見出し画像

ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第4話 ガイア

120第4話ミーターの大冒険 
第五部 
オーロラへ 
第4話
 

ガイア

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、まずルート通りにコンポレロンに到達した。ミーターは、その星の初めての惑星探索を果たした。
 ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、ある理由があることに思いつく。
 それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。

 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナが「フィードフォアード症候群」に襲われた。ある感応者の精神と繋がる。例の「アール(R)」いわゆる「不死の従僕」の感応の響きであろうか。
 イルミナは彼女の精神感応力を稼働して、ヴァジル・デニアドールという人物の心理に入り込めた。そこでオーロラについての情報と故郷星の恒星系の特異性を知る。
 しかし、その「航海日誌」は、果たして信用できるのであろうか?
 ファー・スター2世号はさらに深宇宙に、銀河潮流に沿って進む。
 データの不一致が判明する。ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない天体が進行方向に存在した。ミーターは、イルミナの計算能力に「折り込み済み」と答える。その真相とは? ミーターの推測は的中した。その星は、ガイアであった。しかし、アルカディアの情報の中にほんのわずかに伝わっていたので、ミーターにとってもほとんど未知の領域であった。ミーターは恐る恐るその新たな領域に入ろうとしていた。

120

ドム 私は、「わたし/わたしたち/ガイア」を代表して、「旅の人」にお伝えする。
 ようこそガイアへ。ようやく第1ファウンデーションの方を初めてお迎えできて光栄です。この声は、ガイア軌道の宇宙衛星ステーション経由で地表から送られているものです。あなたは特別なゲストとして地表に逗留することは許されております。
 「わたし/わたしたち/ガイア」の「不死の長老」からその旨聞き及んでおります。どうぞ我らのガイアにお降り下さい。

ミーター ご歓迎頂き、光栄です。私は、ミーター・マロウと言います。残念ですが、同じ第1ファウンデーションとは言っても、Rです。私は、あなた方、ガイアの最上長老、レオナルドさんの友人です。レオナルドさんから遭難中、助けて頂きました。

ドム 私の名前は、ドム・マンディオ・ノヴィ・レンブラスティランです。ほんとうの名前はもっと長いものになりますが、あなたのご便宜上、ドムとだけ呼んで下されば結構です。あなた様のことについては、詳しく、我が R・レオナルド・エノビアレラ様から聞き及んでおります。お傷のお加減はいかがですか?

ミーター ありがとうございます。もうすっかり完治しております。
 まだレオナルドさんはお帰りなさってないのですね?

ドム そうです。あと36年かかるのです。その間、私が「わたし/わたしたち/ガイア」の代表長老として最上長老の代理を仰せ付かっております。

イルミナ まあ、ミーターさんって私に秘密にしていたんですか?ひどいわ。

ミーター そうじゃないんだ、イルミナ。コンポレロンとオーロラの間に謎の天体が恒星系とともにあった。それが突如として出現した。そしてそれがなんなのか、お前に探ってもらった。もし例のガイアだったら、快く応答を返してくると睨んだ。それでわかったんだ。

イルミナ ごめんなさい。私の早とちりだったみたいで。
 通信を遮って、ごめんなさい。続けてください。

ミーター ドムさん、私の又聞きについてお答えください。まず、「反ミュール」についてですが、あなた方のガイアが「反ミュール」の本拠地なんですね?

写真は借用。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?