マガジンのカバー画像

週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

マガジン名を変更し、内容もリニューアルしています!リニューアルした記事は値上げしますので、早めの登録がおすすめです! このマガジンでは運動器の文献から得た知識をまとめて発信しま… もっと読む
twitterでは書ききれない内容をこちらのプラットフォームで見ることが出来ます!1500~200… もっと詳しく
¥500 / 月
運営しているクリエイター

2023年6月の記事一覧

週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~ 上肢編

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

踵骨下脂肪体 ~機能と痛みの関係~

以外かもしれませんが、踵の痛みは整形外科領域では一般的な症状であり、年間100万件以上の外来患者を占めていると言われています。成人の有病率は1/10人で意外に多いことがわかると思います。 踵の痛みを引き起こす組織には足底腱膜や踵骨下脂肪体、踵骨、末梢神経、腰部神経根などがあります。踵の痛みにに一番多く関連するのは足底腱膜になりますが、今回の記事では踵骨下脂肪体に着目して記事を記載していきます。 まず始めに「脂肪体とは?」について、私の考えも含めて記載していきます。脂肪とい

足関節捻挫のRISK

足関節捻挫は日常生活やスポーツにおいて、一番生じることが多い怪我の内の一つです。ですが、足関節捻挫の一般的な考えは”そんなに大した怪我ではない””病院に行かなくてもすぐに良くなる”といったような考え方が多いのが現状です。 実は足関節捻挫は簡単に考えてはいけない怪我になります。足関節捻挫では前距腓靭帯(ATFL)の損傷が多く生じます。MRIを用いて急性足関節内反捻挫の損傷部位を調査した報告によると、96%に前距腓靭帯の損傷がみられ、踵腓靭帯の損傷も80%と高率であったと報告さ

長母趾屈筋の基礎知識 ~足関節背屈制限への関与~ 評価・介入編!

以前の記事で、足関節背屈制限と長母趾屈筋(以下:FHL)の関係性とFHLの基礎解剖や役割について記載していますので、そちらも是非ご覧ください。 今回の記事では、私が臨床で実施しているFHLの評価と介入方法についてご紹介していきたいと思います。 1.FHLの評価FHLの問題を疑うためには、評価が大切になります。私は臨床で問診や足趾の状態、関節可動域などを重要視しています。 問診では、スポーツ歴(バレエやサッカー)、捻挫などの足部の外傷歴、秋レス腱障害や三角骨障害の有無など

膝OAと膝蓋下脂肪体 ~知らないとまずい介入ポイント~

変形性膝関節症 (以下:膝OA) は、関節疾患の最も一般的な形態であり、全世界の65歳以上の40%が膝OAと考えられています。 膝OAになると、膝関節の可動域が制限され、正座やしゃがみ込みが出来なくだけでなく、立ち上がりや歩行、階段昇降時に痛みが生じ、活動量の減少などに繋がり、日常生活に大きな影響を与える疾患の1つです。 一般的に膝OAの重症度を判定する基準として、レントゲン写真を用いて判断するKellgren-Laurence分類(以下:KL分類)があります。KL分類は