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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

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2023年7月の記事一覧

足関節背屈可動域制限 ~前方組織の影響見逃していませんか?~

足関節の背屈制限は前方組織と後方組織の両方から影響を受けます。足関節後方組織が短縮していたり、癒着が生じていると足関節背屈時に距骨が後方に動かず(滑り・転がり)、足関節背屈可動域制限が生じます。 足関節背屈可動域制限に関与する後方組織には下腿三頭筋やアキレス腱、長母趾屈筋、Kager’s fat padなどが挙げられ、背屈制限が存在する場合、介入の第一選択肢とされることが多いと思います。 足関節の前方には3つの筋肉(前脛骨筋・長母趾伸筋・長趾伸筋)の腱が存在し、足背動脈と

なぜ生じる?外反母趾

外反母趾は多くの方(特に女性)に発生しやすく、発生すると足部の痛みやバランス能力の低下、歩行障害など多くの問題に繋がります。外反母趾は一度発生するとなかなか改善しにくいため、外反母趾を発生させないための予防が大切になります。 外反母趾の発生に寄与する要因として、”変えることができる要因”と”変えることができない要因”があります。セラピストが介入することができる要因は限られていますが、今回の記事では、足関節背屈可動域制限と扁平足・開帳足がどのように外反母趾の寄与するのかについ

僧帽筋の硬さは肩こりを引き起こすのか?~そんな単純明快な話ではない~

日本における肩こりの有訴者数は男性が2位、女性が1位です。コロナの影響でデスクワークの時間が増え、スマホの普及なども影響して、国民病かつ現代病が肩こりだと思います。 肩こりには定義が定められており、「後頭部や肩、肩甲骨にかけての筋肉のこわばりによる不快感や鈍い痛み」と定義されています。つまり、痛みだけでなく、感覚的な問題も肩こりに含まれるということです。 肩こりは原因がわからない肩こりを一次性、原因となる疾患がある肩こりを二次性に分けています。今回の記事では、原因となる疾

母趾外転筋の機能から介入を見つける!~足部形態・歩行への影響~

足部内側縦アーチ(MLA)は骨構造、靭帯支持、足部外在筋および足部内在筋のすべてがMLAの支持に寄与しており、歩行中の回内やMLAの低下を制御する役割を担っています。 MLAに寄与する構造が障害されると、過回内やMLAの低下が生じ、衝撃吸収機能が適切に作用しない可能性があります。そのため、組織に加わるストレスが増大し、シンスプリントや足底腱膜炎などの二次的な障害を引き起こす可能性も考えられています。 また、MLAが低下すると、足部が柔らかい状態となります。そのため、歩行の