見出し画像

私が作ったデータ分析チームの約3年間の歩み

こんにちは。
フィードフォースのデータ分析チームでチームリーダー兼データアナリストの加藤です。

今回は私がフィードフォース入社と同時に立ち上げたデータ分析チームの約3年間の歩みを振り返り、そこからデータ分析チームのチームビルディングに関して学んだことを自分自身忘れないように書き残していきます。

その前に私のフィードフォース入社前の職歴ですが新卒では主に食品スーパーのポイントカードの運用コンサルとして約7年従事し、1回目の転職後はECの小売業向けにデータアナリストとしてCRM領域のデータ分析コンサルのような形で約3年間従事。その後更なるステップアップの道を模索していた時にフィードフォースのデータ分析チームの発足メンバーという求人を目にし、ご縁があって入社に至りました。

黎明期①:2019年10月~2020年5月

2019年10月にデータ分析チームが発足しました。チーム発足といってもメンバーは上司と私の2人で上司は執行役員兼エンジニアのためデータ分析者は1人でした。

この時期に主にやった業務はFeedmaticという広告代理店サービスではアトリビューション分析、EC Boosterという広告運用のSaaSのプロダクトではキーワード除外分析を実施しました。どちらもニーズをヒアリングして実施しましたが残念ながら分析結果が活用されることはほとんどありませんでした。

この時期に感じた課題は
課題①:自分が想像していなかったくらい社内の人はデータ分析で何が実現できるか分かっておらず、自分もうまく説明することができなかった

黎明期②:2020年6月~2020年11月

2020年6月に新卒が配属になりデータ分析者は2人になりました。後輩は学生時代に機械学習の経験があり機械学習エンジニア志望で私のキャリアとは異なるため、私は2020年6月にディープラーニング協会主催のG検定を取得し機械学習の最低限の知識を習得し、データアナリストの私と機械学習エンジニアの後輩(実際はデータサイエンティストのほうが業務内容に合致するので今はデータサイエンティストと名乗ってます)と二人三脚で業務を進めていくことになりました。

この時期に主にやった業務は、課題①を克服するためにFeedmatic向けにスプレッドシートやpythonを使って広告費をシミュレーションするロジックの作成やシミュレーションを自動化するスクリプトを作成してウェビナー形式で共有したり、一般に公開されている機械学習を活用した課題解決例をもとに社内活用案を作成し各プロダクトに提案したりしておりました。しかしこの取り組みも実を結ぶことはありませんでした。

この時期に感じた課題は
課題②:データ分析の活用イメージは多少示せたが、社内の人それぞれ抱えている問題がバラバラで誰にも刺さらなかった。相手に刺さる提案をするには提案相手のプロダクトのドメイン知識を一定以上持った上で提案をしないと難しいと感じた

転換期①:2020年12月~2021年5月

この時期に主にやった業務は、課題②を克服するために私はEC Booster関連の業務に専念し、後輩には一部私の業務をフォローしてもらいつつもデータフィードのSaaSプロダクトであるdfplus.ioの業務に専念してもらいました。

ここでも目に見える成果は生まれなかったものの、特定のプロダクトに専念するという方法は間違っておらず、プロダクト側のほうから社内に向けてデータ分析チームと連携して取り組みを進めていますよというような情報発信をしていただき、ようやく会社組織の一員になれたかなと感じました。

転換期②:2021年6月~2021年11月

2021年6月、上司が代わり、社内に横断的に貢献してほしいという号令がかかったので、ここから再びチームの方向性は特定のプロダクトではなく会社全体に貢献することになりました。しかし過去の反省もあるので、会社全体に貢献するために薄く広くやるのではなく、特定のプロダクトで成功事例を作り積極的に横展開していくというスタンスで進めていくことにしました。

この時期に主にやった業務は、業務フローが確立されてきたEC Boosterおよびdfplus.io関連の業務は後輩に託し、私は再度Feedmaticとの連携を模索し、私の前職でのデータ分析によるコンサルの経験が活かせるように、FeedmaticメンバーとともにクライアントとのMTGの場に同席し、課題のヒアリングや分析結果の報告を実施することになりました。この時期になってようやく自分の強みが活かせる仕事ができるようになりました。

一方でこの時期に感じた課題は
課題③:データ分析で社内外に対して感覚的ではなく分析結果による数値に基づいた意思決定を促せるようになったものの、チームとして会社への貢献度が分かりづらいということでした。何かしら貢献はしているのだけど、仮にデータ分析チームがなくっても致命的に困るかというとそうではないといった状態です。ここを乗り越えないとチームとしての存在意義が示せないので正念場かなと感じております。

揺籃期:2021年12月~現在

課題③を克服するために、分析チームのミッションとして会社に売上に貢献するというのを掲げ、週次で自分達で分析で関わっているプロダクトの売上数値を確認するMTGを実施するなど意識改革から取り組みました。

そのかいもあり、ようやく売上に貢献する事例を作れたのがdfplus.ioとの取り組みで、『操作ログデータを分析した操作パターンの変化の検知』です。
こちらの内容は下記のnoteに記載しておりますので詳細はそちらを確認いただければと思いますが、簡単に要点だけ説明すると解約の予兆になる行動を検知できる仕組みを作ることができ実際に検知にも成功しました。

またデータ分析チームとして直接的に会社の売上に貢献するために、
有料で「CRM領域のデータ分析コンサルサービス」をはじめました
色々な企業様にご提案に回らさせて頂いておりますので、ご興味ありましたら是非ご連絡頂ければと思います。

まとめ

ここまで約3年間の取り組みを振り返りましたが、何事も泥臭く一つ一つ取り組んでいかないと前には進まないなというのが感想です。

入社時も今も、データ分析チームとして会社の複数のプロダクトに横断的に貢献するという方針は同じですが、そこに向けて広く浅く小奇麗に進めていこうとしても誰にも響かず、一つ一つのプロダクトと真摯に向き合い事例を作り横展開して、その積み重ねとして最終的に会社の複数のプロダクトに横断的に貢献することで実現するんだろうなと感じています。

そしてそのためには、もっとチャレンジしてもっと失敗しても良かったかなと感じていますし、もっとチャレンジするためには黎明期~揺籃期においてはデータ分析という手段を使うことを目的化してもよかったのではないかと思っています。

仕事をしていると手段と目的をはき違えるなと言われることが良くありますし私も後輩によく言います。データ分析発足時もそのことを意識して、データ分析をすることが目的ではなく、各プロダクトの課題を解決することを目的にどういう分析ができるか各プロダクトのマネージャーと話をしてきましたが、その進め方ではなかなか前には進みません。
なぜなら日常生活で人が新しいものに触れる時にそんなことを考えないからです。自分が日常生活で当たり前に使っているものを初めて使った時のことを思い出して下さい。なんとなく便利だから使うところから始まることが多く、初めて使うものに対して目的など考えることはほぼありません。段々と使っている目的が生まれて、買い替える時や捨てる時にその目的と照らし合わせて取捨選択をするわけです。
従って仕事も同じで、新しいチームが初めて行う取り組みに関しては、その取り組みをやることを目的にしてやってみて、その後に取り組みの目的を考えその目的に照らして取り組みを見直していくというスタンスで進めたほうがいいと思っています。

以上です。
備忘録的な感じなのでやや読みにくいと思いますが、チームビルディングに取り組まれる方の誰かの参考になれば幸いです。
またもっとこうしてみてはという意見も頂ければ幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?