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【 #チルます 】空の上のおばあちゃんへ放たれる心、という話【藤原肇/放たれる】

 漫画「ワンピース」のDr.ヒルルクの台詞に、人に忘れられたときに、人は死ぬといったものがあります。逆に言えば、肉体的なことは別にして、忘れないようにしたり、思い出すという行為は、それぞれの人たちの中で故人が生き続ける、生き返ることを意味しているのかもしれません。

 今回は、藤原肇ちゃん、ひいては備前焼の中で生き続けている、空の上の肇ちゃんのおばあちゃんの話です。


 やまりんさん主催、「Mr.Childrenで選ぶアイドルイメソン生」、通称チルます。文字通り、アーティストのMr.Childrenの楽曲を用いてアイドルマスターの登場人物のイメージソングを投稿する企画です。

 アーティスト固定系の企画への参加は、BUMP OF CHICKENに続いて2つ目と記憶しています(NONA REEVESを対象とした企画はホントにLOVE TOGETHERしか知らないもので投稿できずorz)。

 ミスチルの楽曲をどこから知っているかというと、1994年のTomorrow never knowsを、当時4歳の僕が、家族で外出するたびに車のカセットデッキでカセットテープから聞いていたのが最初です。カセットという言葉も、きっとたくさんの人が忘れていることでしょう。

 で、ミスチルという名前の存在など知るわけのないこどもの僕が再びミスチルを思い出すのが、2002年のHERO。ちょうどジャケットやMVのクレイアニメが印象に残っているのですが、そこから掌、Signと続いていくのです。

 だけど、今回投稿に選んだのは、2014年の放たれる。そして対象アイドルは藤原肇ちゃん。綾瀬穂乃香ちゃんではないことに違和感を感じた方々については、こちらを参照していただけると幸いです。ただいま、「担当プロデューサー」の重みを軽くするキャンペーンを実施しております(

 彼女のふるさと・岡山県伊部(いんべ)を訪れた2023年2月4日より担当アイドルとしている肇ちゃんですが、様々なエピソードに触れていく中で、祖父だけでなく、おばあちゃんの存在は決して忘れられないものです。

 肇ちゃんのおばあちゃんは現在空の上にいるのですが、彼女によると、優しくて、穏やかで、それでいて芯の強い、立派なひとだったそうです。もちろん、陶芸のわざと職人気質は、祖父から受け継いでいますが、残してくれたおばあちゃんの浴衣だけでなく、心も受け継いでいくことができたらと、肇ちゃんは決意を新たにしています。

 そして、「放たれる」。映画「青天の霹靂」の主題歌です。劇団ひとりが自身の小説を原作にして監督を務め、大泉洋が主演、柴咲コウが共演したものです。予告だけでグッときますが、大泉さんの演技にも引き寄せられるものがあります。

 ひとりさんがオファーしたことで実現したこの曲ですが、桜井和寿さんによれば、ケージの中で傷を癒した鳥が、再び空に向かって飛び立つ瞬間、というイメージで楽曲を作ったそうです。

 肇ちゃんには、日本六古窯の備前焼、そして家族の存在を風化させないために、16歳にして背負ってしまった運命があります。自らの器がつまらないことへのもどかしさ、そして、初めてロクロを回したときに一緒にいてくれたおばあちゃんが、既に空の上にいるという悲しみも。

 そんな、重く薄暗い場所にある誰かの心が、自由と明るさを取り戻す大事な場面に、ただ寄り添うだけの最良のBGMでありたい、というのが、桜井さんの願いだそうです。

おばあちゃんが残してくれた浴衣を、肇ちゃんは母と一緒に完成させました。

 肇ちゃんのイメソン関係は、単独ではこれが初めてです(ユニット「アズールブルー<肇ちゃん、綾瀬穂乃香ちゃん、水野翠ちゃん>のイメソンは第18回ぼかます<エターナル・ブルー>で投稿)。どうしても祖父のところがピックアップされがちな肇ちゃんのストーリーですが、おばあちゃんのことを知ると、さらに肇ちゃんの備前焼に彩が添えられることと思います。

 センチメンタルなところからのスタートとなりましたが、次は、肇ちゃんらしい明るさのイメソンを投稿したいと思います!


ここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。みなさんが楽しめるものを、気軽に楽しめますように。

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