公園でゲームをする

この前、買い物行く際に、近所の公園に視線をやると少年達がカードゲームに興じていました。公園でのカードゲームや携帯ゲームはある意味で私の青春でもあります。しかし一方で『外では運動をしなさい』や『最近の子どもはゲームばっかして』といった御指摘があるのも事実。そこで、当時何故外でスポーツではなくゲームをしていたかについて思い直していこうと思います。(ちなみに、さすがに『ベイブレードのスタジアムを外に持ち出してお外ベイブレード』はやりすぎかなぁと思わなくもないですが、楽しかったいい思い出です。)

原因1:スポーツは難しい

友人と運動、特にスポーツをして遊ぶことになった際、スポーツというものは兎角難しいものです。全員がルールを知っている必要があったり、ボールをはじめとした用具がある程度必要であったり。さらにいえば、遊ぶ人数に応じてこうしたものの楽しさも変わってきます。

例えば、サッカー。まずボールが必要です。これは比較的簡単ですが、次に未経験者からするとサッカー少年団所属の友人の独壇場です。彼らに悪気がなくてもやられっぱなしはそこまで楽しくありませんし、ルールを理解しきってない未経験者組がファール連発し怒りを買いかねません。
例えば、野球。ボールだけではなくバットやグローブが必要です。百歩譲ってグローブ無しでもやれなくはないですが基本的にそうした場合キャッチャー役がかなり危ないです。ストライクやボールの判定も曖昧といえば曖昧ですし、そもそも人数が足りるケースが少ないので守備範囲が大変なことになります。

こうした中で要になるのは(経験者未経験者双方を束ねるリーダーシップがある友人はもちろん)用具を持ってる友人です。しかしこうした用具も、消耗してしまいますし下手すると壊れたり行方知らずになります。

また、根本的な問題として、経験者は楽しいですが、未経験者が未経験の団体スポーツを行うとだいたいお荷物になってしまいがちというのも問題です。スポーツはルールが存在する運動で、ルールがある以上ある程度技術が必要なのです。

結局、遊ぶ友達全員が同じスポーツクラブに入っている状態でそのスポーツをする、またはドッジボールなどといった必要最低限の準備でルールも簡単なスポーツを選ぶといったことをしないと全員が不満なくスポーツで遊ぶというのは難しいのです。

原因2:公園の設備

次に公園の設備の問題です。よく、『公園でスポーツ禁止の看板がある』といった話もありますがそう言ったことではありません。(私が育った地域の公園は特別禁止になっていた行為はほぼ無かったと思います。)
例えば、普通の公園でサッカーやバスケットをしようとするとまずゴールがありません。バレーボールやバトミントン、テニスをしようにもネットがありません。そもそも、技術ないのに力が有り余ってる男子が蹴っ飛ばしたり、かっ飛ばすには広さがたりないことも多いです。また、『公園というエリアからボールが飛んでいくことがないように捕球ネットがある』なんてところも稀です。また茂みや池があったりと公園の中でなくてもボール等を見失う可能性もあります。先述しましたが、用具は子供が遊ぶ時、基本的に誰かの家の所有物です。茂みにサッカーボールが入ってしまってそのまま行方不明。何ヶ月かしてから発見なんてザラでした。ボールが歩道ないし車道に飛び出てあわやという心臓に悪い経験もしましたし、そうした意味で『公園はスポーツをする場所として適さない』のです。運動はできます。ですが、スポーツは基本的に公園で行うことは難しいのです。スポーツをしようとすると『既存のスポーツをもとにした独自のスポーツ(例えば、『ネットの代わりに足を引きずって書いた線で行うテニス』だの、『ゴールの代わりに石垣にぶつけたら得点』だの)』になります。それですら用具の紛失や通行人、通行車両とのトラブルが起こる可能性の高いめんどくさいものなのです。


結果:友人達との交流の場としての公園

結局、『公園でのスポーツ』は意外とややこしいのです。ご近所の方や友人のご両親全員と知人だったらトラブルも多少なんとかなりますが、そうでない以上スポーツはややこしさを孕みます。結果として公園でできるスポーツは『友人達の技術的、用具的問題が少ないスポーツ』の方がトラブルが少なくなります。そして最もトラブルが少ないのは(経済格差を感じる可能性はありますが)『トレーディングカードゲーム』や『携帯ゲーム機』といった『家でもできる遊び』なのです。スポーツに比べてかなり狭い物を置く場所や座る場所さえあれば(カードが風で宙を舞うというトラブルもありますが)周りに迷惑をかけることなく、友人と交流できるのです。『家でやれ』というご意見も重々承知しますが、それには『いつでも誰かしらの家が空いてるわけではないのです』と返答させていただきます。共働きが多い昨今、両親がいない家に友人をあげることはなかなか難しい家庭も多いのです。そうした中で公園はある意味、『青空休憩室』なのです。未成年でも自由に使える自由な空間なのです。

まとめ

まとめますと要するに『公園でのスポーツはなかなか厳しいけれど、友人とは遊びたいのでゲームを公園でする』のです。子供の運動離れ等の問題は多々ありますが、娯楽が多様化する現在には様々な子供同士の交流方法があるということで、今回筆を置かせていただきます。

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