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ラジオから流れた好きな声

2018年6月18日午前7時58分。大阪府北部を震源とするマグニチュード6.1の地震「大阪北部地震」が発生。家屋の全半壊の被害の他、大阪では倒れたブロック塀の下敷きになった小学生が犠牲になるなど、近畿地方で大きな爪痕を残した。
そんな僕も大津市内で駅員のバイト中に被災。鉄道が不通となり、帰宅困難者となった。この話については去年に綴っている。合わせてご覧に頂きたい。

そんな今日は、ラジオにまつわる思い出を綴りたい。

過去最長の徒歩や家で

膳所駅から「逢坂の関」を越えて山科駅までの2時間ほどの長い徒歩などでアプリ「radiko」を流して、逐一更新される情報に耳を傾けた。いつもの番組、いつものパーソナリティ、アナウンサーが冷静沈着に最新情報を伝え、合間に挟まれる音楽に心が穏やかになった。テレビも見てはいたが、刺激のある映像やマンネリ感からあまり見ずにラジオを中心に情報収集した。

不安の中で

何度も襲ってくる余震や熊本地震のような前震からの本震が来るかもしれないことに不安を感じ、眠れない日々が数日続いた。
そんな不安を払拭させてくれたのもラジオ。というより、僕の大好きなバンド「SILENT SIREN(サイサイ)」の声だった。メンバーのうち、すぅ、あいにゃん、ひなんちゅがこの日、関西で新アルバムのキャンペーンでラジオを行脚していた。その夜、京都のFM局「α-station」の番組にサイサイが出演。地震で被災しながらも気丈に新アルバムの聴きどころや魅力を語っていた姿に僕の不安はこのときばかりは全て吹っ飛んでいた。

ラジオ侮れない

「ラジオによって勇気づけられた」「いつもの声に安心する」などという声は頻繁に耳にする。このときは好きなバンドに勇気づけられた格好だが、同時にラジオのパワーも思い知った。現に今でも、ラジオは僕の生活には欠かせないし、小学生時代から聴いている山下達郎さんや福山雅治さんがやっているご長寿のラジオに癒されたりしている。
ラジオを聴く人は減少傾向だと言われ、ラジオそのものを知らない見たことないと言う人もいると聞くほど。それでも、声と音だけで発信し、もしものときには、希望を与えて、救ってくれる、大事なライフラインにもなる。テレビとは違って、電池や自己発電などでラジオを聴くことができて、情報手段の最後の砦のようだ。それほどラジオの力は侮れないと僕は思う。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。