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連作短歌「無花果」

秋めくやキャリーバッグがベージュ色 座っていれば行き着くところ

居ない部屋 夜がくるたびひらめいて古くなりゆく黒いカーテン

忘れ物したから先に行ってての本意を思う 無花果を拾う

秋の夜のカットコットン愛されているかわからん乾いた空気

九月尽写真に写真窓に窓 昔の映画に写るおばあちゃん

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