【中国語を知る】アニメ・フェ~レンザイ(非人哉)に出てきた中国語「王炸」とは何か?
はじめに
こんにちは。お元気ですか?元気があれば何でもできます。
最近始まった中国産のアニメ、フェ~レンザイ(非人哉)を、私は毎週歯磨き中や食事中に見ています。
すると今週の放送分、#4第二十五話「端午の節句はちまきを作ろう」にて『王炸(おうさく)』という単語が出てきました。
劇中ではこう説明されています。
キャラクター名でもなく、内容的にも大して重要ではない言葉なのですが『本当にそうなのかな…?』という好奇心が湧いてしまい、日本語情報もあまり無いので今回も調べました。
カンタンに調べただけなので間違いもあるかもしれませんが、ちゃんと知りたい人は自分で調べるか、もっと詳しい人に聞いて交流を深めてください。渡る世間に鬼はなし。
「王炸」の由来
王炸の由来は中華圏で人気のあるトランプゲーム「闘地主(とうじしゅ/簡:斗地主)」に由来しています。
要はこの「闘地主」で一番強い役が「王炸」なのです。
「闘地主」とは大富豪に似た三人用のゲームで(トランプ2セットを使用した4人用ルールもある)、配られた手札を最初に使い切った人が勝ちです。
しかしそれだけでなく点数制度があるので、何回戦やるのか決めて一番得点の多い人を勝ちにしたり、点数をお金に換算して賭け事を楽しむのでしょう。このあたりはよくわかりません。
大きな特徴として、”競り”なるもので賭け点を決められたり、出す役によってその点を何倍にも膨らませられるなど、射幸性と戦略性のバランスもあり中々刺激的なゲームです。
より詳しいルールを知りたい方は、先人が細かく記述してくれておりますので、そちらをご覧ください。
「王炸」とはどんな役?
「役によって点を何倍にも膨らませられる」と前述しましたが、実はそれが炸弾(さくだん/簡:炸弹)と王炸(おうさく)なのです。
普通の「炸弾」は、同じ数字のカードを4枚出す役。
この「炸弾」は自分が弱い数字だった場合、相手に上の数字カード(例:5なら7や8など、6以上)を出されてしまいますが、「王炸」は全てを防ぐ一番強い役になります。
「王炸」はジョーカー2枚を使った役で、
“色付きのジョーカー”が『大王』、”白黒のジョーカー”が『小王』と呼ばれ、この王だけで構成された「炸弾」なので、「王炸」なのです。
王炸は別名、火箭(かせん/簡:火箭)とも言われますが、「炸弾」が爆弾という意味なので、それより強い火箭(ロケット)が当てられているのでしょう。
とても強力な役ですので、例えば手に「王炸」と3や4などの弱い数字で「炸弾」が揃っている場合。
あえてパスを続け、タイミングを見計らって王炸を出せば、続けて炸弾で上がり、点数を何倍にも上げることも出来てしまいます。
ただ王炸と炸弾をむやみに使うと、点数をいたずらに上げてしまいますので、自分の首を絞めないよう注意して使う必要があるのです。
ネット用語「王炸」とは?
こういったことから「王炸」とは『最後の切り札』とか『最後まで隠れていた重大なこと』という意味で、中国のネット用語として使われるようになったらしいです。
本国でどういう場面で頻繁に使用されているか分かりませんが、使われているニュース記事を少々拝見すると「最後に現れた爆発的なすごいヤツ・ニュース」みたいな使い方かと感じました。
フェ~レンザイの劇中では「とてもすごい」と説明されていますが、当たらずも遠からず…?
例えるなら額に「裏のボス」とか「真打ち」「特報」とかって書いてるイメージでしょうか。
アニメを見てる時はあまり何も思いませんでしたが、わかるとだいぶ滑稽ですね。
あとがき
#3第十九話「三つ目兄さんの生活の知恵」で、主人公のキュウゲツ、竜のゴウレツ、犬のコウテン、三つ目のヨウゼンがトランプをしているシーンがあります。
しかし、あれは闘地主ではなく普通の大富豪ですね。
なぜそれが分かるかと言うと、4人用にしては手札の枚数が少ないからです。
4人用の闘地主はトランプを2セット使う必要があります。
それでは、アニメを見て「”王炸”ってなんだ?なんだ?なんだ?なんだ?」という疑問がグルグルして日常生活に支障をきたしているキトクな方の一助になれば幸いです。
ありがとぉー!
■フェ~レンザイ公式サイト
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?