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列車でビワイチ

「ビワイチ」…サイクリストにとっては馴染み深いこの言葉。びわ湖の周囲をサイクリングすることを言い、最近ではブームにもなっています。それもあってか湖岸沿いには「ビワイチ」のサイクルステーションが多くあり、大人気になっています。

ただ、今回の「ビワイチ」は“電車”です。過去に2回やったことのある僕の「ビワイチ」列車旅を綴ります。

その1(2004年頃)

ちょうど僕が幼稚園の年長か小1ぐらいのとき、父に連れられて、列車で「ビワイチ」することになった。高月駅をスタートして反時計回りに回って再び戻るというルート。
↓419系

高月駅から419系に乗り込み近江塩津を目指した。当時の北陸線は交流電化で419系、475系が主力車両だった。今でも、このモーター音を思い出すと懐かしく感じる。

近江塩津で乗り換え、そこから湖西線で近江今津へと南下した。当時、直流区間の北端だった永原駅で折り返しで止まっていた湘南色の113系は地元では見られない電車だからか輝いて見えたのはよく覚えている。

近江今津からは223系2000番台の新快速に乗車し、一路山科へ。この当時の新快速は土休日に志賀駅に臨時停車していた。停車した瞬間に「県名と同じ読みの駅名あるんやぁ」と感動していたのが鮮明に記憶している。

山科からは琵琶湖線の新快速で米原へ北上。ただ、この辺の記憶はポッカリ抜け落ちていた。特に感動が無かったと思われる。

米原からは再び419系普通列車に乗り換え、高月にゴールした。ちなみに、この頃の新快速は全列車長浜止まりで米原か長浜で乗り換えなければならない手間があった。

その2(校外学習にて)

1回目の「ビワイチ」から約3年、小4の頃に再び列車で「ビワイチ」することになった。ここでの「ビワイチ」は校外学習として行ったため、列車の乗り方を学ぶのと同時に滋賀県のこと、滋賀の伝統文化にふれるということで、学ぶ要素の強い旅となった。

スタートとゴールは1回目と同じだが、ルートは時計回りで回ることになった。最初は521系に乗り込んで米原へ向かう。朝の通勤通学時間帯でかなり混んでいた。2006年から新快速の乗り入れ区間は延びたが、朝夜の時間帯は米原、長浜での乗り換えが必要な列車も2020年現在もちょこちょこあり、そのときにはこの車両が登板している。

↓521系E編成

米原からは新快速に乗り換えて大津へ向かった。大人数の旅というのとラッシュ後半というのもあってやや窮屈な感じだった。

大津駅で途中下車し、滋賀県庁へ。県議会の議場や知事室も見学した。なお、当時滋賀県知事だった嘉田由紀子氏は残念ながら不在で会うことができなかった。

県庁を後にし、大津から山科へ向かう。そこで乗り換え待ちをしていると、上りの通過線を「トワイライトエクスプレス」が通過していった。誰よりも大興奮だったのでだいぶ目立っただろうと振り返る。

山科からは新快速で安曇川(あどがわ)へ向かい、そこで2回目の途中下車。安曇川の伝統工芸である扇子作りを体験した。

安曇川からは再び新快速に乗車し、近江塩津へ向かい、乗り換えて高月駅にゴールした。

「ビワイチ」

いかがでしたでしょうか。列車にひたすら乗るだけの1回目と滋賀のことを学んだ2回目で全然違う「ビワイチ」になり、特に2回目は滋賀のいろんなとこ、知らないものなどを学べたいい機会だったと思います。最近でも、「大回り乗車※」というやり方で「ビワイチ」を楽しんでいる僕ですが、湖西線や琵琶湖線坂田〜長浜市平方町付近にかけて見える琵琶湖の景色や高月で見える高時川沿いの桜やこいのぼり、余呉湖、虎御前山、伊吹山、比良山系、瀬田川など自然の絶景は何度見ても飽きず、県民の心を揺さぶられます。列車で「ビワイチ」いかがでしょうか?

※どれだけ遠回りしても、最短距離で運賃計算されるきっぷのルールがあり、それを活用して、初乗りでぐるり一周のような形で乗るという玄人的乗り方。ルールをこなしたり、ダイヤ乱れがない運を味方にすると、とてつもない長距離を初乗りでできたりもする。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。