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落語と 猫と ひまそらあかね

 昨今、多様性やらダイバーシティやらで、少し鳴りを潜めていた「言葉狩り」が再び盛んになってきた。「これは○○に失礼」「○○へ配慮が足りない」などなど。これが実在する人物に対してならまだ分からなくもないが、実在しているかも分からない人物にまで心配りをしなくてはならなくなった。

 これにより、古典落語がとてもしにくい状況になってきているように感じている。醜い女性を扱う『持参金』や『仔猫』、女性の容姿を嗤う『猿後家』や乞食が登場する『ふぐ鍋』がやりにくそうだ。

 これらの古典落語で傷つく人がどれだけいるのか分からないが、下手に高座でかけることで炎上することを演者は恐れている。この炎上により一つのネタだけでなく、落語という伝統芸能が廃れるきっかけになってはいけないと。

 これはただの思い過ごしではなく、現在起きている数々の炎上事件を見ると、危惧して当然のことだ。炎上させられ経済力をそがれたところで、「親切な人」がアドバイザーとして乗り込んで、団体や業界を乗っ取る。これは今までもよく見た光景だ。

 まあ、落語界にそこまで旨味があると「親切な人」が感じてくれていないようなので、今のところ平和に過ごせているのだが。

 もしこれが旨味のある業界であったら、盛大に燃やされた後に「親切な人」が大量にやってくる。それは現代日本に生きる成人であれば、皆よく知っていることだろう。ジャニーズ問題も、よく精査されないままなぜか会社の責任にさせられ、おかしなことになっている。

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 おかしいと分かっていても、今までそれに抵抗が出来なかった。歯ぎしりをして、怨みを募らせるだけしかない。

 そんな時、綺羅星が如く登場したのが「ひまそらあかね」だ。
https://x.com/himasoraakane

 彼は2021年に起きた「温泉むすめ炎上事件」を発端に、コンテンツを理不尽に燃やす人々の属性を調べ始めた。これだけ他人様を断罪できるのだから、オマエさんたちのスネに傷はないよね、と。

 すると様々な炎上事件の登場人物が重なっていることと、この登場人物たちが公金を得て、適切とはいえない活動実態の公共事業に携わっていることが分かったのだ。これを彼は「公金チューチュー」と呼び始めた。

 最初に分かったのは、家出少女や立ちんぼなど困難女性を支援する「若年女性支援」の4団体の会計の不適切さだ。しかし、これだけにとどまらず、東京都には多くの公金事業で不適切な支出があるのではないかとも分かってきている。

 それを是正するために「ひまそらあかね」は、東京都知事選挙に出馬したのだ。納税者なら応援するしかない。

 そもそも、悪夢の民主党時代に始まった行政改革という名の「行政解体」は、日本という国の破壊の第一歩なのだ。

 よく考えてみてほしい。行政の業務は国民に対し平等に行われるからこそ、私たちは安心して納税できる。なのに、不透明な会計に不適切な活動となると、大きな不平等が生じる。

 この不平等さは、行政だけでなく私たちの根幹である国のあり方も壊しかねない。「私たちは平等である」ということを法により保証してくれているのは、他ならない日本国なのだから。

 この法に則って政治を行ってくれると言ってくれているのが、「ひまそらあかね」だ。今までこう宣言してくれた政治家はいただろうか。選挙の時だけふんわりとしたファンタジーを謳い、その後は「政治資金が美味しいです」となるのが通例であった。

 この「政治資金」にも「ひまそらあかね」は言及している。政財癒着の温床だと。これこそが不平等の原点だと明言してくれた。だから、「ひまそらあかね」は、政治資金を一切受け取らないと公約に入れている。

 これも「ひまそらあかね」に期待できる要因の一つだ。

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 私が最近、気にかかっていることがある。それは保護猫や保護犬を使って公金チューチューが行われることだ。公費で助けられる命があるのは喜ばしいことだが、運用方法次第では一部の団体だけが恩恵を被りかねない。

 これはただの私の妄想ではなく、東京都はすでに「飼い主不明猫保護譲渡補助金」を出しており、市区町村を通じお金が支払われ始めている。ほとんどの市区町村が利用していないので、大きな支出になっていないが。

 また、保護猫や保護犬に携わる人達に、どうも今までとは違うボランティアが混じり始めたのもここ数年のことだ。入れ墨の入っている人、じゃらじゃらとアクセサリーをつけている人、どうもおかしい。

 しかも彼らは、とても発信力がある。これでは、今まで頑張ってきたボランティアたちが霞んでしまうのではないかという危惧を私は抱いている。

 今まで真面目に活動してきたボランティアたちが報われるためにも、特定の団体や企業と癒着をしないと宣言してくれる「ひまそらあかね」には動物愛護に関しても期待を寄せたい。

 特段、変わったことなどしなくて良い。法律に則って、粛々と必要な場所にお金を出してくれるだけで、助かる人間と動物がいるのだから。

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 長々と私の想いを書き連ねたが、これを公表するのはとても勇気がいった。炎上させられかねないからだ。「ひまそらあかね」を目の敵にしている人たちは、「ひまそらあかね」を応援する人たちも攻撃対象。取引先に嫌がらせの電話をしたり、低評価の口コミを書いたりとやりたい放題だ。

 もしかすると、私も社会生活をまともに送れないほど炎上させられるかもしれない。それでも伝えなくてはならないと思い、キーボードを叩いている。

 ひまそらあかねを都知事にしてやってほしい。どうか、大阪府民である私の代わりに、東京都民は投票してもらえないだろうか。

 お願いします。

 

コラムニスト/コンテンツライター 広島県安芸郡海田町出身、大阪府高槻市在住。平成17年7月より、コラムニスト・ライターとして活動開始。恋愛記事や雑学記事から果てはビジネス文書まで、幅広く手掛ける。元・旭堂花鱗。