私の人生を変えた本
好きなYouTuberが、中学生の頃に読んだ本は今後の人生に大きな影響を与えるという話をしていて、なんだか書かずにはいられなくなった。
私の人生を変えた本は、ズバリこの本である。
中学3年生の春、自分の人生を変えてくれたのがこの本だった。
その時の担任の先生が読書好きな先生で、教室の後ろにある棚には沢山の本が並べられていた。
そこに並べられていた1冊が、この本だった。
今思うと、この本が辻村深月さんが紡ぐ物語と出会うきっかけになった。そして本が、読書が、もっと好きになるきっかけにもなった。
家族、友達関係、成績、部活、全てが上手くいってなかった自分にとって、この本は「自分はありのままの自分で居てもいい」と気づかせてくれた。
この気づきが、自身の人生を大きく変え、今のわたしがいる。
この本がなかったら、あの時この本を手に取らなかったら、読み飽きて最後まで読まずにしおりを取っていたら、今の自分はいない。
はっきりと、そう断言できる。
死にたい、自分なんかいらない、と本気で考え昼夜ずっとそのことで頭がいっぱいだった当時の自分にとって、この本は一筋の光となってくれた。
この本のおかげで、今も私は生きることができている。
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21歳になって、あの時は借りて読んでいた本を、自分で稼いだお金で買った時には、感動と懐かしさで胸がいっぱいになった。
また、心の中であの時の、中学生だった時の自分に言ってやった。
「いまは人生に絶望してると思うけど、好きなものを好きだと言えるくらいには、堂々と胸を張れる明るい未来が待ってるよ」と。
初めてこの本を読んだ時から既に6年が経過しているけども、当時とは異なった気づきが沢山あった。
まず1つは、「全ての物事は関係がないようで繋がっている」ということ。
1つ1つそれぞれの物事には関連がないように見えるけども、どこかで必ず繋がっている。
いつか絶対、繋がる時が来る。
これは小説だから、という訳ではなく、人生においてもそうだ。
一見関係がないようで、実は関係がある。
そういうことの繰り返しが人生であると今の私は思う。
2つ目は、「居場所はひとつじゃない」ということだ。
今年のはじめにそれまでずっと仲良かった高校からの仲間たちと縁が切れた。というよりも切った。
地元にも深く馴染めず、どこか疎外感を感じていたし、大学の友達とは会ってから日が浅い故に深い友情を感じられずにいた。
故に、高校の仲間たちだけが自分の居場所だと信じてやまなかった。
しかし、段々とその仲間たちが自分を笑い物にして盛り上がっていることに気づき、何かもうどうでもよくなってしまった。
当時は自分から縁を切ったことに対してものすごく後悔し、涙を流す日もあったが、今考えるとそれが正しかった。
自分には小学生の頃からの仲間、ゼミの仲間、大勢の仲間が、たくさんの居場所があることに気がついた。
この本のおかげで、その事に改めて気付かされた。
3つ目は、「一人一人にドラマがある」ということだ。
それが良いものでも、悪いものでも。
過去の成功・失敗の連続が今である。
誰だって明かしたくない過去はあるし、目を逸らしたくなる現実だってある。
良くも悪くも、色々なものを背負って人々は生きている。
それを理解した上で、わたしはわたし、あなたはあなた、そんな感じでお互いゆるく楽しくやっていくことが大切なのではないだろうか。
だからこそ、共通点があれば盛り上がることが出来るし、相手に寄り添うことが出来るのだと私は考える。
今年の読書週間の標語が「私のペースでしおりは進む」となっているが、まさにそれは人生でも同じことが言えるのではないだろうか。
「私のペースで、ドラマは進む」
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