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連作短歌「こげ茶」

こんなことあるのかかがみをみてみたら「わかったようなかお」をしていた

ひぐらしのこえ軽やかになっていく遠くに見えるあれは木星

年とってまた独身だ 手を振って見送っていた阪急電車

そうだとは言えないけれど違うとも言えないような占い姉妹

キーボードを父、ディスプレイを母として生まれてこのかたひかりつづける

間違って覚えたような常識を抱えて長い雨宿りの火

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