徒町小鈴がいる限り、蓮ノ空は終わらない【活動記録104期5話後編 感想】
※活動記録104期5話後編のネタバレとなります。
「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの徒町小鈴」が指し示すものは、何か
何事も終わるもの、だったり、盛者必衰とか、始まりと終わりは避けられない意味を表す言葉は、沢山あります。
「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」も、リアルタイムコンテンツであるがゆえに、始まりと終わりは避けられない意味を表す言葉だと思います。
では、「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの徒町小鈴」は、何を指し示すのか。
今回の活動記録104期5話後編を通して、私なりに、考えてみたいと思います。
人の長所によく気付く才能
幼なじみのために映画撮影にチャレンジする小鈴ちゃんと共に、スクールアイドルの映画を撮影することになった蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ。
主役であり映画製作のリーダーになっていた小鈴ちゃんは、さっそくハッピー至上主義を掲げる、かほ♡めぐジェラートの攻撃提案を受けていました。
慈大先輩の被写体（グラフィック）か、花帆先輩の物語（ストーリー）か、どちらか二者択一のように迫られる小鈴ちゃんですが、それぞれ両方を褒めて、さらに話を引き出します。
被写体であれば、ひとつの場所でも、アングルや編集で無限大の選択肢があるし、物語では、想像力豊かな花帆ちゃんから生み出される感想が、これから手に取ろうとする者の意欲をかきたてる、と。
やる気になったかほめぐの様子を見たさやかちゃんが、小鈴ちゃんの良さを「人の長所によく気付く」と表現します。実は、この良さは、蓮ノ空女学院に入学する前から小鈴ちゃんが持っていた才能だったのです。
得意なことは？って言われても、何を浮かべても一緒に誰かの顔が浮かぶんだ。…趣味は？って聞かれても、やっぱり誰かの顔が浮かぶ。
長所を聞かれた時に、誰かの顔が浮かぶということは、誰かを見た時に、その人の長所が浮かぶのかもしれません。そして、小鈴ちゃんは、何をやってもダメダメと言っていましたが、たくさん何かをやってきたからこそ、様々な要素に長所を見出すことが出来るのだと思います。
同時に、自分を沈めて、相手を持ち上げるムーブが習慣になっていますが、自分を沈めることがなければ、相手を持ち上げるムーブだけが残り、褒め上手になる。こちらは、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブによって得られた良さでしょう。
大切なのは、良い意味で、意図せずに、長所を見出したり、褒め上手になれること。私もそうですが、人間は意図しようとすると裏目に出ることが多いので、出来ることは才能そのものと言えます。
しかし、他者の長所を持ってしても失敗し、小鈴ちゃん自身が乗りこえなければいけない壁に直面したとき、どうすればいいのか。
夢が終わるという事実と向き合う
撮影も大詰めの中、今まで多方面で頑張ってきたさやか先輩が、発熱でダウン。しかも、スケジュールがこれ以上伸ばせない中、残っているのはさやか先輩の出演シーン。このままでは、映画は完成しないという問題に直面します。
映画撮影などやらなければよかったと諦めそうになる小鈴ちゃんを思いとどまらせたのは、倒れたさやかちゃん本人でした。映画は、みんなの想いを、夢を乗せられる存在だと。
活動記録104期2話、敦賀ライブに向けた特訓では、さやかちゃんが小鈴ちゃんへの指導を失敗したと「思い込んだ」ことがターニングポイントでした。しかし今回は逆で、さやかちゃんが倒れたことで、小鈴ちゃんが映画撮影そのものが失敗だったと「思い込んだ」ことが、ターニングポイントだったと思います。
何よりも、さやかちゃんの過去を救った小鈴ちゃんです。今回は、さやかちゃんの現在を救うことが、チャレンジの山場になりました。
わらにすがる思いで、小鈴ちゃんは綴理先輩の元を訪れますが、綴理先輩にも、どうすることはできない、と言われます。そして、「夢が終わるって、つらいね」と、正直な気持ちを、打ち明けられるのです。
自分自身に嘘をつけない綴理先輩だからこそ、小鈴ちゃんを救ってあげたいけど、さやかちゃんが熱で倒れた時と同様に、自分にはどうすることも出来ない。
小鈴ちゃんは、ここで初めて、夢を諦めた幼なじみの気持ちを理解します。どうしようもなくなったから、終わりだと。
綴理先輩は意図せず、長所である「人の心を見抜く」を、小鈴ちゃんに提供したのかもしれません。幼なじみの心を見抜いて、一番悩んでいる小鈴ちゃんに打ち明けた。
そして、小鈴ちゃんは諦めたくないから、映画を撮った。だから、どうすればいいのかと、何度も綴理先輩に気持ちをぶつけます。
そう、今までの映画撮影で、主人公役の小鈴ちゃんが、ライバル役の綴理先輩に負けても、満ち潮の言葉で、諦めない決意を固めた時のように。
綴理先輩は、小鈴ちゃんの言葉を聞いて、わずかに残された希望の光のきっかけを、小鈴ちゃんに託します。
今、ボクたちは失敗した。
次、どうすればいい？
諦めなければ、何度だってチャレンジできるのがスクールアイドル
メンバーを前にして、小鈴ちゃんは改めて、撮影してきた映画に、幼なじみの気持ちを理解したこと、幼なじみを励ましたいことを込めたことを告げます。
だからこそ、出来ませんでしたで終わってはいけない。ここまで理解して、励ましたからこそ、いつか成功するって、信じてほしいと。
そこで、決定打になるのが、実際に活動を行っている蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブでした。今年1月のラブライブ！決勝で敗退はしましたが、メンバー誰一人として、終わってはいません。
そして、まだ最後のラブライブ！も迎えていないのに、終わっているわけはありません。今この瞬間は、チャレンジを続けている最中なのです。
みんなの夢を乗せたチャレンジは、終わらせない。笑顔で前を向く小鈴ちゃんは、何者でもない、徒町小鈴その人でした。
徒町小鈴がいる限り、蓮ノ空は終わらない
憧れのさやか先輩を再び救い、綴理大先輩の未来への道筋を示した小鈴ちゃん。あの映画がみんなの夢になったことで、ラブライブ！優勝が、叶えるべき、みんなの夢になりました。
もちろん、小鈴ちゃんにはまだ、未知のチャレンジが沢山あるし、何かを掴みたくて、蓮ノ空に在籍、または入学する子もいることでしょう。
その時に、小鈴ちゃんがいることは、とても素敵な事です。人の長所を見抜き、褒めて伸ばしてあげる。そして、追い込まれても、諦めずに、チャレンジをする。
徒町小鈴がいる限り、蓮ノ空は終わらない。
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ここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。みなさんが楽しめるものを、気軽に楽しめますように。
※徒町小鈴ちゃんと私の出会いについては、こちらの記事を参照してください！
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