織は強いよね。判断基準がブレない。

GoodpatchのTsuchiyaさんのこの記事がとても興味深いからおすすめ。

2. 組織:経営チームとマネージャー

次に語るべきは、人の話。興味深いなと思うのは経営チームとマネージャーの話。

経営チームは意思決定で会社を作る

経営チームはまさにこの事業、組織、プロセス、財務を司るチームで、背中を預けられる人材で作られていて欲しい。そして、これは面白いなと思うのは、スキルセットとしての凸凹だけでなく、キャラクターの凸凹もハマっていると気持ちが良い。

とにかく、事業というのは意思決定の積み重ねでしかなく、それを決定的に行うのは経営チームであるのだから、ここの重要性はいくら強調しても、強調しすぎることはない(っていう言い回しをしてみたかった)

ちなみに、経営チームの話でいうと、この岡島悦子さんのnoteが興味深いのでおすすめです。

マネージャーは会社の要だが、希少人材

次に、マネージャーの話。どこの組織においても、実務の要でしかない。組織論的に、30人-50人規模になったくらいから中間層、すなわちマネージャーが必要になってくる。

マネージャーの役割は、経営を理解し、実務を回すという超難易度の高い仕事であるがゆえ、結果として、求められることが多岐に渡り、できる人材が少ないという話はどこの会社でも言われること。

ただ、ここが弱いと組織、または事業推進が腰砕けになるケースが多いのだと思う。マネージャーは要だからね。いつの時代も語られるマネージャーに育てられるのか、育つのか問題。

3. プロセス:業務とシステム

はっきり言って、プロセスというのはめちゃくちゃ軽視されがちだと思います!もしくは、難易度が高いからやり切れる会社が少ないということなのだろうか。

結果より、プロセス。適切なプロセスを踏めば、適切な結果が出る。とか耳障りの良い格言めいた言葉はみんな好きだけど、実際に構築して運用するとなると別問題。もちろん、自戒を込めて申しております。

そして、会社のカルチャー、いわゆる組織の話になるが、これを作るのは一義的には当然に事業。次に影響を及ぼすのは、このプロセス(業務とシステム)だと思う。なぜなら、プロセスは日々の行動を規定するから。

事業特性に応じて、組むべきプロセスは異なる。

組んだプロセスが緩ければ緩いカルチャーが、スピード重視のプロセスを組めば、そんなカルチャーが。事業特性に応じて、重視すべきポイントやリスクの重み付けが違うから、設計も異なる。

また、面白いのは、企業の差別化要素をどこで作っていくかという話にも繋がる。バックオフィス領域のプロセスは、どの会社であっても基本的な定石の幅が少ない印象で、逆に、マーケ・営業活動や開発活動に係るプロセスは事業特性に鑑みて、大いにクリエイティビティを発揮したい領域。

補足:業務分掌の話

追加でふと書いてしまうが、業務分掌というのはかなり興味深いテーマの1つ。組織の章で書いてもよかったのだが、実はこの業務分掌(役割分担)というのは、業務やシステムにもめちゃくちゃ起因する。

要はこの業務・システムのデザイン如何で、当然に仕事が変わってくるし、役割分担のラインも変わる。そして、個人的には、どこまでが自分の仕事なのかなんて、興味がないマンだったのだが、それは半分間違いだった。

自分の役割を超えて、会社の課題に取り組むのは非常に重要だし、尊いことの1つだと思う。実際にそうやって動いているメンバーを目の当たりにすると尊敬する。自分もそうありたいと思うし、そうやって1年働いてきた。

ただ、それは本来的な姿ではない。言ってしまえば、健康的ではないのだ。その場しのぎで、不安定で、効率的とは言えない。避けるべき事態と断言していい。

BPDという部署

BPDという部署をみるまで、正直、プロセスの重要性を考えたことがなかった。

今まさに、実務で直面している領域で、個人的には大いに模索している領域。むちゃくちゃ重要な領域なんだけど、まぁ、全体デザインしてやるのは難しいよね。いちお、貼っときますね。部署について書いているnote。

4. 財務:美しい財務三表

事業、組織、そして、オペレーションを組むための「金」というリソースをどう調達していくのかという話と、各種事業活動を行った結果がどう数値時にインパクトするのかという話が、ここ財務で語られるべき話です。

資金調達の話は、事業特性やフェーズによって、いかに資金を調達していくのかという資本政策の話。これは、特にBSの話で、事業リスクの状況によって、デットとエクイティを適切に組み合わせて調達してねという話。簡単にいうけど、まぁ、簡単な話ではない。

財務三表の話は、非常に興味深い。事業によって、どのようなPLになるのか、そしてBSの借方が形成されるのかが決まってくる。故に、どう調達するんですか?と言う話に繋がる。それを事業活動を循環的に、もしくは全てのつながりを数字で示すのが財務三表、モデリングの話。

財務モデリングはこちらの記事。三表を回すと、会社活動の財務インパクトを可視化して把握できるから、ほんとにおすすめです。

+α:アリックスパートナーズのフレームワーク

今回の事業・組織・プロセス・財務のフレームは、事業再生ファームのアリックスパートナーズのフレームを見つつ、そこで紹介されている具体的なタスクを見ると、ますますイメージが深まると思うので、ぺたり。

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さいごに

主体性を失うことがもっとも避けたいことなので、久しぶりにタイピングに任せて、メモしたいことをメモしてみた。

書いてみたら、どんな気づきがあるかと思ったけど、要は、こんな話を誰かとしたいな、ということなのかもしれないです。

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