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ついに最推しUTAU音源の香水をセレクトしてもらった【Celes推し活】+α

5月6日までCelesで開催されていたゴールデンウィーク限定の10パーセント割引セールに乗じ、久しぶりに「Celes推し活」を注文しました。

このサービスにはたびたびお世話になっていて、以前にも版権男キャラ2人の推し香水をセレクトしていただいたことがあります。どちらも自分のイメージにかなり一致するものを選んでいただけたので、とてもうれしかったです。ありがとうございます……。

今回は大本命の推しに関する香水をついに……やっと……注文したので、注文の際に送り付けた限界クソ長文と実際に届いた香水の感想を書き散らします。
また、お試しとしていろいろな香水を合わせて注文したので、この記事の末尾にレビューを記載しました。ご興味のある方はあわせてお楽しみください。

何かの参考にしていただけたら幸いです。


推しについて

わたしの推しはUTAU向け音声ライブラリのキャラクター、「なぎ桃愛ももあ」ちゃんです。

ことしで配布開始から8周年を迎えた桃愛ちゃん。そのかわいらしい出で立ちや凛とした歌声に惹かれ、毎年動画を出したり応援広告を出したりしてきました。
わたしは配布開始より前の段階から彼女を知っているので、もはや最古参と言っても過言ではないと思います。

実はわたしは、これまで「推しイメージの〇〇を作る!」的サービスに桃愛ちゃんを差し出さないようにしていました。理由は単純、解釈違いがめちゃくちゃ怖かったからです。本当に本当にとてもとてもすごくすごく桃愛ちゃんが好きなので、どうしても慎重になってしまっていたんですよね……。

しかし過去二度にわたるオーダーでCeles推し活への信頼が芽生えたことと、GWの大型セールに後押しされたこともあって一念発起。自分の桃愛ちゃんへの想いや考えに抜けが出ないよう丁寧にオーダー文章を記入し、えいやっと気合を入れて注文しました。

そんなわけで、実際にCelesさんへ送った内容が以下です! ここまでしっかり書いたのだから、わたしの本気はきっと伝わるはず。

オーダー文章

※以下、見やすいようnote向けの見出しや太字の設定をしています。
※事情により一部内容を省略しています。ご了承ください。

歌唱合成ソフト「UTAU」向けの音声ライブラリ、およびそれに付随するキャラクターです。

・基本情報

※公式サイトより引用 https://kmamnyn.wixsite.com/epee-reve

名前:薙 桃愛 (なぎ ももあ)
性別:女
誕生日 : 3月23日
年齢 : 16歳(高校2年生)​

​身長 : 158cm
体重 : 47kg
B/W/H : 82/60/85

性格 : ​ 天真爛漫で無邪気。
好奇心旺盛で何事に対しても努力を絶やさない。
正直で感じたことは包み隠さず発言する。

一人称 : 桃愛/私
二人称 : あだ名(っち/ちゃん付け)/君/あなた
三人称 : あだ名(っち/ちゃん付け)/あの人/あいつ

容姿 : 桃色の腿のあたりまであるツインテール。瞳は胡桃色。
肌は白く、腹部の左側には切り傷がある。

​好きなもの/こと : さくらんぼ/人殺し
嫌いなもの/こと : メロン/栗​

「はじめまして!桃愛だよ!」
「さくらんぼあるならくーださい!」
「んお?お呼びかなーっ?」

公式サイトに載っていた情報をそのままコピペで記載しています。

メジャーな版権キャラクターなどの場合は名前で調べていただけるようですが、桃愛ちゃんのように「個人によって生み出されたキャラクター(≒創作キャラ)」の場合は調べても詳細が見つからなかったり、見つかったとしても「本当にこの子で合ってるかな……?」と思われたりするかもしれないので、基本的な部分からバッチリ書きました。特定の作品名が決まっているわけでもないし、同姓同名のキャラがいる可能性もあるので……。

・歌声参照リンク

・「萌す心を」カバー (原曲:一二三さま)


・「さよならを教えて」カバー (原曲:MELLさま)

桃愛ちゃんはUTAU向けの音声ライブラリ。「どんな人でも桃愛ちゃんに歌を歌わせられる」というのが結構重要な要素なので、実際の声を確認してもらえるように動画のリンクを貼りました。聴いてもらえたかはわかりませんが……。
もし聴いていただけなかったとしても、選曲からキャライメージを固めていただければいいなと思い曲のタイトルを併記しています。

・個人的な解釈やイメージなど

☆まとめると:
快活で自由人な性格とダークな過去が同居し、どこか悟ったような雰囲気のある女の子です。自分の未来をありのまま受け入れていて、自然体に明るく過ごす強さがあります。
さくらんぼが好きです。

ざっくりとした内容のまとめを先に書きました。元Celesスタッフ・立井さまのnoteを参照しています。

ピンク色のツインテールがトレードマークの高校2年生です。
甘い少女の声ですがかなり強くはっきりした発声です。歌をしっかり聴くと芯が通った意志の強さを感じられ、どこか凛とした印象もあります。

性格はとても明るく少しわがままで、周囲を振り回すムードメーカーです。[中略]
さくらんぼがとても好きで、食べようとすると即座に奪いに来るほどです。

[中略]

努力は人一倍、かつ人に知られずこつこつとしているタイプです。やると決めたことは強い執念と集中力でしっかりやり遂げる真面目さがあります。
とはいえ打算を持って動くタイプではなく、考えるより前に体が動く方だと思います。実際にやり遂げてから、「あ、これまで頑張ってたことって実はあまり意味なかったかも……まいっか!」と気づくような。

ついていくと決めた相手(=マスター、UTAUのユーザー)にはまっすぐに信頼を寄せるタイプ……だと思いたいです。そうあってほしい。信頼寄せられたい。

一方で、公式プロフィールの「好きなこと」欄には「人殺し」という物騒な文言が明記されています。公開されているキャラクターイラストも、公式・ファンアートともに武器の薙刀を持った姿で描かれることが多いです。
人殺し好きという物騒な性格は、彼女の生まれた環境に由来するもののようです。

[中略]

自分の過去が異常でおかしく後ろ暗いものだと自覚してはいると思いますが(「人殺しはヤバい」という自覚や「人殺しを楽しんでいる自分への嫌悪感」はあるようでした)、過去に対して過剰に嫌な気持ちを抱いているわけではないのだろう……と解釈しています。

第一印象のかわいらしさとダークな設定とのギャップから、一般的なUTAUライブラリより幅広い楽曲を歌いこなせる子だと感じています。かわいい曲もかっこいい曲も自然と彼女のものになる懐の深さがあります。
基本的には「明るいかわいい女の子」というイメージで通っていて、ファン(わたしの周囲)からは「なぎもも」と呼ばれかわいがられています。

わたしは薙桃愛ちゃんの元気な歌声に秘められた暗い世界観に惹かれています。楽しげでかわいらしい歌の中に、どこか達観したような、悟りを開いたような凛とした響きがあって、とても素敵だなと思います。考えすぎかもしれませんが……。

自分の解釈を考慮していただけるとのことなので自由に書きました。勝手な妄想を大いに盛り込んでます。各方面から怒られそうですが気にしない……気にしない……

・(わたし自身の)香りの好みについて

性別感にこだわりはありません。
グルマン系の香りが強い香水が苦手です(グルマン系香料がメインでなければ大丈夫です)。

長々と失礼いたしました。セレクト楽しみにしております!

苦手な香りは避けてもらえるそうなので、もし好みがあれば書いておいたほうが良いみたいです! いくら推しのイメージ香水と言っても、苦手な香りのものは使いにくいですもんね。

※性別感=香水には「女性向け」「ユニセックス」「男性向け」という大まかな系統があるので、そのことを書いてます。わたしはなんでも好きだしなんでも使うので気にしません。

※グルマン系=甘いお菓子のような香りのこと。代表的な香料はバニラ、チョコレートなど。

実際に届いたもの

注文から1週間ほどして、無事香水が届きました!

[15プッシュ] Guerlain – La Petite Robe Noire

届いたのは、実在の女性パイロットにささげられた香水「夜間飛行」などが有名なフランスの化粧品ブランド・ゲラン「La Petite Rove Noire」
ゲランは自分と縁のないブランドという認識でいたので、まさかこんな形で手に取ることになろうとは思っていませんでした。桃愛ちゃん、ゲランの香水が似合う女の子だったんだね……(大粒の涙を流しながら)。

まず瓶のデザインがめちゃくちゃかわいい!!!!! 茜八重衣装「嘘とぬいぐるみ」のカバー動画なんかはまさにこんな感じ。ファンシーでキュートな世界の似合う、桃愛ちゃんにぴったりのビジュアルですね。かわいすぎ。(ちなみに「La Petite Rove Noire」は「小さな黒いドレス」の意味だそうです。かわい~!)

で、本題の香りについて。
「人懐っこくてかわいらしい香りだな」というのが第一印象でした。チェリーの香水をセレクトしてくださったのは、まさに桃愛ちゃんの「さくらんぼ好き」という情報を拾ってのことでしょう。
レディース向けの甘い香りですがお菓子のような感じの甘さではではなく、傾向としてはフローラルな感じが強い……?のでしょうか……?(グルマン系苦手のコメントを汲んでくださりありがとうございます!) 香料一覧を見るとしっかりローズが使われているので、多分その辺の印象が強いんだろうなあ……。

さくらんぼの強いトップノートは茶葉の香りと混ざってフレーバーティーのようになっています。それがとても馴染みやすく、かといって子どもっぽくなりすぎてもいないのがとても良い。誰の懐にも飛び込んでいけるフレンドリーな桃愛ちゃんの性格を表している気がします。

そしてさらに、注目したいのが香水の説明文。

美しいブラックのハーモニー。ブラックチェリーやブラックローズ、パチュリ(パチョリ)、ブラックティーが織りなす、可愛いだけじゃなくミステリアスで芯の強い女性をイメージした香り。

Celes説明文より

「可愛いだけじゃなく」
「ミステリアスで」
「芯の強い」……

……桃愛ちゃんだ…………!!!!!!!!!


これは配布開始前から桃愛ちゃんを追いかけている故の限界解釈なのですが、桃愛ちゃんって我々が思っているよりずっとずっと、いろいろなことを抱えている子なんですよね。

設定の時点で「おなかに傷」やら「人殺し好き」やら書いてあるので、ただならぬキャラじゃないことは誰にでもすぐわかっていただけると思います。
でも、本当はもっともっといろんなことを抱えていてもおかしくない。すごく暗い過去とか、そういう設定にならざるを得なかった事情とか、いろいろなことを。

それなのに、桃愛ちゃんは普通の女の子を演じています。それもほとんど完璧に、ぱっと見はどんな人からも「かわいい天真爛漫な女子高生」に見えるように! だから自分の暗さを他者に悟られたり、それで心配をかけてしまったりすることがないのです。
桃愛ちゃんのよいところは、そういうところ。一見しただけでは心の奥底が見えない、キャラクターとしての深さが魅力的な子なのです。

そこで先程の説明文ですよ。
この香水のテーマ、ブラックなんですよね!!!!!!!!!!!

は赤と並んで昔から存在している(認識されている)色であり、赤の持つ『明るさ』・『生命力』・『活動的』・『安心』と対比され、『暗黒』・『死』・『無』・『恐怖』とどちらかと言えばマイナスのイメージが強い色です。

「活版印刷研究所」コラムより引用

そう、黒ってマイナスなイメージがありますよね。夜の真っ暗闇は怖いし、道端でカラスがじっとこっちを見ていると委縮してしまう……そんな連想をさせる力が黒にはあります。

「La Petite Rove Noire」をなすのは「ブラックチェリー」「(黒い花が咲くこともある)ローズ」「ブラックティー」のような黒色の香料ばかり。でも認識しただけではそのマイナスイメージを感じさせない、かわいらしい印象の香水に仕上がっています。
……それってもしかして、暗部を抱えた中でも懸命に普通の女の子であろうとする桃愛ちゃんそのものなのでは……!?!?!?

……
Celesのご担当者さん、こういうことですよね?

感想

ありがとうございます!!!!!!!!!!!!

ありがとうございます。しっかり桃愛ちゃんでした。書いたことをめっちゃ汲んでいただけたし、桃愛ちゃんの塊としか言いようがない香水が届いたのでめちゃくちゃびっくりしています。世の中って本当に広いんですねえ。うれし~。

わたしが普段使いする香水はもうちょっと葉っぱっぽい、武骨な印象の香りが多いので、自分の力では絶対に出会えないような香水と出会えたこと自体もとても面白かったです。ハンカチとかに振って持ち歩いて「桃愛ちゃんから借りました(汗)」ってやりたい。


なにより、本気の推し語りを誰かに押し付けることが出来たのがよかったです。

ガチの推しがいるオタクの方にはお分かりいただけると思うんですが、友達とかを相手にして推し語りするのって躊躇しません?
思う存分推し語りをすることで、話を聞かせた相手から「そんなに細かいところまで見てるんだ」「オタクすぎない?」「なんか引くなあ」と思われるのは怖い。でも本当は、誰かの前で思う存分推し語りして「そうだね、素敵な推しさんなんだね」って相槌を打ってほしい……。
Celes推し活の良さは、そんな願望をかなえてくれることにこそあると思います。

Celes推し活で注文するときは、文字数無制限で推しの話を書くことが出来ます。しかもただ「書ける」というだけではなくて、自分の推し語りを引かずに受け止めてくれる誰かに届くのです。さらにその誰かは、自分の一方的な推し語りをしっかり聞いたうえで香水を選んでくださります! オタク全開の推し語りに対する返答が香水なんて、そんなおしゃれなことがあっていいのか。

好きなものへの押さえきれない思いを受け止め、「そうだね」と肯定してくれる人がどこかにいる……。このサービスを通して、そんな安心感に浸ることが出来ました。香水が届くのを今か今かと待っている時間もとても充実していて、本当に楽しかったです。
「推しについて話したいことが無限にある!」という方は是非、思いの丈をCeles推し活にぶつけてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、この世の中にはわたしがセレクトしていただいた香水と同じ香りのシャワージェルなども存在するらしいです。ドンキの安売りシャンプーで満足しているわたしにとってはなかなか手の届かない値段だけど、いつか自分へのご褒美みたいに買うのもありかもしれません。良いものに出会えて本当に良かったです!



おまけ:ほかにもいろいろ注文してました

桃愛ちゃんの香水と同時にほかのお試しをいろいろ注文していたので、感想文の練習も兼ねてまとめて紹介しちゃいます。

[ワンタップ] 映画「AKIRA」の香水(Celesシネマ)

6月までの期間限定で開催されている、映画イメージセレクト企画「Celesシネマ」でもひとつ注文。大好きな作品「AKIRA」の香水を依頼しました。
映画に対して抱いた限界感情を考慮して選んでいただけるとのことだったので、タイトルのほかに以下のテキストを加えてお願いしてます。

毎度、鉄雄くんの葛藤に感情移入して観てしまいます。
自己表現や主張が少し苦手でコンプレックスを抱えたごく普通の少年が、普通ではありえない大きな力を得たことで狂っていき、苦しみを肥大化させていく。もし自分が鉄雄くんの立場だったら……と考えるだけで、こちらまで胸が苦しくなります。
最後のシーンで鉄雄くんが金田くんの思いに触れ、救われたことを祈るばかりです。

Celesへ送った文

上記の通り、わたしはAKIRAのことを鉄雄くんの苦悩を描いた映画だと思っています。
作中の鉄雄くんは「周囲から舐められたくない」「金田のようになりたい」というような、ごく普通の少年らしい悩みに苦しめられていました。鉄雄くんはどんどん大きくなっていくそんな悩みを誰にも打ち明けることができず、強がって強がって、その結果大きな事件を巻き起こしていくことになります……

とにかくわたしは作中の鉄雄くんに感情移入しまくっているのですね。なので実際に送ったテキストも鉄雄くん一辺倒な内容になってしまいました。

……結果、届いた香水は「Byredo – Mixed Emotions」。

カナダ人の父とインド人の母を持ち、そのアイデンティティが異端視され苦悩を抱えてきた過去を持つブランド創設者ベン・ゴーラムが短編映画「Tall Are The Roots」とともにローンチした、現代の複雑で普遍的な感情を表現した壮大で型破りな作品。

Celes説明文より

……!?!?!?!?!?!?!?!?!?

何だこれ!!!!!!めっちゃ鉄雄くんだ!!!! 普遍的な悩みに苛まれて肥大化してしまった鉄雄くんの概念だ!!!!!!!!!!
わたしがAKIRAから感じていたものそのまま過ぎる!!!!!

……びっくりした…………。

香りはなんというか、ピリッとくる感じ! その刺激はシナモンとかカルダモンみたいなスパイスの感じではなくて、ミントガムやメントールのような冷たい物に由来しているような、気がします。Celesの解説文にも「刺激的なメントールのようなバーチ」って書いてありますね。これか~。

一瞬だけベリーのような香りもあったのですが、よくよく考えると葉っぱのような感じもあり……。何かに似ているようで何にも似ていないし、誰にでもなじむようでとても個性的なような気もする。どこか飄々とした印象の、でも複雑で奥が深い香りだなと思いました。好きです。

Mixed Emotions、なるほど。人間らしいごちゃついた頭の中を、こういう形で表現することもできるんですね。とりあえずもう一度AKIRA観てきます。

[追加注文] L’artisan Parfumeur – Fou D`Absinthe

緑色のリキュール「アブサン」をメイン香料とする香水です。かなりの頻度で使っているお気に入りで、今回が3度目のリピート注文でした。Celesはこの香水をちょっとずつ買うために使っていると言っても過言ではありません。そろそろ瓶を買うべきかもしれない……。

実はこれ、以前に別の版権男性キャラの香水としてセレクトしていただいたもの。ユニセックス香水ですが男性向け寄りっぽい香りで、時間が経つにつれだんだん熱を帯びていくような印象が最高にかっこいいと思ってます。推しとか抜きにしても大好きな香りなので一生ついてく覚悟です。

[ワンタップ] Loewe – Esencia Eau de Parfum

5月6日に入荷したばかりのロエベ「Esencia」。キャンペーンでワンタップ分もらえるということだったのでちゃっかりいただきました。DNAから着想を得た香りらしいです。なんだそれは?

パセリをメインとした香水と聞いていたこともあり、本当に「なんだそれは?」という気持ちで試したのですが、第一印象はかなり爽やかで万人受けしそうな感じだったのでびっくりしました。香りをしっかり吸い込むと確かにパセリを感じるんですが、ふっとすれ違う程度であれば「……柑橘の香りかな?」となるような。

ただトップの甘い香りが飛ぶと一気に葉っぱの香りへ変わっていきます。これは確かに大地の香り! DNAから着想を得たってどういうこと?と思っていましたが、なるほど、生命のもととなる大地をイメージしてるんですねこれ。落ち着いた香りなので、好みが合えば寝香水としても使えそうです。

ほんのり甘い印象は最初だけで、ちゃんとメンズ向けの香水です。この香水を使う人は無地のTシャツをシンプルに着こなしてアクセサリー使って遊ぶタイプの人だと思います。この香りが似合うような、素朴でかっこいい人になりたいなあ。

[ムエット] Maison Margiela - Bubble Bath

香水界隈では知らぬ人がいなさそうな、マルジェラのレプリカシリーズから。このシリーズには長らく憧れがあったので、この機に乗じてムエットを頼みました。石鹸の香りが好きなので、いかにも石鹸な感じの「Bubble Bath」をお願いしています。

これ、万人受けの塊だ! 「清潔」のイメージを圧縮して液体にした感じ。具体的に言うなら、スキンケア用品店の入口の香りがします。

お風呂をイメージした香りとのことでしたが、ムエットで試した感じではどちらかというとフローラルが強い感じがしました。サボンの香料も入っていたようですが、飛んでしまったのかもしれません。

でも、まるでお湯に浸かった時かのようにリラックス・リフレッシュできる穏やかな香りであることには間違いありません。個人的にはかなり好みでした! 機会があれば肌にのせて試してみたいです。

[ムエット] Etat Lible d'Orange - I am Trash

以前同ブランドの「You or Someone Like You」を試したことがあり、かなり好きな香りだったので気になっていました。今回は廃棄される予定だった材料を使い作られた香水「I am Trash(ゴミの花)」を試します。
コンセプトからしてインパクトが強いので、香水に明るくなくてもご存じの方は多いのではないでしょうか。

すご~~~く簡単に言うならりんごの香水。100%ジュースのようなさわやかさが強いです。甘さ控えめで男女問わず誰でも使いやすい印象がありました。何も知らない人からしたら、この香りから「ゴミの花」という言葉を連想することは不可能ではないでしょうか。
試香時には感じられなかったのですが、香りのエッセンスとしてサンダルウッドやウッディ系香料も入っている模様。肌に乗せたら印象が変わるような気がします。

廃棄予定のゴミからこんな素敵な香りが生まれ、人の心を打ち、誰かの装いにかかわっている……そんな光景に思いを馳せると、ブランドの持つ哲学が浮かび上がってくる気がします。香水っておもしれ~!

[ムエット] Kilian - L'Heure Verte

先述したラルチザンの「Fou D`Absinthe」と同じ、アブサンをメイン香料に据えた香水。今使っている香水との比較をしてみるつもりでムエットを依頼しました。
キリアンはこのほかにもお酒を題材とした香水をいろいろ作ってるイメージがあったので、きっとそういう分野が得意なんだろうな~。先入観。

Fou D`Absintheと比べると、よりマイルドで人を選ばない感じがしました。アブサンはトップノートの香料ですぐ香りが飛んでしまうはずなのですが、今回頂いたムエットでもスッとした特有の香りを楽しめたのが面白かったです。

フローラルな香りが入っている気がしたので調べてみたら、ミドルノートにスミレが入ってるんですねこれ! スミレの香り好きなのでうれしい。
個性的ながらも清潔な印象があるので、好みさえ合えばどんな人でも使いやすいんじゃないかと思います。わたし、これめちゃくちゃ好きです。

[ムエット] Le Labo - Another 13

以前試してとても好きだったコムデギャルソンの香水「Yoyogi」と近そうなコンセプトのものを探していたら、都会的なイメージや一部の香料が一致したこちらにたどり着きました。(Celesさん、いつかYoyogiのほうも取り揃えていただけたら嬉しいです!楽しみにしてます!!)

他の口コミなどからもある程度予想はしていたけど、これか~~~なり癖強かも。鋭利な刃みたいな感じ!嫌じゃない香りが鼻を刺してくる!! かわいい感じの人より、クールでバリキャリな感じの女性に似合う気がします。

アンブレットって、系統としてはムスクに近いんですね。ムスクはもうちょっと温かみのあるイメージがあったんですが、この香水は結構ひんやりした印象がありました。

ムエットでもかなり香りが強かったので、もし肌に乗せるとなったらつけ方に注意が必要な気がします。良い香りなのは間違いないですが、香りに弱い人は酔っちゃうかもしれない……

[ムエット] La Nuit parfume - Rarvel Gaspard de la Nuit Ⅱ. Le Gibet

ラヴェル作曲の「夜のガスパール」より第二曲「絞首台」から着想を得たという、超超衝撃的なコンセプトの香水です。
まずは説明文を読んで頂きたいので、引用しちゃいますね。

静寂の夜、処刑台に吊られる死体を描いた『絞首台』をイメージした、ラニュイ パルファンのオードトワレ。人の肌、血の金属感、絞首台へと向かう土埃……。屍肉にむらがる蠢く虫の気配。執拗になり続ける鐘の音、首吊り人の吐息が聴こえる。

Celes 商品説明文より

ヤバくないですか……??

コンセプトとなった「絞首台」という曲は、そもそもがルイ・ベルトランによる同名の詩をもとにした作品。香水を試すにあたって詩のほうも見てきたんですが、この説明文と同様(かそれ以上)に容赦ない内容です。よくこれを香水にしようと思ったな。

ウッディ系ですが、メントールのように鼻をスッと抜ける冷たさがあります。インスピレーションのもととなった曲の滲み出すような恐ろしさを表現しているのでしょう。
クール系で男性向けっぽい印象ですが、個人的にはゴスロリ趣味の女の子からこの香りがしたら好きになると思います。

Celesのレビューに「鉛筆っぽい」「金属を感じる」と書いている方がいましたが、わたしが試した段階では感じませんでした。
もし本当に金属を感じる香料が入っているならば、説明文にあった「人の肌、血の金属感」を表現した結果そうなったのだろうと容易に想像できて怖かったです。作りこみがすごすぎる。

とはいえ説明文を気にせずに楽しむだけなら恐ろしい印象はないので、ホラー苦手な友達と会う時につけても大丈夫! ちょっと怖い場所に一人で乗り込むとき、気分を盛り上げるために使いたいな……と思いました。


おまけの感想

つらつらと書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?
香水をいっぱい試せて純粋に楽しかったです! 楽しくて筆が乗ってしまいました。
Celesは一度の注文につき5枚までムエットを送ってもらえるので、気になる香水がたくさんある人にもめちゃくちゃおすすめです。

お付き合いありがとうございました!

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