黒電話

黒電話
 
 
 
明日がどこかにいかないうちに
 
黒電話でダイヤルを
回し君のもとへ頑張る指
 
僕がくたびれた時も
優しい傘で覆ってくれるから
雨も降らない
 
強い光が白い闇を
ことごとく消し去る頃
 
歩けない僕が黄金色を背負って
一生懸命ズシン ズシンと
 
夢を見る
 
いろんな夢と待ち合わせ
している夜は楽しい
 
黒電話のダイヤルの
九とゼロが僕の指では

程遠く回せなかった
 
そんな指を見ていると
サーット血がさめていった
 
あの頃は本当に
苦労したものだ
 
黒電話君に鍛えられたね
 僕は常に緑であった
 
時は流れ便利な世の中に
いると錯覚がおきる
 
君に問う
 
僕は何でも出来るのだと
自信を持っても良いですか
 
 

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