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はなまるがもらえない

何者かになりたくて
ならないといけない気がして
いいねって言われたくて
でも周りの目が怖くて
ぐるぐるちくちかもじゃもじゃと
のどにつっかえていっぱいで
目の下の堰が切れたら どんなに楽だろう

地面にスマホを投げつけたら
地面は割れて世界は壊れますか?
ゴールドの光が広がって I’m the concept
そんな可能性に気づいた私に、
いいねって誰か言ってよ

毎日が誰かと私を比べるテスト
あれ、花丸はこんなにもらえないものでした?
上見て右見て左見て上見て
なんとなく善悪が敵味方が決まってゆく
私もその工程の一部みたい
仕掛けが分からない私は馬鹿なの
ああ、またのどの奥がきゅうくつで

鞄の中身をぶちまけて底を見上げたら
新しい世界につながっていますか?
そこには他者はいなくてOnly I am
これ、ほら、教えてあげるから、
いいねってみんな言ってよ

私のアパートの部屋の上にも下にも
右にも左にも誰かが生きてて
ちょっと飛んだら眼下に無数の誰かがいて
地球を脱するまでひたすらに広がって
集合体の恐怖で耳がふさがる
なんで私はその点々の点なの?

地面にスマホを投げつけたら
地面は割れて世界は壊れますか?
ゴールドの光が広がって I’m the concept
そんな可能性をうたう私に
100万回のいいねを押してよ

#詩 #フィクション
#大人になったものだ #何者

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