見出し画像

台北女子図鑑にみる街のステイタス(その2)

記事が長くなってしまいました。その1で紹介した、ドラマに出てくる街は以下のとおりです
台南新化→(上京)→永康街→永和(新北市)→西門→東区→仁愛円環→信義区→大直→赤嶺街→マリーナ・ベイ(シンガポール)→民生社区。

前回は、永和(新北市)まで、今回は西門から。
3.西門
日本語タイトルが「西門町でお手軽な恋愛」。なんかいまいちなタイトル。中国語のタイトルは「揮霍愛情中告別青春,在西門町享受著速食愛情」。「揮霍」は「湯水のように使う」という意味なので、前半部分は「恋愛に溺れ、青春に別れを告げ、西門町でファーストフードのように愛される」。「速食」=ファーストフードなのだが、「お手軽」と意訳。表記とそれに対する言語表現の対応は難しい。
西門町は東京でいうと渋谷のような街。ファーストフードや様々な若者向けの店が集まった繁華街。ドラマでは、バイクで通っているところをみると、住んでいるのは、永和のままで、遊びに来ているのが西門という設定らしい。

西門町は、日本統治時代に開発された街で、かつてあった台北城の西門の西側に広がるエリア。清朝末期の台北は、龍山寺のある三邑人の「萬華」、同安人の迪化街のある「大稻埕」、そして清朝政府が作った「台北城」の3つのエリアに分かれており、西門町は、日本統治時代に日本人向けに作られた繁華街とのこと。戦後は、「歩道橋の魔術師」の舞台にもなった中華商場があった台北随一の繁華街でもあった。

「西門」=「ファーストフード」=「お気軽な」というような、ちょっと軽薄な雰囲気を西門町を舞台に描かれている。大学を出て上京し、22-3歳程度の設定では、台北の街ではやはり西門町が似合っているということでしょうかね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?