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日記_2

昨日より2回ぐらいアラームの数が少なかった。新しいセーターを着るのが楽しみで起床する。

私は服を一気に捨てて一気に補充することが多い。
次こそ長く愛用できるものを集めるんだ、と、毎回思うけど、いつも気づいた時には季節の変わり目になっていて、「とりあえず涼しいもの」「とりあえず寒さを凌げるもの」とその場しのぎでせっかくの隙間を埋めてしまう。

今回行ったお店は駅近くの商店街にある小さな古着屋さん。
入り口がビニールののれんみたいになっていて、入りにくそうなのに入りやすい。

店長さんは私と同世代かな。大きめごつめのアクセサリーをたくさんつけていて、ぱっと見いかついけど目が優しい。張りのある声で「いらっしゃいませ」と迎えてくれる男性。

とっつきにくそうだけどとっつきやすいのは店構えと似ている。

SNSで見かけた黒いアウターを買うつもりだった。
入口近くのラックにかけてあったので試着しようと思ったら、チャックがうまく下がらない。2番目に気になっていたキャメル色のアウターも、チャックが下がらない。

どちらの服にも歓迎されていない気がした。

何度も上げたり下げたりしてやっとチャックが開いた。着てみた。どっちも似合わなかった。

店内をうろうろしていたらセーターが目についた。
ざっくりと編まれている、男性用とも女性用とも言えないデザイン。チクチクしないし、なんだかずっと触っていたくなる。

これまで持ったことのない着丈だったけど、普段着ていても違和感がなさそうな雰囲気。90年代のメンズXSサイズ、コットンだから丈夫だよ、と店主のお兄さんが言っていた。

この日何人か試した人がいたらしいけど、全員背の高い男性でサイズが合わなかったとのこと。このセーターとはタイミングが合ったのかもしれないな、と、2枚購入することにした。

気持ちいいものって自分が歓迎されていると感じられるものなのかも。

前に本屋さんが言っていた「自分に合う店のサイズ感」は私の場合服屋さんにも当てはまるのかもしれないな。

歓迎されているか、物とよーく向き合うための小さなお店。
この秋冬はここに通って私とタイミングが合う服を迎えてみようと思う。

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