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投稿小説を自分で書籍化した話④~テキストをPDFに変換する~

前回までのお話はこちら

テキストを印刷所に入稿する形式として、PDF(もしくはpsdかaiだったかな?)が指定されているので、手持ちのテキストファイルを縦書きのPDFに変換します。

なのですが、これまだ自分の中で結論は出ていません…
今回は、そんなお話です。

1、縦書きテキスト変換アプリ「Tateditor」

「環状の時計」様で公開、無料で配布されている「Tateditor」です。
すでにご存知、ご使用の方も多そうですね。

少なくとも私にとって、投稿小説用に書いたテキストをPDFに変換するツールとしては、

・文字装飾がそのまま、あるいは多少の変更で反映される
・希望する位置にノンブル(ページ番号)が入れられる
・フォントの埋め込みができる
・できれば「!?」と「!!」もなんとかして欲しい


以上4点が必要でした。
文字装飾というのは、第二回で書いたルビ、傍点、縦中横ですね。

投稿時点では横書きなので、縦中横は設定していませんし、傍点も使わないのですが、校正の段階で一気に直してしまいたいので、これらに対応している「Tateditor」を使っています。

上記4点については本当に申し分ないです。
校正で装飾記号を入れたテキストを、読み込んでも貼り付けても即時に変換してくれます。
「!!」と「!?」についても、対応しているフォントを埋め込み、詳細に指定できることで、「!」や「?」との区別までつけられます。

んがっ。
ノンブルや余白の指定がピクセルやミリではなく%だったりして、少しクセがあるのと、特定ページのみノンブルなし、の指定はできません。
章タイトル(いわゆる見出し)を単独ページにしたかったので、他のツールを併せて使うことにしました。
他にも、目次と、初出を記載したページもノンブルなし、奥付ページはノンブルなしかつ、横書きでフォントは本文と別のもの、レーベルのロゴマークを入れたい。

と、様々にやりたいことが出てきて、作っては分割、並べ直しては統合、という作業が、面倒臭い以上に、乱丁落丁を起こしそうで恐ろしかった…

これ全部ひとつのソフトで済むといいんだけどなーとぼんやり考えています。
今のところ、最新の一太郎辺りが一番対応しそうですが、個別ページのノンブル抜きはかなり珍しい機能かもしれないですね。

あと、Tateditorについては、何故かそれらしい原因も見当たらないのに、ルビが大きくズレるところがありました。
二字熟語だったのですが、殆ど次の単語にかかるくらい下がってしまい。
どうしても解決できず、これは一文字ずつのルビにつけ直したら見た目は整いました。なんだったんじゃろ…

2、PDFの分割と結合「CubePDF Page」

Tateditorで出力したPDFを、「CubePDF Page」で分割し、ノンブルのない章タイトルページをWordで別に作成して、また「CubePDF Page」で統合し直し。

めちゃくちゃ便利なんです。
埋め込んだフォントは保持されているし、ページ番号も順に振られる。

んです!が!

CubePDF Pageでは、一冊分のPDFを分割すると、任意のページを指定することはできず、全てのページが分割されるんです。
360ページあったんで…こわかった…(乱丁落丁が)

もしご利用になられる方がおられましたら、分割したPDFを統合する際は、ドラッグ&ドロップを使用せず、追加ボタン→必要なPDFをまとめて指定→開く。この順番であれば、ナンバー順に追加されます。
ドラッグ&ドロップは順番が変わってしまって恐怖です。

3、WordからPDFに出力した時にレイアウトが崩れる

これ、結構いつまでも解決方法が分からなくて唸りました。

Wordの機能で直接PDFに変換するのは、そもそもガタガタになってしまいました。
なんでなんじゃい!と、検索してみたところ、Word(等)からのPDF変換は、印刷としてPDFに出力するのがもっとも崩れにくいとのこと。

章タイトルのページについては、なるほど上手くいったのですが。
初出を記載したページが崩れました。

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え、ええ~…こんなん初めて見たぞ…
ここが割といつまでも解決できなくて、結局、半角スペースを入れたりして、それらしく整えてから入稿するはめに…

で、これ。入稿した後にやっと見つけたのですが、印刷としてPDFに出力する際に、プリンターの設定を変更してやればきれいになりました。

4、現時点での見解

もうちょっと後の項目で書こうと思うのですが、有料のPDFエディターを使ってみる機会がありまして。

ページの間を抜いたり、間に足したりするのがめちゃくちゃ簡単でした…。

無料で作成するなら、
1、Tateditorでテキスト変換
2、Word等、慣れたソフトからPDF出力で変則ページ作成
3、CubePDF Pageでファイルの分割と統合をして整形

これでも全然いけますし、最初は面倒臭くても慣れてしまえば脳死しながらできるような作業です。
ただまあ、今のところ、ヒューマンエラー(自分のミスによる乱丁落丁)対策まで考えると、なんらかの有料のPDFエディターを導入してみようかな…という手応えでした。

あとなんでしたっけ。難しい漢字のエディター。アレも触ってみたいと思います。いつか。

実際に作った本はこちら

次回は、ePUBという電子書籍形式にテキストをまとめるお話です。


おひねりをいただいたら執筆のためのおやつを買います。サラミとかチーかまとか。