【人材アセスメント試験】面接演習の基本と対応方法 [昇進試験対策]
はじめに
昇進試験の一つとして、面接演習を受けることになり、何をどう対策すれば良いのか、悩んでいる方が多いのではないでしょうか。
私も昇進試験を受けることになったときにその悩みを持ちました。
本記事では、そのような悩みを持つ方のために、そもそもこの面接演習では何を求められているのかを解説していこうと思います。
1. 昇進試験における面接演習とは?
まず初めに、昇進試験における面接演習について前提を説明します。
1.1 面接演習の概要とその目的
昇進試験における面接演習は、管理職として求められるリーダーシップ、コミュニケーション能力、問題解決能力を評価するための重要な手段です。
面接演習は基本的に受験生と試験官の2名で行われる対話型のロールプレイングセッションです。この演習は主に管理職の昇進試験に利用され、受験生は上司の役割を演じ、試験官は部下としての役割を担います。
この演習の主な目的は、受験者が実際の職場環境で直面するであろう様々なシナリオを再現し、その中での受験者の対応能力を測ることです。
特に、部下に対する姿勢は、昇進試験の重要な評価基準の一つです。部下に対する適切な姿勢は、チームの士気を高め、生産性を向上させるために不可欠です。これには、明確なコミュニケーション、共感的な耳を傾ける能力、そして部下の成長と発展を支援する意欲が含まれます。
面接演習では、受験者は部下との面談を通じて、以下のようなスキルを示すことが期待されます。
①コミュニケーションの明確さ
受験者は、指示や期待を明確に伝え、誤解を避けるために簡潔かつ具体的な言葉を用いる必要があります。
②共感と理解
部下の意見や感情を理解し、それに対して共感的に応答することは、信頼関係を築く上で不可欠です。
③フィードバックの提供と受容
効果的なフィードバックは、部下のパフォーマンスとモチベーションを向上させる鍵です。
③問題解決とサポート
受験者は部下の問題を理解し、解決策を一緒に考えることで、部下の能力向上と自己効力感を高めることができます。
これらの要素は、受験者が実際の管理職として求められる能力を反映しています。面接演習を通じて、受験者はこれらのスキルを実践し、評価者にその能力を示す機会を得ることができます。したがって、演習は単に受験者の知識や経験を評価するだけでなく、実際の職場環境でのリーダーシップと対人スキルを示す場となるのです。
昇進試験においては、部下に対する適切な姿勢が管理職としての成功を左右する重要な要素であることを理解し、それを面接演習を通じて示すことが求められます。このような実践的な評価は、受験者が将来の職務に対して十分な準備ができているかどうかを見極めるのに役立ちます。
1.2 面接演習の評価基準とその特徴
面接演習の評価基準は、次のようなものが一般的です。
①リーダーシップ
組織が達成すべき目標とその方向性を示し、集団や相手を課題達成に導く能力。
②柔軟性
大人状況において、自己の行動を適宜修正しながら目標達成に努める能力
③感受性
人の気持ちや状況の変化を敏感に察知し、適切な行動に結びつける能力。
④説得力
自己の論点を整理して確信を持って説き、相手の納得を求める能力。
ちなみにこれら以外の評価項目もありはしますが、補足的なもので、面接演習としては、上記のような対人的側面のスキル(ヒューマンスキル)を見られることとなります。
小論文試験との比較
なお、面接演習と並行して小論文試験も同時に受ける方も多いかと思います。
小論文試験では論理的思考、問題解析能力、表現力などが重視されますが、面接演習では、実際の対話や行動を通じてこれらのスキルが評価されます。つまり、小論文試験は理論的な能力を測るのに対し、面接演習は実践的な対人関係能力を評価する点で異なります。
これらの違いを理解し、それぞれの試験に合わせた準備を行うことが、昇進試験での成功に繋がります。
2. 面接演習の基本
それでは面接演習の基本的なパターンや試験の流れについて説明します。
2.1 演習(部下面接)のパターン
主に次のようなケースのパターンがあります。
①人事考察
目標設定、中間、フィードバックなどの面接
②日常業務
定期・定例MTG、業績確認、進捗確認などの面接
③問題解決
相談、指導、注意、ヒアリングなどの面接
実際に管理職となった際に訪れるシーンばかりです。
過去の上司と接した時の様子を思い起こしてみると良いでしょう。
いずれのパターンにせよ、面接演習の主な目的は部下役から何らかの同意や承認を得ることです。
受験生はこの目標を達成するように努めなければなりません。
2.2 面接演習の試験方式(プロセスとステップ)
面接演習では次のプロセス・ステップで試験を進行します。
①課題の配布
受験生は、演習に関する詳細が記載された演習課題シートを受け取ります。このシートには、ロールプレイングに必要な背景情報(会社の背景、部門の状況、部下のプロファイルに関する情報等)や達成すべき目標が記されています。
②内容の熟読と計画
受験生は、このシートを読み込み、その情報をもとに、直後に行われる面接フェーズでの戦略を練ります。準備時間は、運営する会社によって異なりますが、通常は約10分です。
③面接実施
受験生は面接室に案内され、試験官との面接が始まります。このセッションは通常10分間で行われます。
2.3 演習課題シートの内容
シートには主に次のような情報が記載されています。
人物情報
受験生が演じる上司の役割(経歴や役職など)、部下のプロファイル(経歴、勤務状況、家族構成など)、周囲の評判などが含まれます。企業情報
所属する企業の現状、競合他社や取引先に関する情報も含まれることがあります。ビジネスケース
実際のビジネスでありそうな問題等が発生する架空のシーン(ビジネスケース)が書かれます。
なお、与えられる課題は試験ごとに異なりますが、通常、上司と部下の間の対立が生じるように設計されています。この対立の性質は、課題シートに記載されている情報を基に予測することができます。
2.4 面接演習における試験官の役割
昇進試験での面接演習に対する対策を練る上で、試験官(アセッサー)の役割を把握することが重要です。試験官は面接演習で部下の役を演じますが、彼らの役割は、受験生である上司役に対して挑戦的な部下を演じることです。
なぜ試験官はこのような難しい部下を演じるのでしょうか?その理由は、人材アセスメント試験に挑む受験生が、良い評価を得るために自己を演出する傾向があるためです。このため、試験官は受験生の真の性格や能力を引き出すために、挑発的な行動を取ります。
このアプローチを理解し、面接演習に臨むことで、受験生は成功へのヒントを見つけることが容易になります。試験官の行動を理解することで、受験生は自身の対応方法を適切に調整し、実際の職場環境における難しい状況への対応能力を評価者に示すことができるのです。
2.5 管理職昇進試験の面接演習における行動方針
管理職の昇進試験における面接演習では、演習の概要を理解するだけでは十分ではありません。多くの受験者が実際の部下との面接経験がないため、どのように行動すれば良いか不明確なことが多いです。
ここでは、面接演習を効果的に進めるための4つのフェーズごとの行動指針を提供します。
①課題シートの読み込みと問答の想定
演習課題シートを精査し、その内容を深く理解します。この理解が、面接の進行計画を立てる基盤となります。
なお、シートに書かれている情報が全てではないことを忘れないようにしましょう。
②部下との関係構築と面接の目的明確化
アイスブレイク
面談の序盤では、相手との関係を温めるためにアイスブレイクを行います。例えば、相手の最近の状況を尋ねたり、労をねぎらうことが効果的です。上司としての役割を意識し、部下との面談をリードします。この際、威圧的ではなく、尊重と理解を示す姿勢が重要です。面接目的の説明と認識合わせ
面談の目的を明確にし、なぜその場にいるのかを相手に理解してもらいます。
③情報の収集と解決策の検討
情報収集
相手から情報を収集し、演習課題シートに記載されていない視点から問題を理解します。
部下の意見や懸念を引き出すための質問を行い、注意深く聞きます。これには、開かれた質問を使い、部下が自由に意見を表現できる環境を作ることが含まれます。問題の特定: 部下が提起する問題を特定し、それに対して共感を示します。
解決策の話し合い
取り得る解決策を検討し、相手の提案を取り入れながら協力的な関係を築きます。
部下からの意見に対して適切なフィードバックを提供し、双方向のコミュニケーションを促進します。
④クロージング
時間管理
演習の時間内にクロージングに移行し、合意した内容、今後の計画や残課題について話し合います。
結論の提示: 面談の終わりには、話し合った内容の要約と、今後の行動計画を明確にします。
これらのフェーズを通じて、受験者は効果的な面接演習を展開し、評価者に自身の管理能力を示すことができます。
3. コミュニケーションスキルの重要性
コミュニケーションスキルは、ビジネスシーンにおいて重要なのは言うまでもないですが、特に管理職への昇進試験では、このスキルが候補者のリーダーシップ能力を反映するためさらに重視されます。
効果的なコミュニケーションは、チームの士気を高め、生産性を向上させる重要な要素です。以下では、効果的なコミュニケーションの要素、フィードバックの与え方と受け取り方、聞き手としてのスキルについて解説します。
3.1 効果的なコミュニケーションの要素
効果的なコミュニケーションにはいくつかの鍵となる要素があります。
①明確性
伝えたいことを簡潔かつ具体的に表現することで、誤解のリスクを減らすことができます。
②共感と理解
相手の立場に立って考え、感情に耳を傾けることで、信頼関係を築きます。
③ボディランゲージ
非言語的な手がかりは、言葉と同じくらい、またはそれ以上に強いメッセージを伝えることができます。
3.2 フィードバックの与え方と受け取り方
フィードバックは、個人やチームの成長に不可欠です。
効果的なフィードバックを与えるには、正直かつ建設的であることが必要です。
具体的な例を挙げて、どのように改善できるかを示すことが効果的です。
また、フィードバックを受ける際には、否定的にならずにオープンマインドを保つことが重要です。批判ではなく、成長の機会として受け止める姿勢を持つことで、個人の能力開発につながります。
3.3 聞き手としてのスキル
優れたコミュニケーションにおいて、聞き手としてのスキルは話す能力と同じくらい重要です。
アクティブリスニングは、このスキルを磨く鍵です。これは、相手の言葉だけでなく、感情や非言語的なメッセージにも注意を払うことを含みます。
相手が言ったことを繰り返すことで、理解を深めると共に、相手に聞いていることを示します。さらに、適切な質問をすることで、対話を深め、より有意義な情報を引き出すことができます。
※面接演習においては、聞き役に回ることが重要!
面接演習においては、相手が主に話すように心がけることが肝心です。これは、面接演習が主に情報収集の場となるためです。
具体的には、受験者は上司役として演習に参加しますが、既に説明したように、演習課題シートは会社から提供された情報に基づいています。
実は、面接相手からの情報は不足している可能性があるのです。
この状況において、上司役の重要な役割は、相手から情報を引き出すことです。そのため、相手が話す時間を多く取る必要があります。もし自分が相手よりも多く話してしまうと、必要な情報収集が行えていないと見なされ、評価が低くなる可能性があります。
話す割合については、理想的には相手が話す時間を6-7割、自分が話す時間を3-4割に保つことが望ましいです。最低限、相手が60%、自分が40%の割合を目指しましょう。
効果的なコミュニケーションは、管理職としての成功の鍵です。これらのスキルを磨くことで、昇進試験において優れたリーダーシップを示すだけでなく、日常の業務においてもチームの効率と士気を高めることができます。
3.4 ケースごとのスキル
先にも挙げましたが、面接演習はさまざまなケースがあります。
そのため、ケースによっても適当なスキルが異なってきます。
①人事考察
目標設定、中間、フィードバックなどの面接
②日常業務
定期・定例MTG、業績確認、進捗確認などの面接
③問題解決
相談、指導、注意、ヒアリングなどの面接
以下に、各パターンで求められる主要なコミュニケーションスキルを詳述します。
① 人事考察の面接
目標指向のコミュニケーション
相手のキャリア目標やパフォーマンス目標に合わせた効果的なコミュニケーションが必要です。具体的かつ達成可能な目標を設定するために、明確かつ簡潔な言葉遣いが重要です。
建設的なフィードバック
ポジティブな側面と改善が必要な側面をバランスよく伝える能力。フィードバックは、相手の自尊心を守りつつ、成長につながる具体的なアドバイスを含むべきです。
共感と理解
相手の立場を理解し、共感を示すことで、信頼関係を築くことができます。
② 日常業務の面接
明確な指示と期待の伝達
日常業務における進捗や業績に関する明確な指示や期待を伝える能力が必要です。
リスニングスキル
チームメンバーからのフィードバックや意見を適切に聞き取り、それに基づいて業務を調整する能力が求められます。
効果的な問いかけ
適切な質問を通じて、必要な情報を得るためのスキルが重要です。
③ 問題解決の面接
問題解決指向のコミュニケーション
問題の核心を突き止め、解決策を共同で考えるためのコミュニケーションスキルが必要です。
同情と共感
相手の問題や困難に対する同情と共感を示すことで、よりオープンなコミュニケーションを促進します。
批判的思考
問題の原因を分析し、論理的な解決策を提案する能力が求められます。
これらの面接では、相手のニーズや問題点を正確に理解し、適切な方法で対応することが求められます。各パターンに応じて、相手との関係構築、信頼の確立、効果的なコミュニケーションが重要となります。
4. 問題解決能力を示す
面接演習における管理職の評価は、問題解決能力の展示に大きく依存します。この能力は、実際のビジネスシナリオにおいても不可欠であり、特に部下に対して難しい要求を伝える場合に重要になります。以下では、問題解決能力の具体的な展示方法について説明します。
4.1 実際の問題シナリオとその解決策
面接演習では、実際のビジネスシナリオが模擬されます。例えば、部下に部署異動や転勤を了承してもらう、顧客からのクレーム処理を依頼する、新人教育の担当をお願いするなどのシナリオが考えられます。これらのシナリオでは、部下が環境の変化に対して懸念を抱くことが予想されます。したがって、部下の不安を理解し、それに対処することが評価の鍵となります。
4.2 論理的思考と創造的思考の応用
問題解決には、論理的思考と創造的思考の両方が必要です。論理的思考を用いて、問題の原因を特定し、可能な解決策を系統的に分析します。一方、創造的思考を活用して、従来の方法にとらわれない新しいアプローチを考えます。例えば、転勤に伴う生活の変化に対しては、引越し支援や一時的な住宅補助などを提案することが考えられます。
4.3 決断力とその示し方
管理職としての決断力も重要です。面接演習では、提案された解決策の中から最適なものを選び、自信を持ってその決断を伝える必要があります。決断を下す際には、その理由を明確にし、部下の不安や懸念を軽減するための措置も説明します。たとえば、新しい仕事を任せる際には、その仕事が部下のキャリア発展にどのように寄与するかを示し、必要なサポートが提供されることを保証します。
このように、面接演習では、実際のビジネスシナリオを想定した上での問題解決能力が求められます。受験者は、論理的思考と創造的思考をバランスよく用い、決断力を発揮することで、優れた管理職としての資質を示すことができます。部下の立場に立った理解と共感を持つことも、このプロセスにおいて不可欠です。
5. 面接演習でありがちな失敗
ここでは面接演習でありがちな失敗についていくつか例を示したいと思います。
5.1 管理職・リーダーの使命を理解していない
まず初めに、"管理職・リーダーの使命を理解していない"というありがちなミスを説明します。
課題シートに以下の目的が記述されていたとします。
しかし、面接演習ではこの目的だけを達成すれば良いかというと大間違いです。
この個別ケースで定義された目的の上段に、
基本的な管理職・リーダーとしての重要な使命が存在します。
この重要な使命は管理職・リーダーとしての前提でもあるためわざわざ課題シートには書かれませんが、重要な評価対象になります。
これをおざなりにして、課題シートの目的だけを達成しようとするのはNGです!
5.2 部下主導で進めていない
面接演習の課題では、実際には部下が問題解決の主導権を握っているため、彼らの協力が不可欠です。
面接演習の目的は、部下と共に課題に対して合意する解決策を見つけることですが、ほとんどの場合、解決策は部下の同意なしには成立しません。したがって、面談の主役は実際には部下です。
部下が積極的に動かなければ課題は解決に至らないため、彼らの協力が必要です。
上司役としては、部下をサポートし、彼らが行えないことを手助けすることが望ましい結果につながります。このような援助は、部下の権限を超えた行動をサポートする形で行うと良いでしょう。
逆に自分が主導で全て決めて部下に押し付けるような形はNGです。
5.3 アイスブレイクが短すぎる
次に"アイスブレイクが短すぎる"の説明をします。
例えば以下のようなパタンは良く無いですね。
アイスブレイクでは部下にも何か発言させることで"安心して発言できた実績"を残したいですね。
アイスブレイクの活用
・世間話
・趣味の話
・相手の得意なことについて褒めたり尋ねたり
アイスブレイクは先に述べた【重要な使命】のうち、
部下のモチベーションアップや、部下との信頼関係構築にプラスに働きます
5.4 部下から事実確認をしない(課題シートの内容を正としてしまう)
次に"部下から事実確認をしない(課題シートの内容を正としてしまう)"を説明します。
課題シートに次のようなことが書かれている場合があります。
・「部下が○○○○の件に非協力的だ」
・「部下が○○○○でクレームがよくある」
果たして面接演習においてこれらを事実として解釈して良いのでしょうか?
また、事実だとしてもそれをそのまま突きつけてよいのでしょうか?
部下の立場で考えると
・「非協力的なのには事情があった」
・「クレームとは思わないレベルの内容だった」
など、部下の視点からの事実が浮かび上がることでしょう。
部下の立場も考えず一方的に決めつけるのは、モチベーションや信頼関係に-効果をもたらす可能性があり、NGです。
5.5 相手の話を聞かない
「相手の話を聞かない」
これはもう言うまでも無いことかと思います。
部下の立場になって考えると
「自分の話(事情説明)を無視された」
「説明の機会もなく立て続けに質問された」
「事情も聞かれずに "とにかくやれ"と言われた」
など、明らかに信頼関係構築から遠ざかるようなことです。
質問や相手の言い分はしっかり聞きましょう。
5.6 踏み込みが足りない(すぐに対策に走ってしまう)
次に、"踏み込みが足りない(すぐに対策に走ってしまう)"を説明します。
例えば、部下が報告書提出が遂行できていない理由に"業務が忙しいから"があるとしましょう。
その回答に
「報告書提出の優先度を上げて、期限内に提出できるように工夫してください」
とだけ回答してしまうようなパターンが、
"踏み込みが足りない(すぐに対策に走ってしまう)"
です。
これは面接演習に限らずですが、問題解決には原因の深掘りが必要です。
トヨタの"なぜなぜ分析"のように、なぜを繰り返して原因の本質をつかむことが、有効な問題解決には重要です。
面接演習のおいても、部下の背景や事情(胸の内)を聞いて、それを踏まえて有効な問題解決をする必要があります。
繰り返し質問をして情報を掘り下げましょう
※ただし矢継ぎ早になってしまうような質問の仕方には注意(以下で解説)
5.7 矢継ぎ早に質問してしまう
時間が限られてるからといって、たくさん次々に質問してしまうこと(矢継ぎ早に質問)もよくある失敗です。
これは尋問のようになってしまうため、相手に威圧感を与えます。
適度に間をとったり、相手に気配りの言葉を挟みながら質問していきましょう。
5.8 「みんなもやってるから」
「チームのみんなもやってるから、XXX君もみんなに合わせて欲しい」
このような言い方もありがちですが、
部下の立場で考えてみると
「自分は成績を残しているしそのために努力もしている」
「成績が良い反面、任される仕事量も多く手が回らないものもある」
「一方で、努力もあまりせず成績も上げてないメンバーと比べられても面白く無い」
こういったこともありますので、
「みんなもやってるから」
はNGです。
6. 面接演習のトレーニング
ここでは面接演習のトレーニング方法について説明します。
6.1 傾聴力向上のトレーニング
これまでの話を通じてもお伝えしたように、面接演習も重要なのは傾聴です。傾聴が自然に行えるようになれば、面接演習の困難度は大きく減少します。
傾聴力を高める方法は、短期間で実現できるものではありません。本で学んだことやこれまでの説明に従い、日常生活で実践していくことが重要です。
以下の5点を日常生活で意識してみましょう。
相手の目を見て会話する
相手が話している間にうなずくなどの相槌を打つ
相手の話を繰り返して確認する(オウム返し)
相手の話をまず肯定して受け入れる
相手が話し終えるまで待つ(話を遮らない)
特に4番目、「相手の話を一度肯定して受け入れる」については補足が必要です。これは相手の言葉を無条件に受け入れるという意味ではありません。意見が異なる場合は、「そういう見方もあるね。でも、私はこう思う」といった形で、相手の意見を尊重した上で自分の考えを述べることが肝要です。
また、「まず、ちゃんと聴く。 コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比」という書籍もおすすめです。
色々な傾聴の本を読みましたが、この本が一番"日常で使いながら身に付けられそう"という印象を持ちました
6.2 面接演習の実践
面接演習の実践 面接演習を実践することも重要です。実践方法としては以下の2つが考えられます。
知り合いに協力を求めて練習する
専門の教育機関を利用する
個人的には、まず専門の教育機関で学んだ後、その知識を活用して知り合いと練習することを推奨します。教育機関は多数ありますので、評判を確かめた上で選ぶと良いでしょう。
知り合いに協力を求める際の面接演習の課題については、複雑な内容でなくても問題ありません。管理職昇進を目指す過程でさまざまな問題に直面しているでしょうから、その中から興味深いものを選んで課題として取り組むと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、昇進試験で面接演習を受けることになり何をどう対策すれば良いのか悩んでいる方向けに、次の内容を説明しました。
・そもそもこの面接演習では何を求められているのか
・面接演習の基本のパターンの流れ
・コミュケーションスキルについて
・問題解決能力について
・面接演習でありがちな失敗
・トレーニング方法
本記事が皆様のお役に立てば幸いです。
宣伝-1:昇進試験の小論文添削サービス
私は昇進試験における小論文の添削サービスも行なっております。
「本記事を参考に小論文を書いてみたけど、これで合ってるのか不安だ。」
「自分の書きたいテーマがうまく構成に落とし込めない」
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面接と合わせて小論文試験も受けるという方はそちらもご覧下さい。
https://note.com/yerobu/n/n58a80c39518a
以上、ありがとうございました。
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