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山田チャーハンのエッセイ

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山田チャーハンのエッセイ置き場
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#人生

生きることを諦めているのかもしれない

「生きることを諦めているのかもしれない」 1人になった静かなリビングでふとそんなことを思った。別に死のうと思ってそんなことを思ったわけではない。ただ、なんとなく。 やるべきこと、やりたいことはあるはずなのに何もしない自分。別居先で子供たち2人に悪戦苦闘しながら頑張る妻。やりたいことを実現するために努力を惜しまない友人たち。愚痴をこぼしながら仕事を頑張る職場の人々。頭を抱えながらも夢のために公募に応募するSNSの人たち。全員が必死に生きている、人間らしく見える。 僕はといえ

自業自得な人生をどうするか

お金を借りていた人から「お金がないから返してほしい」と連絡が来た。貸したから返してほしい、至極当然のことだ。 脂汗が出て、動悸が止まらなかった。心臓がギュッとなり、吐き気を催した。当たり前だとわかっていながら、急に迫った期日と金額に怯えているのだろう。我ながらお金を借りておいて勝手すぎるとは思っている。 「子供たちが大きくなってからでいいよ」と貸してくれた時に言われた。この言葉に甘んじていたのだ。まだまだ返すのは先だと。まずは返済を二の次にして生活を立て直そうと。とんだ愚

余命宣告されたとしたら

大相撲中継を見た後、NHKを流しっぱなしにしていたら『100カメ』という番組が始まった。設置された100台のカメラの映像から人間模様を観察するドキュメンタリー番組だ。わざわざ放送日時を調べるほどではないが、ドキュメンタリー番組が好きなので何度か見たことがある。 今回のテーマは「余命」だった。余命宣告された本人やその周囲にスポットが当てられていた。誰かを残して亡くなる人、誰かが亡くなって残される人。双方に様々な想いがあるだろう。健康的な人が今後について考えるのとはわけが違う。