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連作短歌「光っているもの」

水筒のフタがコップになるようにいまも天真爛漫ですか

消費税とおんなじ年に生まれたという青年のKindle白い

挨拶がやけにやさしい水曜の雨に降られてタイヤも光る

同僚が立ったはずみにころがったマウスの青い光が夢に

クッキーが入ってたカンカンをペンたてにしていることがばれそう

むかし鳥飼っててんけど死んじゃってその日に受験受かった話

出たことのない国にいて海を見て想像のなかだけの生活

これからも不安はあるが新しい街、風の街でもあるようだ

海面がずっと動いてる 森にずっと音が鳴ってる 光っている

リビングに眼鏡をおきっぱなしにして和歌山に那智の滝を見にいく

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