親子喧嘩　〜新潟旅行記〜

息子は突然電車クイズをはじめることがしょっちゅうあり「えちごトキめき鉄道はJRでしょうか違うでしょうか」という問題をよく出すので気になる鉄道だった。

「せっかく新潟に来たんだからえちごトキめき鉄道（トキ鉄）に乗りたい」と珍しく親子で意見が合致したため、直江津駅に向かう。
新潟駅から直江津駅まで約3時間、下越の新潟駅→中越の長岡駅→上越の直江津駅。県内移動で！片道で！約3時間！さすが新潟、広い。その直江津駅からトキ鉄に乗ることを考えると、朝一で行っても乗り切れない。フラッと行くのではなく計画的に行った方が楽しめる。
トキ鉄では国鉄車両に乗ることができる。国鉄系観光急行で運航日や運行時間が決まっているので、より計画的に。

国鉄形観光急行～Series455 413～　えちごトキめき鉄道

トキ鉄はJRではないので青春18きっぷは対象外だが、”トキ鉄18きっぷ”というフリーきっぷがあるので、行く前にHPの”おトクなきっぷ”をチェックするとより楽しめるかも。

「トキ鉄18きっぷ」を発売します | えちごトキめき鉄道株式会社

直江津は上越地域（富山方面）の上越市にある。海沿いの地域で直江津港があり、直江津港からは佐渡島へ行くこともできる。
トキ鉄には”日本海ひすいライン”と”妙高はねうまライン”がある。海沿いを走る日本海ひすいラインに乗れたらいいなと淡い期待を抱いていた。

息子念願の直江津駅。なんで念願だったのかは知らないが「新潟に行くなら直江津に行きたい！」とよく言っていた。電車を降りてホームで興奮、停車しているトキ鉄車両に興奮、改札を出て興奮、大喜び大はしゃぎだった。

「ぼくもう電車いいや、トキ鉄には乗らない」

はいいいいいいいいいいいいいいいいいい？

まさかの衝撃発言。電車好きの息子が電車に乗らないなんて何が起きているのかと思った。トキ鉄に乗るために直江津に来てトキ鉄に乗らないって…この3時間は…海の車窓も山の車窓もどちらもないとか…。というか本気か？それと、2人で旅行しているので何かしたいときは相談しましょ？

「ママが勝手に直江津に行くことにしたんじゃん」
「ぼくはぼくのやりたいようにやる」

心の中でヤンキーが暴走した。発達障害の特性なのか、”消える”ことがちょくちょくある。見えないものは存在しないのだ。だからこそ一緒に話して、計画して、記録して、行動してるのに、これである。またか…ここで…。

「こんなのママがでっちあげた嘘だ。勝手に書いて証拠にするな。」

母、うちひしがれる。記録したものを見せてもこれである。これからは息子にサイン・署名させよう。それでも捏造だと言われそうだが。

一通り説明し、息子は納得がいっていない様子だが、一区切り。くたくたに疲れたし1人で泣きたかった。

直江津までで満足したと思おう。それはそれでいいではないか。気を取り直して直江津駅周辺を散策することに。

『トキ鉄に乗りたい』は Wish List に残ったまま。