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英語の基本日記

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英語関連の話題について書いています。英文記事の紹介とか、文法の話とか、使える英語フレーズなどです。ちょっと高度かもしれませんが、どうか気楽にお読みください。
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2021年3月の記事一覧

生者が死者として語るとき   作曲家モリコーネ氏の告別の言葉

生者が死者として語るとき 作曲家モリコーネ氏の告別の言葉

去年、映画音楽で有名なイタリアの作曲家、エンニオ・モリコーネ氏が亡くなった(1928- 2020年7月)。

YouTube で名作 Cinema Paradiso の音楽を聴いていたら、そのコメント欄に、モリコーネ氏自身の告別の言葉(英訳)が掲載されているのに気がついた。

https://www.youtube.com/watch?v=JlQh4PeB8PE

死の当日に新聞発表するために、前

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「もうしません」は 英語で?

だいぶ前のニュースだが、アメリカのオハイオ州の町で、酒に酔った58才の男が警察に電話して、「殺すぞ I'll kill you.」などと口走った。

脅迫罪か公務執行妨害か。

判決が出た。

「"私はアホです。 I am an idiot. "と書いた看板を持って、警察署の前で毎日三時間立っていなさい。一週間つづけること。」

男はその通りにした。

その映像はこちら。

http://www.

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英語の所有格おそるべし

英語の所有格おそるべし

科学の法則とか原理の名前は、英語でどう表現するか。

まず、the の有無によって二種に分けてみると、



Archimedes' principle(アルキメデスの原理)

Pascal's principle(パスカルの原理)

Mendel's laws(メンデルの法則)

このように、人名が所有格になっている法則名には、the がない。



the law of gravitati

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「英文法」はなぜ改善されないか

「英文法」はなぜ改善されないか

学校の英文法でいう「関係代名詞」だの「不定詞」だの、妙な名前を改めるだけでも、少しは学習者の不便を軽減できると思うのだが、いっこうに改善されない。

それはなぜか。

斎藤兆史『日本人と英語 もうひとつの英語百年史』(研究社、2007年)は、その理由を示唆してくれる。

それによると、明治維新から半世紀ほどたったころ(1910年代。明治末から大正時代初期)には、状況の基本ができあがっていた。55頁

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