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NEW 川崎友輝になった2020年


昨年までは走れていた時の感覚や練習メニューを頼りに昔の自分に戻そうとしていたが今年に入った時に新しい自分【NEW 川崎友輝】を作り上げることをテーマに取り組んだ。

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1年間テーマのもと取り組んだ結果。大学4年生のときに出した10000m28分44秒11という記録を12月5日の日体大記録会で28分37秒19という記録で6年ぶりに自己ベスト更新することができた。
ここ数年うまく走れない時期が続き苦しかったがやるべきことをやれば走れるということを証明することができた。



■NEW 川崎友輝を作り上げることができたワケ

・泥臭い脚作り

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新型コロナウイルスの影響で4月に入り、トラックレースが中止になる中でこの機会に前半シーズンはレースに出ることをやめ脚作りに専念することを決断した。
この決断の理由は大学時代からケガの多かった僕はほぼ脚づくりをしたことがないため1シーズン走り抜く体力がなかった。ある程度練習ができてきたら実践的な練習→レースに出る→ケガを繰り返し負のスパイラルにハマっていた。もちろんどこかで脚作りはしないといけないと思っていたが目の前にあるレースに出たいという欲が勝っていた。
そこで4月〜6月はスピード練習はほぼせずにLongJogに時間を割き泥臭い練習をすることにした。最初の1ヶ月半くらいは120分という時間に慣れず長くて長くて仕方がなかったが、それでも強くなるために必要なことと言い聞かせ走り続けていたら2ヶ月たったあたりから120分という時間にも慣れ難なく走れるようになっていった。この時に泥臭い練習をしたことで今も120分JOGは長いと感じることなく走れているのでこの慣れを来年も継続してやっていこうと思う。

・フィジカル強化

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フィジカルは今年に入ってから本格的に取り組むようになった。以前から青学時代におこなっていたコアトレをベースにある程度のレベルでは取り組んでいたが今年からウエイトトレーニングにも力を入れるようになった。もともと筋肉質でしたが走るために必要な筋力が適切の付いていたかと言われるとそうではなかったと思う。本格的にウエイトトレーニングを始めて9ヶ月が経ち、大腿四頭筋、ハムストリングス、中臀筋、大臀筋を中心に明らかに体が変わりその効果もあり2020年は大学に入学してから以降では始めて1週以上休むことがなく練習を継続することができた。
またウエイトトレーニングで1セット1セット限界近くまで追い込み、リカバリーをとってまた次のセットで追い込むことを繰り返していくことで、スピード練習をしていても「結構限界だな、次のセット行けないかも」と思ってもリカバリー取れば回復していて設定通りに走れるようになり以前とは全く違った感覚で走れるようになった。来年はさらにレベルアップした身体になれるように準備していきたいと思う。


・スズキアスリートクラブとの合宿

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脚作り期間が終わる頃から富士見高原にてスズキアスリートクラブの選手と合宿をさせていただいた。
合宿に参加した頃はほぼスピード練習していない状況だったので400m4本3セット72-70秒でギリギリ。ヘッドコーチの藤原新さんやベテランの選手方にアドバイスをいただきながらみんなと練習することで徐々に状態も上がっていった。1人ではなかなか練習のモチベーションも上がらない中で多くの選手と練習することができたのは大きかった。また若い選手には負けてられないという気持ちもあり、ベストを更新したレースでは大石選手と藤村選手と同じ組で奮起する要因にもなった。トータルで3ヶ月近く一緒にトレーニングさせていただき、この情勢の中でご一緒させていただけたことは感謝しかない。

・そして何より一番は信頼できるコーチの存在

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今、僕の練習メニューやレースのマネジメントをしてくれているのは大学時代に一番恐れていた男である高木聖也である。彼は僕はすぐサボりたがるなど性格をよく知ってくれているのでうまくコントロールしてくれている。9月以降質の高い練習が多く入るようになり、ほぼ全ての練習で設定をクリアすることができた。こんだけ練習したら走れるだろうと思って出場した今季初戦は14分44秒という結果だった。「なんで?」と思ったけど練習はきっちりやれているしこのまま継続していけば絶対に結果が出るという自信もあった。今までなら結果が出ないとコーチに「この練習は僕に向いていません」と申し立てていたけど彼には相談することあっても変更を申し立てたことは一度もない。コーチではないが9月以降僕の練習に付き合ってくれた須河さんにも感謝している。
来年以降も一緒に更なる高みも目指していきたい。


■最近思うこと

これは僕の完全な個人的な意見。
選手を引退してからの人生のが長いのでなんとも言えないところがあるが最近よく思うこと。「みんな引退するの早いよーーー」
ケガで1、2年走れないのはもちろんキツいしモチベーションも維持も難しいと思う。ケガからいろんな歯車が狂って走れなくなり結果的に引退していく選手も少なくないと思う。僕よりも能力が高い選手がケガを理由に引退していくのを見て悲しい気持ちになる。僕自身サンベルクス時代はモチベーションの維持が出来ずに全く走れなくて太っていた。こんな僕でも走れるようになった。在り来たりな言葉かも知れないが自分を信じて諦めずに信頼できるコーチと正しい努力をすればまた走れるようになると信じているし、僕自身度重なるケガや自らの素行不良で遠回りしたけどこんな僕でも結果を出せることをさらに来年以降で証明していきたい。そうすることでケガで苦しんでる選手でも「川崎でもやれたし俺にもできるやろ」と思う選手が出てきてくれたらと思う。

■おわりに

新型コロナウイルスの影響でモチベーションを保つのも難しかったし、平和があってこそのスポーツなんだなということも感じた1年だった。その中でも今年は自己ベスト更新も含め、競技人生の中で一番濃い1年だった。もちろん自己ベスト更新できたことは嬉しいですが今年の結果に満足はしていない。来年はさらに飛躍できるようにスポンサー企業やサポートしていただいてる方に恩返しができるように自分に厳しく取り組んでいきたい。

2020年もお世話になりました。
2021年も何卒、よろしくお願いします。


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