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アンテンニン庭園

割引あり

アンテンニン庭園

2万年後の銀河
第十四部
オーロラ 中編

目次

前編(第1話~第5話)

第1話 ポール・シフト
第2話 文明の死滅
第3話 オーロラの極光
第4話 スペーサーのオーロラ
第5話 バリーとダニー(いわゆるイライジャ・ベイリーとR・ダニール・オリヴォー)

中編 (第6話~第10話)


第6話 アンテンニンの庭園
第7話 廃墟のエオス郊外
第8話 アンテンニン庭園の洞窟
第9話 アルティメット宇宙空港の怪
第10話 Green  夢に向かって


後編 (第11話~第15話)


第11話 ガンマ放射線の意味
第12話 ジスカルドの遺産
第13話 メンタル・フリーズ・アウト
第14話 社会学者ロイ・ネメヌウ・サートン
第15話 50Planets



前部までのあらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
 ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
 ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。
 人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。
 
 余談ですが、少しだけYin Yi の独断的ナショナリズムを披露させてください。ドムが述べるガイアの女性の立場の重視は、キナの太古の歴史書『魏志倭人伝』の邪馬台国の卑弥呼由縁であることを示唆しているように聞こえる。日本の古代の『古事記』や『日本書紀』に出てきます主神は、「アマテラスオオミカミ」という女性の太陽神でした。

 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着くのであったが、イルミナはガイアの地表に降り立つことができなかったことに少し不満を洩らす。

第六部 前編のあらすじ

 
 ガイアの誘導で、ファー・スター2世号はオーロラの恒星系に無事にたどり着く。
 
 二人の目の前には、オーロラの揺らめく極光が怪しく波打っていた。

 イルミナの検索機能で、手がかりを抽出する。それが、アンテンニン庭園であった。その絵画のルピナスの花園が手がかりとなった。
 それとドース・ヴェナビリの出身星のシンナ大学講堂に掲げてあったの絵画、パウロ・ヴェロネーゼの『カナの婚礼』。
 そのアンテンニンとカナとの繋がりは何であったのであろうか?

 ミーターは、オーロラ地表に降り立ち、アンテンニン庭園を探し当てた。そこには洞窟があって、横穴がずっと奥まで続いていた。洞窟のホールの入り口には鳥居があって、3行文らしい文言が記されてあったが、軌道上にいるファー・スター2世号にいるイルミナにその文言の解読を頼んだ。その文言は、銀河聖語による「ロボット三原則」であった。ミーターはなにやら気がづいて、第1日目の探索を中止した。

 ミーターの推測は、『児童のための手引き書』にある不死の従僕の先輩ロボット、ジスカルド・レヴェントロフのことであった。

 ミーターは、ジスカルドについての情報をイルミナから聞き取るほかに、以前ジスカルド・ハニスとの会話を思いだし、これから機能停止状態にあるジスカルド・レヴェントロフをハニスに見せたかったと思った。

これより本文

第6話(133) アンテンニン庭園のルピナス

アンテンニン庭園

イルミナ ミーターさんの推理力には舌を巻きますね。それにいよいよ鋭くなってきているようですね。

ミーター まあな。それでも、イルミナのお世辞には負けるよ。
 イルミナ、きみのドローン探索で、何か分かったことあるのか?

イルミナ 地表の実質の支配者はイヌみたいね。地表に何万もの縄張りをつくって、互いに競いあってるみたい。この具合では、分裂したままで、覇をとなえるグループは出てこないと思うわ。ミーターさん、地上に降りるのは、よした方がいいわよ。友好的イヌなんていう感じじゃないわよ。

ミーター そうはいかない。地球や銀河復興の手がかりを見つけなくてはならないからね。でも、実際、この広い陸地のどこに降りたらいいものだろうか?イルミナ、それについてのいいアイデアか情報は見つからないのか?

イルミナ 今膨大なデータを検索しているところです。しばらくお待ちください。

ミーター イルミナ、これなんか、どうだい。
イオス星の地下温泉の天井画を、今、思い出した。え~と、レオナルドさんが教えてくれた天井画の名前!え~と。...

イルミナ 分かったわ、ミーターさん。「アンテンニン山地の裾野にひろがるルピナスの園」!きっとそうね!

ミーター まさしく、アンテンニン谷のルピナスの絶景。その画の説明がきが銀河聖語で「想像力、幸せ、やすらぎ、ルピナス」と書いてあった。レオナルドさんは、ドースさんの手書きで、トランターのマイコゲンの大聖堂が朽ち果てるのを痛んで、そこに転写した、と言っていたんだ。

イルミナ まあ!データがあったわよ、ミーターさん。ガール文書の裏書きに滲み文字でルピナスの花汁で浮き上がったわ。こんな手を込んだ仕組みって、訳ありねぇ!以下、述べるわね。
 「これは EOS の郊外にあるアンテンニン山地の裾野のアンテンニンの庭園で、ふるさとの星の記憶を忘れないように、昔のガイドブックや写真から再生されたものである。 ご覧ください。それは、 失われた世界、自動人形などと共に。」

ミーター 凄い!またしてもクリーンヒット。
 じゃ、俺がたまに白昼夢を見て、その中に出てくるイメージって、その場所のことなんだな。道理で、ターミナスにいた時には見なかったものが、イオス星以来見るようになった。
 ありがたい、イルミナ、きみのおかげでまたもや高いハードルを越えられた。ルピナスの花園か!

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