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遠いけど近くにある「Answer」という話【 #ろくます DISC3】

 ONE OK ROCKのメンバーであるTakaさんは、「アンサイズニア」についてのインタビューで、校庭を一周するマラソンのスタートとゴールを例えました。一周だと距離は遠いけど、実はそのスタートの近くにゴールがある。
「Answer」はすぐ近くにあるけれど、人間はそこまで行きつくまで色々考えて、悩んで、たどり着く。でも、大切なのはまずAnswerに向かってまず行動を起こしてみることではないか。

 ひとりのアイドルが、様々な「Answer」にたどり着くまでのお話にも、繋がることがあります。


ロックミュージックをアイマスの登場人物のイメージソングとして投稿する「ロック・ミュージックで選ぶアイドルイメソン生」。第1回は記念すべき第1曲で「オンリーロンリーグローリー(BUMP OF CHICKEN)/綾瀬穂乃香」、第2回は自由に「STAY AWAY(L'Arc〜en〜Ciel)/綾瀬穂乃香」を投稿しました。

 バレエという、ロックとは正反対の世界で生きてきた穂乃香ちゃんをロックミュージックでイメージする試みを3度行うわけですが、実は最初はポルノグラフィティの曲で投稿してみようと思っていました。だけど、どうも穂乃香ちゃんらしい曲が見つからない。ハマっていたアーティストで好きにイメソン化しても、答えにたどり着かないわけです。
 で、そこから「Answer」をテーマにしたロック。それがONE OK ROCKの「アンサイズニア」です。

 問いというのは、現実であればあるほど、幾通りもあって、原理や理論に従って導き出すと、何の変哲もなくなるわけです。アイドルも、バレエも、結果論というより、Answerを用意してから走り出すイメージがあります。用意されたAnswerを、世間では真理というわけです。

 なんだけど、綾瀬穂乃香ちゃんにそのAnswerを用意すると、出来すぎてしまう。一周回って安価な、何の変哲もないアイドルだったり、バレエダンサーが出来上がってしまうわけです。なぜなら、穂乃香ちゃんが穂乃香ちゃんの思考で貫き通したAnswerを用意しているから。

 で、中には、明らかに穂乃香ちゃんがAnswerを用意していない、だけどゴールへ突っ走って、貫いちゃったのもあります。満面の笑みで抱き着いてしまう、御存じぴにゃこら太です。

 デレステの各所でぴにゃの姿形があれば、待ってましたとばかりに姿を現す穂乃香ちゃん。ぴにゃをトップマスコットにしたくて、原理や理論に従って営業を…なわけありません。間違えなく、考えていない。好みがヘンと言われてもヘソを曲げるわけでもなく、脅すような笑顔を見せるわけでもなく、ただ可愛いという。

 穂乃香ちゃんはある意味、良い場面で思考が抜けます。それはアイドルになった理由でもそうです。それぞれの登場人物の核となる「理由」を、「どうしてでしょう?」と笑顔で片づける。オーディションだったら一発で落とされかねない質問を、とりあえず分からないけどはじめてみました、と笑顔で答えたわけです。

 原理とか理論で固まりすぎて人形になった元バレエダンサーにとって、もはや「分からないけど楽しめること」が答えになっています。既に一周回っているのです。

 一度型に嵌っているのだから、ここから型に嵌らない、嵌らせない。これが、綾瀬穂乃香のロックですね。


ここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。みなさんが楽しめるものを、気軽に楽しめますように。

 


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