見出し画像

データベーススペシャリスト攻略法【合格体験記】

0.はじめに

はじめまして しめじいと申します。令和3年のデータベーススペシャリスト試験に合格しました。簡単に筆者のプロフィールを掲載させていただきます。

・学生(理系、非情報系)
・基本情報、応用情報、安全確保支援士合格
・応用情報まで極力データベースから逃げてきた
・情報系の業務経験はなく、もちろんデータベースを使用したこともない

これまでデータベースから逃げてきた私ですが、高度試験をもう1つくらい取りたいと考え受験を決意しました。一方で、データベーススペシャリスト合格体験記の殆どが実務経験のある人によって書かれており、午後問題の選択など本当に知りたい情報が書かれていないと感じています。せっかく合格したので、忘れないうちに書き留めておこうと思います。(とはいえもう3ヶ月近く経っていますが)

自分もここまで点数が取れてるとは思いませんでした。

ちゃんとpdfで保存しておけばよかったです


1. データベーススペシャリスト試験について


データベーススペシャリスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が行う情報処理技術者試験の中で、最も難しい高度試験の1つです。試験の出題形式は以下のようになっております。

午前Ⅰ:4択50分、応用情報レベルの問題(免除あり)
午前Ⅱ:4択40分、データベースの基礎、他分野からの出題もあり
午後Ⅰ:記述式90分、3問中2問選択
午後Ⅱ:記述式120分、2問中1問選択


2.勉強方法


私が行った勉強方法をまとめます。

①SQLの基礎知識取得
②試験対策本を使用して試験範囲を俯瞰する
③過去問演習

①SQLの基礎知識取得


はじめに少し話しましたが、私はデータベースに関する知識がほぼ0でした。基本情報・応用情報ともに、SQLの問題は歯が立たない状態でしたので、基本からやり直すことにしました。

勉強に使用した本です。

これ1冊で試験用のSQLが完璧になりました。適宜手を動かしたほうが良いと思いますが、すべて解くと他の勉強時間が足りなくなるので推奨できません。また、応用情報のデータベース問題を少し解きました。慣れると1問10分くらいで解けます。

②試験対策本を使用して試験範囲を俯瞰する


自分は以下の本を使用しました。

この本の特徴として、データベースの基本知識は半分程度のページであり、残りは過去問分析や勉強法、過去問解説に割かれています。
しかし、量は多くないデータベースの基本知識ですが、内容はヘビーで私は初見で理解しきれませんでした。

私はH26年の教科書を中古で購入しました。過去問解説をダウンロードすることはできませんが、公式の回答だけでもなんとかなります。


③過去問演習


教科書を読んだだけでは理解できなかった部分を、過去問で補っていきました。(午前Ⅰについては後述)

午前Ⅱについては、これまでの試験と同様の勉強法で大丈夫です。自分は過去問道場というサイトで勉強しました。安定して6割を取れるようになったタイミングで午後試験の対策に進みました。また、試験1週間前のタイミングで再び午前対策を行いました。

午後Ⅰ・Ⅱについては、解く→間違えた問題の解き直しを約10年分行いました。自分は午後Ⅱ概念設計(問2)を選択しましたが、物理設計(問1)の方も一応解きました。


3.午前Ⅰ免除について


午前Ⅰは応用情報の午前問題がそのまま出るため、試験範囲が広く対策に時間がかかります。また、午前Ⅰが免除になると、集合時間が遅くなるというメリットがあります。

午前Ⅰの免除には以下の3つの方法があります。(過去2年以内)

  • 応用情報技術者試験合格

  • いずれかの高度区分の試験合格

  • 高度区分試験における午前Ⅰで合格点を取る

この時「午前Ⅰで合格点」というのは意外と盲点だと思います。つまり、春季の適当な試験をダメ元で受験し、午前Ⅰの免除を獲得するという技があります。お金に余裕がある方はいかがでしょうか。


4.午後試験の選択方法


午後試験の問題は以下の2つに分類されます。

  • 物理設計(SQL、索引、排他制御、レプリケーション)

  • 概念設計(E-R図、関係スキーマの穴埋め)

そして、問題ごとの出題パターンは概ね固定化されています。

  • 物理設計:午後Ⅰ問2,3、午後Ⅱ問1

  • 概念設計:午後Ⅰ問1、午後Ⅱ問2

自分のような未経験者におすすめするのが、概念設計に決め打ちすることです。物理設計は前述の通り出題範囲が広く、自分は過去問を解くにつれて対策しきれないことを実感しました。概念設計の場合は、だいたい同じような問題が出ます。

しかし、午後Ⅰは概念設計が1問しか出ないため、物理設計を1問選択する必要があります。自分は本1冊かけて勉強したSQLが得意だったので、SQLの内容が多い問題を当日に選びました。概念設計で40点取れば、残りは20点で合格です。

概念設計、物理設計どれを選択するにせよ、データベーススペシャリストの午後試験は時間がかなり限られています。排他制御を避ける、索引系問題を避けるなど、午後問題を選択する毎ルールを決めていくのがおすすめです。


5.概念設計の難問


過去問演習の際の参考にできるよう、概念設計で難しいと思われる問題をいくつか挙げます。これらの問題を最初に解くと心が折れるので避けたほうが良いでしょう。

IPAが配布する講評に正解率の傾向が書かれているので、そちらも合わせて確認してみてください。

R3午後Ⅰ問1:候補キーや関数従属に関する問題が久々にでました

R2午後Ⅱ問2:複雑なサブタイプとリレーションがどれも難しい

H31午後Ⅱ問2:パン屋、試験直後はパン屋がトラウマになったとの声も

H25午後Ⅱ問2:E-R図において、0を含むのかどうかも書かせる(ダントツで一番難しいと思います)

難しい問題でも配点により合格率は一定になっていると思われます。試験当日は最後まで諦めないことが大切です。

6.まとめ

勉強方法

①SQLの基礎知識取得
②試験対策本を使用して試験範囲を俯瞰する
③過去問演習

TIPS

・午前Ⅰ免除はできる限り手に入れる
・未経験者は概念設計がおすすめ
・パン屋の話ができると通ぶれる。
・逃げ恥で星野源が持っていた資格

以上になります。もしよろしければいいね、よろしくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?