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私だけ聞こえる幼い兄弟の声

寝転んだベッドの横には
リビングがあって
その奥にはキッチンがあった。

キッチンの向こうには
廊下を挟んでもう一部屋あって
お姉ちゃんはそこで眠っていた。

私はママの帰りを待ちながら
ママの帰りよりも早く
私が眠ってしまうことを
知っていながら
寝転んでいた。

ママは一人で
お姉ちゃんと私を育て、

私たち3人が生きれるように
夜も働いていたから
寝る時は
ほとんど一人だった。

そんなとき
夜になると
聞こえてくる
少年の声。

幼い兄弟が
楽しそうに遊んでいる声。

姿は見えないけれど、
きっとキッチンの前くらいで
遊んでいるであろう
兄弟の声を聞いていた。

町内には
男の子が居ないから、
きっと
そうなんだと思う。

でも、
怖くなかった。

ドタバタうるさくて
眠れないときもあったけど、
楽しそうだったから
良かった。

小学生で肝試しがあって
私は
彼らのことが
ほんの少し怖くなったんだ。

怖くなかったのに。

大人に教えられた、
すりこまれてしまった、
怖い。という、感覚。

友達が怖がるから、
友達が怖い話しをしようって
楽しそうに言うから、
私は彼らの話しをした。

その日から、
彼らが少し怒ってしまったんだ。

前よりももっと
彼らへの恐怖心が増えてしまった。

でも、
私が悪いことをしたのは
分かっていたから
心の中で
「ごめんなさい。
もぅ、友達に、
2人のことは言わないから、
この家から出て行ってください」
そう彼らに伝えた。

それから、
彼らの声を聞くことはなくなった。

今、
彼らはどこに居るんだろう。
ってときどき思い出す。

私がもし、
この世には存在しない、
見えない人になったら、

懐かしいあの家に
フラフラと行くだろう。

でも、
誰か住んではるかな。

それじゃあ、
物音は立てずに、
そっとね、

玄関先にお花咲かせようかな。

そおっと。

ね。

それから、
また、
彼らに会えたら

「一緒に遊ぼう」
って言いたい。

ー---------

極度に怖がったり
面白がったり
その存在を勝手に
邪悪なものだと仕立て上げて
その存在のせいにするから
目に見えない彼らは
人と同じように怒るんです。。

そう思ってる私でも
ときどき気配を感じて
怖くなってしまうことがあるんですが、

そんなときは
電気を付けて明るくして
音楽流すか鼻歌を唄うんです👍💡♬

そしたら気配はなくなるって
テレビでも言ってはったんでね📺🌷

試してみてくださいね!

おやすみなさい。

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