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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

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2023年4月の記事一覧

膝蓋下脂肪体 ~3つの役割~

膝関節周辺には多くの組織が存在します。そのため、評価-介入するうえで組織の解剖・役割を知ることは大切だと思います。 ほとんどの方は知っているかもしれませんが、膝関節に介入するうえで大切になる組織が存在します。それが、膝蓋下脂肪体(IFP)になります。IFPはメジャーな組織なので、知っているという方もいるかもしれませんが、最近報告されているIFPの代謝機能や線維化を予防する介入についてもご存じでしょうか? この記事を読むことで、一歩進んだIFPに対する介入を実施できると思い

足部横アーチの重要性 ~見逃せない縦アーチや足部剛性への寄与~

足部には内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つのアーチが存在し、個々のアーチだけでなく、それぞれのアーチの協調的な関係性が大切になります。 これらの3つの足部アーチが存在することで足部の剛性が高まり、効率的な歩行の蹴り出しに繋がります。また、3つの足部アーチが緩まることで、身体に加わる衝撃を吸収する重要な役割も果たしています。 そのため、足部アーチに障害が生じると、外反母趾・モートン病といった足部疾患に寄与するだけでなく、歩行効率や衝撃吸収機能の低下にも繋がります。

Painful arcが認められたら ~症例から学ぶ評価と介入のポイント~ 

肩関節周囲炎の方で、「肩は挙がるけど、挙げる途中が痛い」と訴える患者さんは臨床で多く経験します。painful arcとも呼ばれていますが、その現象と原因を考え、評価・介入方法を検討していきたいと思います! 1.Painful arcとは?Painful arcは肩峰下インピンジメントを評価する方法と考えられています。肩関節を外転させ、60°~120°の間で、疼痛が出現すると陽性と判断する、評価方法です。私は肩関節外転だけでなく、肩関節屈曲時にも適応できると考えています。

肩甲下筋の評価 ~特徴を理解している?~

肩甲下筋は肩関節の腱板筋群の1つであり、唯一の内旋筋です。肩甲下筋の機能には肩関節内旋以外に肩関節前方の安定性、Depressor機能(上腕骨頭の下方への引き下げ)、上腕二頭筋長頭腱の安定性があります。 肩甲下筋(舌部)はpullry systemの一部であり、上腕二頭筋長頭腱の通路を構成し、安定性に関与しています。そのため、肩甲下筋が損傷すると上腕二頭筋長頭腱の不安定性に繋がります。 下のエコー画像は「上腕二頭筋長頭腱炎」の診断名がついている患者さんのものになります。肩