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久々に興奮した夏と思い出少々

僕は今年の高校野球で久々に大興奮を味わった。それは滋賀代表近江高校(近江高)の快進撃。2回戦では春夏連覇を達成するなど優勝候補である大阪桐蔭に逆転勝ち。2年前に「金農旋風」で甲子園を沸かせた秋田の金足農業すら敵わなかった相手に滋賀勢が勝利というのは番狂わせだった。
そこから準々決勝では神戸国際大附属に得点を追いつかれながらも、9回裏での逆転サヨナラ勝ち。あまりの熱い試合に僕は料理中手を止めガッツポーズをしてしまう。それぐらい今年の近江高はすごくて、滋賀県勢初優勝も夢ではない可能性が高まった。
しかし、智弁和歌山との準決勝では勝つことは叶わず、快進撃も遂にここまでだった。さすが、「ジョックロック」という音の切り札を持つ最強集団だ。

強豪揃いの関西

今年の近江高はここまで勝てたものの、関西だと龍谷大平安(京都)や智辯学園(奈良)、履正社(大阪)、明石商業(兵庫)など優勝候補の強豪校が多い。しかも、先の通り大阪桐蔭春夏連覇を達成するほどだし、阪神の藤浪晋太郎投手や千葉ロッテの藤原恭大選手などドラフト指名され、第一線で活躍している出身者は多い。

一方滋賀では、近江高の他、比叡山や彦根東、八幡商業など強豪は比較的いるが、夏で優勝は一度も無く、2001年に近江が準優勝したのが最高だった。実際、夏におけるベスト4はこのとき以来だったからツイッターで近江鉄道公式アカウントや滋賀県民、ゆかりのある人々が一斉に大興奮してるわけだ。

ちょっと思い出(7年前)

「久々」とあるが、高校時代に興奮したときのことをここで綴りたい。
高2だった2014年夏。このときの滋賀代表は今年と同じく近江高だった。そして、このときのスタメンの一員に名を連ねたのが僕と同じ中学のSという選手だ。地元の少年野球チームに所属し、一度だけいい成績を収めて、始業式か終業式で栄誉を称えられていたことを鮮明に覚えている。
そんなSが打席に立っている姿を見て、彼に対する僕のイメージが180°激変した。プライベートでは雑なイジリをしたり、脅すような冗談とかをしたりするヤンチャで、ちょっと距離を置きたい存在だった。それとは一味二味も違う凛々しい構えと打撃、外野で大活躍する姿は魔法にかけられたような感じだった。このときのスタメンには、現在プロ野球阪神で活躍する植田海選手もいて、素晴らしい先輩から良い刺激をもらってSはあんな輝けたのだろう。
このとき近江高は3回戦敗退だったが、Sのカッコ良さに魅了され、興奮させてくれたことは誇らしい。Sは大学野球を経て、今は社会人野球でプレーしているそう。プライベートははっきり言って苦手だが、フィールドの姿は見ていて素敵だ。

その次の夏

その翌年の夏、このときは比叡山が代表として甲子園に出場した。そのときのスタメンにもまた1人、Mという中学時代の同期がいた。Sと同じ少年野球でプレーし、同じくあのとき讃えられた1人だった。当時のデータを見てみるとファーストを守っているとのことだったが、交代でマウンドにも立っていた覚えがある。それが真かどうか分からないものの、あのときもイメージが激変していたように思う。
Mもまたプライベートはヤンチャな人間でそこでのイメージは個人的にはよくなかった。しかし、憧れの聖地で活躍している姿はMもまた素敵に思えた。
1回戦で敗退はしたが、このときも興奮したもんだった。

かつての思い出を重ねつつ、今年の近江高の戦いを振り返ってみました。noteで知り合った人の1人は春の甲子園でブラスバンドをしていた経験があるそうで、勝っても負けても他とは違う特別に嬉しい感覚があったそう。たしかに、そんな感覚、言い換えると魔法や魔力のような不思議なものを彼らは纏っていて、そんな姿に僕は魅了されていて、嫌なイメージは一切合切吹っ飛んでいったと思う。地元っていうのもあってこのときも今年も興奮できたでしょうけども、表しきれない強い何かがこの聖地にあるのでしょう。

近江高20年ぶりの決勝は惜しくも敵いませんでしたが、ええもん見せてもらって久々の興奮も味わいました。近江高の皆さんお疲れ様でした。

そして、決勝は智弁和歌山vs智辯学園という系列校対決。なかなかややこしく紛らわしいカードだが、両者とも強豪中の強豪、面白そうだし注目したい。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。