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『歴史のなかの地震・噴火』

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『歴史のなかの地震・噴火——過去がしめす未来』(東京大学出版会)に関連するnoteを集めました.
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記事一覧

3・11の津波は過去にも起きていたのか / 東大地震研究所×東大史料編纂所

東日本大震災の津波は平安時代の貞観津波の再来なのでしょうか。繰り返す南海トラフの地震はどこまでわかっているのでしょうか。このたび、東大地震研究所と東大史料編纂所の共同研究の成果として『歴史のなかの地震・噴火』を刊行いたします。過去の大地震や火山噴火の実態に、地震学と歴史学の連携により迫ります。ここでは、本書の一部(1-2節)をお読みいただけます。 文・加納靖之、杉森玲子、榎原雅治、佐竹健治 869年の東北大地震2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震が起きると、その直後

地震月報の震源データでお絵かきしてみた

気象庁の「地震月報(カタログ編)」の震源データを使って震央の時空間分布図を作ってみました.これも最初はresearchmapに書いたものです. 前の記事と同じく,『歴史のなかの地震・噴火――過去がしめす未来』に載せた図の描き方を書いてみよう,というものです.この本のもとになった授業で2016年熊本地震の解説をするにあたり,気象庁の報道発表資料から図を転載していました.本にするにあたっては,余分な情報もあり,また白黒印刷対応のため,作りなおすことにしました. 対象とするデー

南海トラフの巨大地震モデル検討会の公開データを使ってみた

内閣府の南海トラフの巨大地震モデル検討会において検討されたデータを使ってお絵かきしてみます.researchmap のほうに書いていたのですが,noteも試してみます. 『歴史のなかの地震・噴火――過去がしめす未来』に最大クラスの想定の図を掲載したかったのですが,同検討会の報告書の図はカラーで,白黒だとうまく色が出ないと思われたため,グレースケールで作りなおすことにしました. 自分でデータを見てみたいという方のお役に立てば幸いです.さまざまなケースについて,選んだ地域を拡