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連作短歌「青い光」(10首)
ジオラマの海辺の街に夜が来てこのままずっと夜なのかもしれない
約束を破ってみたり破られたりおたがいに破りあってみたり
砂浜に手紙が来たり面影を感じたりふと泣いてみせたり
同僚が立ったはずみにころがったマウスの青い光が夢に
休日に通勤定期を利用して海のにおいのしそうな駅へ
植物園でしか蛍みたことない芥川賞よんだことない
神社からまっすぐ伸びる坂道の先がどう考えても海だ
砂浜で遊ぶこどもたちが笑う走っていって遠くでも笑う
視るは入る 知ってるような息ぎれと知らないような風のきもちよさ
海がパノ、ラマ風がパノ、ラマ僕が、パノラマ、アイデンティティがパノラマ
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