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はじめての『笑ゥせぇるすまん』

YouTubeを見てみると『笑ゥせぇるすまん』の本編が「藤子不二雄Aアニメ」の公式チャンネルに上がってた。

10年前に「黒烏龍茶」のCMで見たときに。喪黒福造と「ドーン!!」を知ったが、それ以外何も知らなかった。でも、見てみると「心のスキマ」にフォーカスしたリアリティある内容はなかなか刺さる。

プラットホームの女

まず見てみたのはこの話。電車でばったり会った「マスク美人」とそれに恋したサラリーマン。喪黒福造を通じてこの2人が相見えたが、「マスク美人」が本当の姿を晒した姿瞬間ホラー映画のような衝撃の結末だった。

憧れと本当のところって大きく違うもの。だけども、全てが美しく見えてしまう。思ったほど完璧じゃないし、妄想が膨らみすぎる代償は大きい。

的中屋

その次は、大学生ギャンブラーが主人公。ピタリと予想を的中する喪黒を頼り過ぎて、悲惨な結末になってしまった。

こういうやって破産していく人はよく聴く。

程よく楽しむ大人の遊び
無理のない資金で余裕を持ってお楽しみください。

と公営ギャンブルのラジオCMでこんな忠告もあるほど。実況さえ聴ければそれで満足、というより自分の喋りを良くしたいからそっちに重きを置いてる僕。とは言っても、感情的に無駄遣いは何にしても自分を破滅させるもんだ。

ユスリの落とし穴

3つ目に見たのは先の2つよりも複雑。コネで結果を残した「おぼっちゃま同期」を妬む「エリート商社マン」、さらにひょんなことから商社マンと出会い、最後にとんでもない牙を剥く「お嬢様女子高生」の3人に各々喪黒が関わってくもの。

特に「エリート商社マン」は「一流」で叩き上げてきたガチガチの「完璧主義者」。こういう人ほど、ふとした時に「我慢の糸」がプツッと切れて危ないことをしてしまう。そのせいで努力をパーにするわけだ。

なんとなく父親に少し似ているし、僕自身も完璧を意識し過ぎて何もかも空回りしてる感は否めない。

人間そんなもんよな

僕が生まれる遥か前のアニメで、CM見ても何もピンと来なかった。ただ噂やアニメ特集、喪黒役だった大平透さんの訃報のニュースなどのダイジェストだけで面白そうというのは思っていて、ついに実際のところにありつけた。

25年生きてきただけだが、人一倍に闇深いことを自覚している分面白い。見たストーリーを自分の周りや有名人のやらかしに当てはめてみると、

人間そんなもんよな

と感じる。中には「誇張するとこんな感じ」ってのもあるがそれを感じた上で同じく思うこともある。

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