杳 芽具見

写真作家/掌編小説も書いている 様々なもののあわいを愛し、夢とうつつの移ろいを求めている 写真の主な作風は仄暗い植物写真やセルフポートレート yoh.megumi@gmail.com

杳 芽具見

写真作家/掌編小説も書いている 様々なもののあわいを愛し、夢とうつつの移ろいを求めている 写真の主な作風は仄暗い植物写真やセルフポートレート yoh.megumi@gmail.com

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    • 【掌編小説集】土岐と里見の話

      日常以上・怪談未満の掌編小説集。土岐という男と里見という男の日常奇譚。そこに少しちがう何かがある。お好きなものからお読みください。

    • 赤外線写真集

      ※スマホからはアプリよりブラウザ閲覧がおすすめです /赤外線写真を主に、ただの白黒写真もあります / デジタルカメラにフィルター(R72)を付けて撮影した赤外線写真シリーズ/主に樹々や植物の自然風景/制作・使用のご依頼はお気軽にご連絡ください デジタル、印刷物共に対応可/禁無断流用、無断使用

    • 雑記

      毒にも薬にもならない。

    最近の記事

    【掌編小説】根腐れ (705文字)

     水を遣り過ぎてはいけない。根腐れを起こしてしまう。土の表面が乾いたら霧吹きで葉に水をやればいい。冬は枯れたように見えるが、そう見えているだけだ。幹を押して柔らかくなっていなければ、生きている。屋内にいれて陽の当たるところにおいて、一週間に一度程度、全体に霧吹きで水を与えるだけで良い。  そう聞いていたのに、また駄目にしてしまった。  毎日、世話をしていないと不安になってしまうのだ。  虫はついていないか、色艶は悪くなっていないか、異臭はしないか、水は本当に足りているのかー

      • 【掌編小説】きつね火ともし (1627文字)

        二つ足音が山野をめぐる。 ひとつ、ふたつと数えて歩かねばならない、見える数、聞こえる数は変化する、しかし常に、ひとつ、ふたつ、それだけを数えなければならない。まやかされてはならない。 そうして里見と土岐は野を歩き、気付けば山の端を辿っていた。 霧雨が肌を覆う。虫よけに藍の風呂敷を被ってきたが、それもすっかり濡れていた。 薄の草むらを辿り、笹藪に入る。 笹藪の獣道はわかりやすい。僅かな陽に照らされた土に、可愛らしい獣の足跡が見えた。 「出るぞ」 土岐は得意げにささや

        • 半分メタバースで生きています。clusterにunityで作ったワールドこさえて日々過ごすなんて想像外でしたけど、一方で建築系で働きはじめ、人文系大学生も続けています。やりた~いと呟き叶えていく他力本願システムも健在。体調も相変わらず悪い。変わったのは髪が緑色になったくらい。

          • いまは、この先細々と写真を撮ったり文章を書くことを楽しみに生きていけるような環境づくりを頑張っています。身体を大事にして収入を得る方法を模索してます。やりたいこと、仕事はたくさんあるのですが。とにかく模索をがんばります。

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          • 【掌編小説集】土岐と里見の話
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            note放置になってしまってます。いまは退職して職業訓練に通いながら転職活動などをしており、未経験の技術を短期間で就業レベルに持って行くことの困難さ、新しい環境の構築と体調を落とし過ぎないことへの神経を尖らせていて、ああもう撮影に行きたいなぁ…

            【掌編小説】箱

            随分と遅くなった。 車窓の外は等間隔に外灯が行き過ぎるだけで、夜の中でも特に深い色をしている。その色に目を凝らすと己の顔があった。俄かに波を打つ硝子には己の白い顔と夢うつつの土岐、揺れるつり革が投影されている。車体が大きく揺れ、身体が傾く。土岐が目を覚ます。河川を渡る直前の切り替え地点で必ず大きく揺れるのが、この路線の特徴だ。 作家仲間との宴会帰りだった。仲間内の愚痴に浸した刺身を食らい、噂話を煮詰めた雑炊で〆る。 かつては笊であった土岐もこのところは一杯も飲まなくなった。

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            本について

            2,3歳の頃には本の虫だった。らしい。育児日記に書いてあった。 家は貧しく、ご近所の方々から子供向けの百科事典や児童書をたくさん頂いていたので、それらを片っ端から読んでいたのだ。 ただそれは好きで読んでいたというよりも、おもちゃが碌になかったからだ。遊びの一つだった。 小学校に上がり「図書館」を知った。 公民館の薄暗く広いホールの奥に図書館はあった。 透明なビニル袋にくまのイラストが入った市立図書館バッグを持って児童向けのちいさな部屋ですごす。 入学時、身長111センチ

            道について

            20年近く前、私は田舎から上京し勤労学生をしていた。 昼間はフォトストック会社に勤務し、夜は専門学校で写真や映画を撮っていた。 フォトストックというのは、主にデザイナーなどがデザインの材料として使用するための写真画像を「ストック」し、依頼に応じて提供するという仕事だ。 現在はオンラインで画像データでのやりとりが当たり前になっているが、あの頃はポジフィルム現物でのやりとりが主流だった。 デザイナーから電話やファクシミリで依頼がくる。「XX市XX公園の桜(8分咲き)」「XX

            重さについて

            私は命の重さがわからない。 21gという説があるが、1907年のずさんな実験結果によるものだ。 そんな数字より概念としての重みを言うことが多いし、私の思うところもそれである。 以前、私は大変死にたがっていた。 そういう気持ちは同じ気持ちのものを呼び寄せる、などという説もあるが、単にわざわざそういうものを探しだして身の回りに揃え、それにあてられた周囲が同じような気持ちになっていくだけのことである。 気持ちではなくて自分が意識的に呼んでいるだけだ。 自分に似ているものに囲まれる

            秋以降、1月の文フリにむけて頑張ったけど中止になって、同時に12月ごろから、春の文フリで出るいわゆる合同誌の原稿(写真と小説)をやりつつ体調を崩していたら春がきてました。note更新したいなーと思っているから今度更新するよ。

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