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響け!ユーフォの好きなキャラ3選と、自分なりの感想【前編】


終わっちゃったなーユーフォ・・・

サクッと書けることないかなーと思いつつ、書かねば感にもほだされ書いてみます。一応1〜2期や映画版もたくさん触れるのと、3期未視聴な方はネタバレも含みますのでご注意ください。

そして私は評論家ではないので、しっちゃかめっちゃかなことをたくさん述べます。ツッコミより「バカだなー」と笑う余裕を持ってお読みくださいね、、、

(以下作品名を『ユーフォ』と書きます。楽器の場合『ユーフォニアム』)

3位-a

高坂麗奈

麗奈の持つ強さが好きでした。つよさって一言で表しても伝わるのは人によりけりなんだけどさ。「麗奈って強いよね」って七色なこと言われても、本人は逃げないんだろうな。


そういう周囲をブチ抜く強さは、1年の頃のサンフェスしかり、結果発表での滝先生への告白?シーンしかり、ずっとブレずに描かれてきたと思うんです。

ちなみに私はキャラソンってほぼ聴かないんだけど、麗奈のこの曲だけは1期からずっと聴いてる。本人の曲だなあと感じるのと、カッケェから。それが何年前からか知りたくはない・・・。

思うとこ

さて麗奈と言えば、と言うより、ユーフォ3期といえば12話『さいごのソリスト』の回だと思うんですけど

私はものすごく感心する展開だったと思います。この脚本書くんだな、すげえなあ、って著名すぎるアニメ構成の方の名前を改めて何度も確認しました。

ユーフォニアムのソリスト決めにおいて、久美子と真由がずっと真ん中にいました。そして90人強居る集団で二人のうち一人を選ぶ。でも結局決め手は麗奈ひとりって展開、酷だと思うんです。

残酷さを審査員に委ねる=吹奏楽コンクール

って部分も作中あったじゃないですか。みぞれ先輩がコンクール嫌いな理由ですね。自分たちの音楽を誰かに選ばれ決められる理不尽さもまた、それぞれのキャラたちが悩みつつ向き合っていたテーマの一つでした。

そしてそこに至るまでの部内選考においてもそうです。生徒間や顧問との関わり合いも、ユーフォという作品ではかなりウエイトを置いて作られていますよね。

麗奈から話はやや逸れますが

コンクールメンバー決めはよく揉めます。
そして揉めた場合の決め方は、作中これまでのパターンだとこんな感じ?

①生徒間(実力)で決める---1期トランペットソロ再オーディション
②選考で誰かが遠慮する、身を引く---香織先輩2年時、中学時代の久美子や転校前の真由に敗れた側の人たち
③引退生や観客(完全な第三者)が選ぶ---アンサンブルコンテスト
❶顧問(大人)が誘引する---滝先生

①はそのままですね。“生徒間”と書いたのは滝先生や第三者が投票に介入してない部分が大きいと思ったからです。

そして私は原作未読ですが、③の決め方は久美子が2年時のアンサンブルコンテスト編以外なかった…よね?
この時は部員投票とセットでしたが、①の決定方法とは明確に違うと言えるでしょう。

さて。
ユーフォをしっかり観ている人ほど、私のパターン分けは突っ込みたくなると思います。②はおかしいって。わかりますその気持ち。

②選考で誰かが遠慮する、身を引く

特に中学時代の久美子に席を奪われた先輩(久美子のトラウマ)なんかは、演出から見ても「自ら引いた」とは言えないでしょうね。そんな潔い感じには見えませんし。

香織先輩や、真由に勝てずに音楽ごとやめちゃった同級生に関しては、そもそもオーディションに関しては揉めてない。だから引くも何も、選ばれなかっただけ(=①や年功序列の結果)。何も知らない第三者的にはそう映るはずです。

「オーディションがどんな結果でも、誰かしらは絶対悔しい思い=遠慮をするじゃん」
「じゃあ①と②って一緒じゃない?」
「別の方法ではなく、単に①→②って段階が異なる物なのでは?」

って内なる声に、私はそうかなー?と答えます

①生徒間(実力)で決める
②選考で誰かが遠慮する、身を引く

の違いは曖昧ですが、別物だと思います。
例えを2つ挙げます。

・やる気のない上級生にソロを譲った2年時の香織先輩

2年にして北宇治で一番うまかった(優子先輩談)のに、香織さんはソロを吹きませんでした。

彼女は極論、②から①へ持っていくこともできたわけです。
まさしく3年時に、ソロが麗奈で決まった結果に待ったをかけたように。

「それは部が崩壊寸前だったから…!!香織先輩は部を守ったの!!!!」

デカリボン先輩はそう怒鳴りそうですね。

だとすれば、「譲った」ではなく
「揉め事を避けた」「黙って従った」
みたいな方が

冷たくは聞こえますが、きちんと言い表しているかもしれません。
(「自分より下手で練習もしてない上級生が吹くことに何も思わなかった」だけはないと信じたい)

どれだけ仕方なくても、結果的に②を選んだのが当時の香織先輩でした。これは部内投票や実力では決めてないので、①には当てはまりません。(①と②は同義じゃない)

・「実力」や「正しさ」だけで部員の背中を押しきれない久美子と麗奈


「北宇治は実力主義」
「一番上手い子が吹く。それが北宇治」

と掲げる久美子ですが、1年時の奏や、最後の最後まで遠慮し続けた真由とは衝突しました。少なくともそのたくましく美しい信念ひとつだけでは、二人とも簡単に気を許すようなキャラではなかったですよね。。。

言い換えるなら、彼女たちが抱えるトラウマを払拭できるほど、「北宇治は実力主義」って旗は強くなかったんです。
もちろん最後は、久美子の嘘のない言葉と音楽への愛情によって二人とも本当の仲間になるわけですが。

強くないというより、「信じ抜けない」かな。

そしてそれは、形は違えど特別な麗奈も同じ。滝先生の選考に不満を唱える部員を、正論と圧倒的実力だけではまとめられなかったドラムメジャーの姿として描かれています。

確かに、実力で決める以上は、結果以外に生まれるものは全て個人の感想なのかもしれません。

「下手だけど3年生が選ばれるべき」
「自分が選ばれなくて悔しい、あいつが許せない」
↑そういった声や想いを②にカウントするのであれば、①→②の順序は確かにありえます。

ただ、“実力で決める”とは本来、①の次に何もない無慈悲な結果を指すと思うんです。

①生徒間(実力)で決める
②選考で誰かが遠慮する、身を引く

めちゃくちゃ乱暴に言えば、“実力以外を見殺しにする”です。そもそもその結果の後には、遠慮も辞退も伴っちゃいけないのかもしれません。あるのはただただ責任感。「選ばれたからにはやる」という責任以外要らないんだと思います。


じゃあ①の結果→❷誰かが音楽を嫌ったり退部したら?

その実力主義は正しい? 部活として立派? その犠牲は仕方ない?

__そんな問いのために作中、特に真由は設計されているのかなあと3期を見て感じていました。

だからきっと、本当の理想は①で決めて、②など存在せず全員が一丸となって(私情を捨て切って)目標を目指すことなんでしょうね。

多分でもそれは、プロの世界な気もするんですけどね。
『さいごのソリスト』で奏ちゃんが泣きながら久美子に言ってましたよね。

「先輩に(ソロ)吹いてほしかった…」
「奏ちゃんは実力主義派じゃなかったの?」
「それとこの気持ちは別です」

「私だって…最後に久美子先輩と吹きたかった」


引用元:TVアニメ『響け!ユーフォニアム3』最終回直前PV
https://youtu.be/m6HBe_ewMbc?si=Ze59_6ysB3Rr_oMw


部活ってなんだろうね
青春ってなんだろうね
揉めるってなんだろうね
揉めないってなんだろうね


ってグレーな部分こそが、私的な『ユーフォ』の中身だと思います。本質ってやつです。その中身は視聴者みんな違うと思うし、登場キャラ全員が一緒じゃなくていいはずです。

だからこそいつも結果だけが無慈悲にあるし、等しくないはずのそれだけが、どの学校にも等しく与えられるよね。ってありふれた帰結になるんじゃないでしょうか。


3位-b

ながーーくなりましたね。

端的に言えばこうです↓

①は実力主義の北宇治
②はそれまでの北宇治か他所の話

そして前述の通り

①生徒間(実力)で決める

とは、顧問や審査員の票は無しで決めることです。
つまり理不尽な決定権を大人ではなく
→部員、仲間に委ねるということです。

また言い換えるとこうです。
決める側の実力(あるいは覚悟)も必要になる。

3期12話『さいごのソリスト』を観て、奏者だけが秤にかかっていないことを滝先生は暗示しているように、私は受け取りました。

…まあホントは「回りくどいなーーアンタが決めちまえよ」とオーディション前には思ってた奴なんですが。

さて、やっと冒頭の話に戻ります。ユーフォニアムのソリスト決めにおいて、結局最後は麗奈の一票に委ねられる展開になります。

ここでも貫き通したのが、麗奈の存在の全てでした。


この選択をしんどく思う人は多いと思います。特にメインターゲットの現役の中高生たちは「意味がわからない」とさえ感じる人も結構いるんじゃないでしょうか。

「普通は」という接頭語を自ずと言ってしまうのもわかります。
どんだけ酷いことをするんだと。怒ってしまうのも仕方ないでしょう。

それでも私は麗奈好きだなと思えた瞬間でしかありません。

特別になりたい麗奈ですが、大好きな親友に泣きじゃくりながら、全てを吐露する姿は普通の高校3年生に他なりません。

思い返してみると1期1話目最初のシーン。中学最後のコンクールの結果発表。
ダメ金という結果にそこでも麗奈は泣いていました。その涙を怒りに変えて、すぐ傍でとんでもなく腑抜けたことを言う「あんた」にぶつけていました。

結果への悔しさに死にそうになる

結果への嬉しさに死にそうになる

そういう成長や対比が、1年の時点で麗奈は描かれていました。

そして『さいごのソリスト』では、目の前で死ぬほど悔しがるほど共に成長した「あんた」を想って泣くのです。部長である最高の親友をソリから降ろした自分の決意を、それでも揺るぎなく信じるために。

奏者としての強さと友を想える強さがグシャグシャになって入り交じった涙。そんなの感動をするよ、そりゃあ。


いやあーー
このnote書きながら3期見直してますが、やっぱり『さいごのソリスト』は凄いですね。。。もしもこの話が無かったら、私的な好きなキャラランキングだと麗奈は4位だったかもしれませんね笑


まさか前後編に分かれるとは…軽く書けてないじゃん

1・2位は後編で

よろしければまたお付き合いください!


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