プロタゴラス

国語の授業中、クラスみんなで音読みして、句点(。)がきたら交代するなんて、時間があった。

完全に音読みを聞いてなくて、自分の番が近づいてきたら、

血眼で今、どこを読んでるか探す

これはけっして私だけの体験ではないはず

私はとにかく昔から人の話をきくのが苦手だった。
いまだに、人のグチや悩み話など、自分にとってどうでもよいと思ってしまえば、まぁ聞いてない。

先日も、恋多き友人Aが自分が気になる女性について相談をしてきたが、死ぬほどどうでもよいと思った。

Aの「結婚とは友達の延長!」というどうでもよい持論が白熱している最中、
私は聞くふりをしながら、向かいの席のカップルが付き合い始めてどれくらいか、そしてどこまでしているのか、なんて無粋な推理を楽しんでいた。

そして持論の途中に私に話が振られようものなら、古代哲学者の必殺のセリフ

「まぁ、人それぞれの心理があるよね」

でなんとかする
結局、私はAの話を1ミリも覚えていない

しかし、帰り際のAはスッキリした顔で

「聞いてくれてありがとう」

的な感じでさっそうと帰っていった
ちゃんと話を聞いていないのに、申し訳ない気がしたが、自分がどう思おうと、

相手の心が軽くなったのなら、人の話をただ聞いてあげる時間は、どうでもよい時間ではなかったのだ

帰り際、向かいの席のカップルをチラリとみると、女性の方はロン毛のお兄さんであった。

私は推理も苦手のようだ。

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