見出し画像

情報の性質×従業員体験で取り組んだ全社アナウンス改善のハナシ


はじめに

この記事は10Xアドベントカレンダー 21日目の記事です🎄
昨日はCTO ishkawaさんの「仕事でコードを書く時期/書かない時期」でした。石川さんデザイナーもしてたのか!!と驚きでした!

まずは共通イントロ「好きなスーパーと商品は?」に回答します・・・!
成城石井限定の「和し」という日本酒が密かなお気に入りです。(店頭では1本から買えます。)名前のとおり和める日本酒で、辛すぎず甘すぎず優しくほどけるような、平日夜にちょこっと飲んでリラックスするのにピッタリだなって思っています。

今日書きたいこと

さて本題ですが、私からは11月に実施した全社アナウンスの方法を変えた話をしようと思います。

ざっくりお伝えしたいことは以下です。

・お知らせ情報の多くはフローじゃなくてストック。slackや会議などの告知媒体とは別に、ストック環境を準備しよう!
・会社にとって大事なお知らせなのだから、受け取る人も責任を持ってちゃんと見よう!

ちなみに、このことをブログを書こうなんて全然思いついてもいなかったのですが、上司tsudaさんや、アドベントカレンダー管理人のyamakazuさんの後押しをいただいて、久しぶりに書いています。この場を借りて、ありがとうございます!!

全社アナウンスの課題

そもそも何が起きているのか?

コーポレート部門は、社内の至る所にお知らせや依頼を出すことが圧倒的に多い部門ですよね。むしろ「会社からのお知らせ」というもののほとんどの発信源はコーポレート部門でしょう。
そして、多くのコーポレート部門の皆さんのお悩みは「社員がお知らせを見てくれない!」「依頼したのに、全然やってくれない!」ということではないでしょうか。
逆に社員からすると「コーポレートからのお知らせ多すぎ!」「あれしろこれしろ、うるさいな!」となってるはずで、これも深く頷けます。

なぜ起きるのか?

どんな業界、フェーズ、組織規模の会社でも永遠の共通課題なのかなと思っていますが、ことに弊社のようなベンチャーにおいては以下のような要因で一気に課題が顕在化してくるのではないでしょうか。
理由の1つ目は、単純に人が増えたことで今までと同じ受信率でもお知らせが届かない絶対人数が増えることです。
2つ目に、組織として大人になっていく中で、各所で制度やルールの整備が進み、社員の皆さんへのお知らせ・依頼の総量が増えることです。
3つ目に、リモート勤務が当たり前になったことによる、従来のお知らせ手段の無効化があると思っています。社員全員がオフィスにいた時は人を物理的に呼び止めて声をかけることができましたし、社員側もふら〜っと担当者の席に行って質問をすることができました。両方ともオンライン上での代替手段はあるものの、オフラインほどの効力がないのが実状で、これは意外と手痛い影響と思っています。

弊社も2022年の1年間で組織規模は倍になり(50人→100人)、会社の制度やルールもいっぱいアップデートがあり、かつ全国各地からリモート勤務をする環境で、3つピッタリ当てはまります。
そして、今年の秋くらいから顕著に全社向けアナウンスの量や頻度が増してきて、「お知らせが届かない」「多すぎて見切れない」という課題と向き合わざるを得ない状況になりました。

改善としてやったこと

やったことはシンプルで、以下3つのことをしました。
たぶんすごく普通な感じです。

1. 全社アナウンス実績を性質ごとにグルーピングした
2. グループごとに、社内が受け取りやすい形式に整えた
3. 全社に周知した

1と2で整理した結果、全社アナウンスはこんな形に分類&アナウンス形式が決まりました。

今回のポイントだったこと

やったこと2におけるHOWの選択と、3において何を伝えるか?に重きを置きました。
1つずつ説明します。

① フローとストックの使い分けを両立する

「アナウンス」という行為・やりとりはフローですが、そこで扱う情報はストック性の高いものが多いです。明らかなストック情報はもちろんですが、たとえば期限付きのタスクを依頼する、なども時限的なストック情報といえます。
ところが、多くのアナウンス情報はその告知手段の特性に従ってどんどん過去に流れていってしまいます。弊社の全社アナウンスは、slackの#generalチャンネル、もしくは週次の全社会議で告知されるものが大半です。もちろん会議の議事録、slackの投稿など、ストックといえる状態はあるけれど、会議が終わればぶっちゃけ忘れちゃうし、slackもビュンビュン流れていきます。

そこで、告知手段とは別に、全社アナウンスをストックしておける方法を取り入れたことが1つ目のポイントです。その名も「お知らせDB」。(そのまま!!)モノとしてはNotionのデータベースで、使い方に妙があります。
全社に発信したい内容は、告知媒体に関わらず全てDBに入れ、発信したい日付や、お知らせ・媒体の種類のタグなどを入力します。

NotionDBにお知らせしたい内容を入力

そうすると、#generalで発信するとしたものは、Zapierと GASの合わせ技で、毎日定刻にまとめて1つのSlack投稿に加工されてbotが#generalに投稿してくれます!!すごい・・・!

botアイコンは"執事の羊"。tsuda画伯による作品

また、全社会議のアジェンダページでも同DBのテーブルビューを切ってあるので、全社会議で発表したい内容も同じDBに入れて各種設定をしておけば、漏れずにアジェンダ入りさせることができます。

このDBはNotionのコーポレート関連のガイドがあるポータルページの上部に常設されており、社員からしても議事録やslackチャンネルを追わずとも、いつでもお知らせ情報にまとめてアクセスできます。TODOというタグもあるので今やらなきゃいけないことなども簡単に一覧化させられますし、お好きなビューを切って、各自の好きなNotionページなどに表示してもらうなど使い方は自由です!

このように、情報の性質に合わせた手段を適切に作ることができたのは、結果として社員の日常行動にもフィットする形で情報を届けられることにつながるのでとても良い選択だったと思います。
ちなみに、我が物顔で仕組みをご紹介しましたが、実際はtsudaさんとCorpIT m1104mさんがサクサクと生み出してくださったものでして、私は「すごいすごい!」と言ってる係だったことを申し添えておきます笑

② 情報の送り手と受け手の前提認識を揃える

次に社員への周知において、何を伝えるか?ということです。

前述のお知らせDB以外にも、今回の改善から導入したことが2つあります。
1つは、全社アナウンス用のSlackチャンネルの使い分け、もう1つはSlackでの全社アナウンスにおける一斉メンションの使い方ルール。
前者については、これまでは全てのお知らせを#generalのみで流していたところから、#randomとの併用を開始しました。#generalは「全社員にTODOがある話、もしくは知らないと会社や社員に不利益が発生するお知らせを流す場」と定義し直し、流れる情報の種類と量を絞ることにしました。
一方の#randomはこれまで雑談用チャンネルでしたが、知らなくても良いけど、ぜひ知っててほしい全社アナウンスを流す場としても使うことにしました。たとえば、プレスリリースの共有や各部から全社へのニュースなどをイメージしています。情報としての重要性は相対的に見ると低くても、むしろ皆でワイワイ盛り上がったり、賞賛や感謝を伝えるというコミュニケーションが生まれてほしい全社アナウンスなので、思い切ってチャンネルを分離しました。

後者の一斉メンションについては、基本的には付けないことをルールにしました。緊急性が高い、もしくは本当に重要度が高いもののみメンション可としています。
ちなみにお知らせDBはそもそも1日1回の定期投稿なので緊急度が高い話は入れておらず、メンションなしで投稿されます。
※緊急性の高い話はお知らせDBには入れずに直接#generalに投稿してOKとしています。

以上のようなルールにしたときに、アナウンスをする側だけでなく、受け取る側もこのルールを理解し、協力してくれることがとても大事になります。

本施策に限らずですが、従業員体験を大事にするあまりにコーポレートの担当者がすごく大変な思いをする、ということはありがちなことです。
ただ、個人的にはそれは違うと思っています。なぜなら従業員とコーポレートの関係性は、本来的にはお客様とサービス提供者という形ではなくて、究極的にはコーポレートもそうでない人も一緒に同じ事業・組織を作っていて、ミッションやビジョンの実現を目指す仲間だからです。というと綺麗事に聞こえるかもしれませんが、だからこそコーポレートは責任を持って社員の皆さんが活躍できる環境を追求していくし、社員の皆さんは誠実さを持ってそれに呼応してくれる関係性を目指したいなと考えます。

という思いのもと、全社に対してアナウンス方法のアップデートをお伝えする際には、以下を強調しました。

・#randomチャンネルにもアナウンスが流れるからそちらもチェックしてね。ぜひワイワイ盛り上げてね!
・#generalは情報量を絞って、できるだけDBにして一回の投稿にまとめるし、メンションもしない。ただ、前提として重要なお知らせを流すから、社員の責任として投稿は逃さずに見てほしい。

特に後者についてはちょっと強めのお願いになるのでネガティブな反応があるかなと心配もしましたが、弊社の皆さんの受け止め力に救われました。むしろ理解・同意の声もいただけてホッとしたところです。

今後の展望

以上のような施策をしてみて、初速としての手応えや社内の反応はいい感じですが、始めて1ヶ月経っていないのでまだ効果はまだわかりません。
特に今月は全社アナウンスも減っている時期なので、次のアナウンスの波が来た時に、お知らせの受け取りやすさや、実際に届いて反応してもらえているかなどをしっかり見極めようと思います。

また、今回はそもそも、顕在化している課題にミニマムで対処しよう、というポリシーで行いました。
次のステップでは、アナウンスの内容や依頼したいTODOについて、社員皆さんのお手元までお届けできるようにアップデートしたいと思っています。
最近は皆さん、各種便利ツールを駆使して部門やプロジェクトごと、個人ごとのタスク管理をしているので、そこに上手く食い込んでお届けしたくて、ツール導入など含めて引き続き検討していきます。

最後に

これからも10Xに集った皆さんが気持ちよく思いっきり活躍できる環境つくりをコーポレートはもちろん、全社一丸となって作り進めていきたいなと思っています。
そんなとき、10Xという会社のカルチャーと向き合って組織価値の最大化を考えてくれるメンバーと共創できたらなんて心強いのだろう、、、!と日々思っております!(これは本当によく思ってて、まわりともよく話してる)
というわけで、絶賛大募集中の「Culture」職のJDを置いておきますので、ご興味ある方はぜひ!

また、職種問わずカジュアル面談も随時オープンしていますのでご興味ある方はぜひこちらからお待ちしております!

10Xのアドベントカレンダーは書きたい人がいっぱいすぎて、大晦日まで続きますよ!!引き続きお楽しみに・・・!

おわり🎅

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?