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なぜ?を力に変える:質問スキルで合格に近づく

こんにちは、山藤あるとです。

受験勉強中に分からないことがあれば、専門学校の講師や受験仲間など、誰かに質問して教えてもらうということはよくあります。

その割に、結構なんとなく聞いてしまっているのではないでしょうか。

今回は、質問について、掘り下げてみたいと思います。

・どう質問したらよいか分からず聞くことをためらってしまう人
・質問してもなかなか解決せず時間がかかることが多い人
など、多くの受験生に最後まで読んでもらえたらうれしいです。


質問の力

質問というスキル

質問は、自分が分からないところを解決するために行います。

しかし、効果的・効率的に有効な回答を得るためには、どのように質問するか、が重要になってきます。

というのも、質問から回答までの一連の流れは、自分の疑問点を解決するためにアレンジされた内容になることではじめて、自分にとって非常に上質な時間になります。

だとすれば、回答する側が質問する側のために説明をアレンジするには、それに必要な情報の提供を受ける必要があります。

したがって、質問からの一連の流れが上質な時間になるかは、自分の質問の仕方によって大半が決まってくるといえます。

そういう意味では、質問を単なる行動として捉えるのではなく、一つのスキルとして磨いていくことで、自分の勉強の効率も上がります。

良い質問とは

このように考えていくと、自分のためのアレンジを施した回答をもらいやすくするために必要な情報を含んだ質問が、「良い質問」だといえます。

良い質問をした方が答える側も答えやすく、効果的・効率的に疑問が解消していきます。

良い質問が量産できれば、それだけ自分の勉強もはかどりますし、良い質問は答える側にとっても勉強になることが多いです。

もっと言えば、良い質問が作れるようになると、自分が分からないところが言語化できるようになった結果、思考が整理されて自己解決できるようになる機会も増えます。

そうなると、確認の意味での質問で十分になり、さらに効果的・効率的に勉強が進みます。

合格後も役に立つ

また、合格後の監査実務でも、監査手続の一つとして、質問は非常によく使います。

限られた期限内に必要な証拠を集めていくためにも、的確な質問で自分が知りたいことを理解していくスキルは重要です。

その観点からも、受験勉強中から質問するスキルを鍛えておくことは、受験勉強中も合格後もメリットがあることだと思います。

以下では、受験勉強中における質問を念頭にお話しします。

質問スキルを鍛えるには

丁寧な質問を心掛ける

質問をされるようになって改めて思いましたが、やはり答えやすい質問をする人とそうではない人はいました。

一番困るのは、質問が漠然としすぎていて何を聞きたいのかが伝わらない質問です。

このケースが一番多いように思います。「ここが分かりません」等、分からないことだけを伝えるようなパターンです。
(失礼な言い方ですが、ちょっと雑な質問、といえます)

答える側としても、何を答えればいいのか確かめるためにいくつか尋ねなければいけなくなり、結果として時間がかかりやすくなってしまいます。

質問する側としては、何が分からないのかも分からないということもあるかと思いますが、こういった丸投げタイプの質問だと、それまでの理解や思考の過程がまったく伝わりません。

分からないなりに今はこんな風に考えています、など自分の理解の状況を簡潔に添えるだけでも、回答する側の答えやすさは変わってきます。

事前に自分の理解の状況を整理しておく、それをどう表現したらよいか考えておく、そういう丁寧さが自分の質問スキルを磨く上での適切な負荷になります。

言語化できるかどうか

では、丁寧に質問内容を考えるといっても、どのように考えればよいのか。

思いつくまま質問しても、丸投げタイプに近くなりがちです。

目安は自分の理解を言語化できるかどうか、です。

自分の分からない部分としっかり向き合った結果、どこまでが言語化できて、どこからが言語化できないか、を自覚しておくことです。

もっと言うと、「分かっている」というのは「言語化できる」「説明できる」ということであり、どこから言語化できなくなるか、を確かめてから質問することで、回答する側にそこをどう言語化するかを教えてもらえるようになります。

つまり、質問とは、自分が言語化できない部分を特定し、その部分を言語化できる人から説明してもらうことで、自分が言語化できなかった理由に気づくための最初の投げかけ、です。

言語化できない部分を言語化できるようにするためのスキルといえます。

答える側の力量も絡むので判断が難しいですが、自分の知りたいことをなかなか答えてもらえなかった時は、自分の質問が十分に練れていなかったと考えた方が、自分の成長にはつなげやすいでしょう。

良い質問は答える側にも有意義

答える側にとっては答練

一方で質問は、答える側にとっては、一種のアウトプットになります。

おおげさにいえば、答練を解いているのと本質的に同じです。

理解している内容だけど、そんな風に聞かれたことがないから、どう答えたらきちんと説明できるだろう?と考えさせるような質問は、答える側にとってもまるで良問を解いたかのような良質の勉強になります。

基本的には、専門学校の講師に質問することが多いとは思いますが、受験仲間に質問することも相手にとって意義があるので、不必要にためらうこともないのではと思います。

ある意味、そこはお互い様でもありますし、専門学校の講師に質問する場合でも、相手の時間を使ってもらうことに変わりはないので、丁寧な質問を心掛けることは礼儀なのかもしれません。

広い視野を忘れずに

個人的には、良い質問は論点をまたがった疑問であることが多い印象があります。

例えば、「AとBの論点では、同じような理由なのに結論に違いが出るのはなぜか」とか「Cの論点の時と同じような解き方をDの論点でもしたら間違った。なぜDの論点ではうまくいかないのか」など、質問する側にすでに自分なりの理解があって、それと整合しない状況がある理由を尋ねてくるようなタイプの質問です。

受験勉強は近視眼的になりやすいので、論点をまたがって理解したり、複数の論点をセットで抑えたりという広い視点での理解は欠かせません。

答える側にとっても、広い視野の重要性を再確認できるという点でよい刺激をもらえると思います。

まとめ

・質問は重要なスキル
 効果的・効率的に疑問を解決し勉強を進められる
 丁寧な質問のために自分の理解の状況を言語化できるか確認する過程で思考が整理されて自己解決の機会も増える
 合格後も監査手続の一つとして活用する

・丁寧な質問を心掛ける
 言語化できる部分と言語化できない部分を丁寧に確認しておく
 言語化できない部分の説明を自分のためにアレンジしてもらう

・答える方にも勉強になる
 回答も一種のアウトプット、答練に近い
 相手の時間を使ってもらうからこそ丁寧な質問をしたい
 広い視野での理解が大事


質問というのは非常に個人的なやり取りですので、一般的な説明をしてもらうだけではもったいないです。

極端な話、一般的な説明が理解できていない状態なら質問せずにテキストを読めばいい、となりかねません。

自分にとっても相手にとっても上質な時間を過ごせるよう、質問スキルは磨き続けたいものです。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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