見放題2023を終えて
ロックフェス「見放題」が今年もやってきた。大阪アメリカ村や心斎橋、北堀江の20のライブハウスで開催。インディーズやメジャーなりたて、これから伸びそうなのからベテランまで数多くのバンドなどが参戦する。それらを「乗り放題きっぷ」の要領でめぐれる「サーキット型」のロックフェスだ。
“音楽を愛する陽気なおっちゃん”と個人的に呼んでる「民やん」さん始めとする有志によるもの。今年で丸15年、「あいみょん」「Saucy Dog」など大物も輩出してるだけあって「登竜門」的ビッグイベントまで成長した。
今年は久々な賑わい。というのも5000枚のチケットが「SOLD OUT」。プラス夕方以降の当日券も若干数。1年経って状況が変わり元の活気が戻ってきた。今日見ていてもそれを実感した。
そんな今年も僕は2年連続でボランティアスタッフに応募した。配属先は(ほぼ)初めての「箱(ライブハウス)」、全員初めての顔合わせなど不安もあったが、面白いこと、良い出会いが勝った。
当日
やってきた当日。いつも通り起きて、たらふく朝ごはんを食べてきた。去年は自宅から来たが、
朝早い
ご飯そんな食べられない。
終電帰宅
というハードさから今回は「なんば」のホテルに2泊。集合場所へは徒歩5分ぐらいという好立地だ。
お世話になる「箱」
今回お世話になったのは「AtlantiQs」という「箱」。アメリカ村のシンボル「三角公園」の北に位置、100人程度の小規模のライブハウスだ。とはいえ、歴史が深い。今年25周年を迎えた老舗のようなところ。
コラボステージ
さらにここは、サーキットフェス「下北沢にて」との「コラボステージ」になっている。世田谷区下北沢を拠点に活動する選りすぐりのバンドばかりが登場。
僕自身、下北沢は一度ぶらりしているものの、このときは鉄道メイン。関東圏のライブハウスシーンに馴染みはないが、
“下北”ってどんなノリかなぁ
と楽しみな面もあった。
ご挨拶
ボランティア仲間、音楽系専門学生、箱のスタッフ、ライブハウス「下北沢近松」の店長、「下北沢にて」のスタッフ、運営に協力するバンド「THEラブ人間」の4人とそれぞれご挨拶。さらにポスターを貼ってもらったり、音響担当にBGM入りのCD、ステージ用横断幕などを一通り渡す。
お手伝いとみんなで写真
少し設営をお手伝い。さらには「THEラブ人間」とともに写真も撮った。ちなみに右下の黒メガネが僕。
いよいよスタート
1バンド目のリハーサル、コンビニで買い出しし腹ごしらえした後、13時に「オープン」。それから30分後本番スタート。
難しい声掛け
意外にも初っ端あたりが一番多かった。ステージ横から入る構造上動線に立ち止まって見る人が多い。演奏が始まると耳打ちで話さないと何も聞こえないし、ボディランゲージしても戸惑う人多数。それでも、できるタイミングで一気に詰めてもらうように声をかける。
模索してみて
曲の合間
MC寸前の給水
リハーサルから本番までの合間(本番5分前ぐらい)
で声掛けしたほうが効率が良い。
2つのバンドを見に行った
その後も通路に人で溢れかえることもあれど、大きなトラブルなく進行。落ち着いた休憩の合間に「そこに鳴る」と「ちゃくら」という2つのバンドを見にいくことができた。
そこに鳴る
「そこに鳴る」は何年も前から名前だけ聞いたことあるぐらいなのと先輩が好きだったような…?ってぐらい。でも、聴いてみると重低音が響くし、タッピングを多用する高い演奏術、それでいて、ギターボーカル鈴木さん、ベースボーカル藤原さん2人とも良い歌声。
「そこに鳴る軽音部」と題したカバー動画も多数ある。ダークチックな『アイドル』に重低音は似合うし、アレンジもお見事。ハマりそうな予感。
ちゃくら
「ちゃくら」はこのフェスのミーティングでお薦めしてたのを知ったばかり。しかし、なぜか覚えてて、『19才』という曲を聴きまくった。可愛らしいルックスとは裏腹に「元カレに歌った曲」で放つ強いジェラシーや感情入り交じる飾らない歌詞がすごい良い。
本当は別の時間の別のバンドへ行くつもりだったが、他の人が休憩+1人が他へヘルプという人手不足で断念。しかし、気になってて、「ここなら行ける!」と咄嗟に決断。お初の「ちゃくら」に会いに行けただけでも後悔なし。
少しの癒し
長丁場故に足腰の疲労や軽い頭痛もあった。そんな中で「下北沢にて」スタッフさんがお菓子を差し入れてくれたり、「椅子使って良いよー」と足休めもした。スタッフさん曰く「うちらゆるゆるだから」とのことだった。それを抜きにしても、ありがたかった。
“ラブ人間”に魅了
そんなこんなでトリのバンド。意外に過ぎゆくのは早い。そのバンドというのは1日携わっていた一員で「THEラブ人間」。「下北沢ライブハウスの顔」とも言える彼らの音楽を聴くと
なんか優しい音楽
序盤はしっとり、後半はアゲアゲ。混雑がなかったのを良いことに僕は体を揺らし、時々拍手して楽しんだ。
天国へ愛の叫び
音楽以外にMCも良かった。「民やん」さんとともにかつて見放題を率いた「ダイちゃん」へ対する強烈な愛の叫びとこの方のおかげでこのステージに立てているという強い感謝を伝えた。
こうやって出会いとか繋がりってできてくるもんやねぇ
と僕はしみじみ。
志半ばでこの世を去ってしまい、会うことが叶わなかった「ダイちゃん」ではあるが、「民やん」さんからもこの話はミーティングで聞いていて、大切な盟友だったことが窺える。そんな彼らに魅了された。これがホンマの“ラブ人間”やないか!
終演後
アンコール、物販の後、お客さんが全て捌けると片付けや「カバン」の返却物の確認。
急遽、任された
この内「カバン」は本当はチーフがやらなければならないが、ここのチーフは「下北沢近松」の店長。ボランティアとは別行動になる。そのため、名簿1位の僕が「カバン」管理することになった。
言われたのが朝一番。急遽「チーフ代理」を仰せつかった。とはいえ、そこまでたくさんあるわけではないし、チェックリストもあってやりやすかった。その上、本番中の指示は「店長」に任せっきりで順調に進めていた。本当は他にもやってるだろうが、なんとなくでもこんなことしてたんやなぁと良い機会だ。
全体終了
挨拶を済ませて22時に朝と同じ集合場所へ。いろいろ片付けを済ませて、「民やん」さんの挨拶が終わった頃には23時になっていた。長いようで短い怒涛の1日だった。
大変、でも余裕
今年も今年とて大変ではあった。ただ、今回は後半で余裕が出てきて、あぁやって楽しむこともできた。
これやから2度もやってまうねん😆
と今年も満足なまま終われた。
無事に終われたのは…
ただ、一概にこうだったとは言えない。ライブハウスによっては入場規制かかりまくり、さらに1ヶ所で空調がダウンするなども聞いた。それぐらい、ハード過ぎてしんどいところもある。ただ、共通して言えるとしたら
ゴールが見えてるからみんな頑張る。
っていうところだろうか。だからこそ無事に終われたのかもしれない。ほとんどはやりたい、好きだから来てるわけだ。
コネクション増やしたい。
このフェスに限らず、下北沢とか名古屋とか他のフェスにも携わってみたいし、この方面でコネクションを増やしてみたい。
何はともあれ今年もありがとうございました。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。