見出し画像

こじらせ女の恋活奮闘記#2「ご対面」

前回マッチングアプリ「with」を使い始めたお話をしたので、今回はマッチングした方と実際に会ったときのお話をしたいと思います。


探り合いの会話に早速飽きた

マッチングアプリを始めてわりとすぐに気づいてしまったのですが、私はメッセージのやり取りをするのが嫌いなようです。
いいねをしたり、されたりして、簡単な自己紹介から始まるありきたりなメッセージのやり取りを様々な男性と行うことの面倒さたるや!
入会早々、何度も「やっぱりやめようかな…」と思ってしまうレベルでした。

もちろん、メッセージをやり取りして、相手との会話が楽しめそうだったら、もしくは、会っても大丈夫だと思えたら実際に会う、というのがマッチングアプリを媒介した正統派恋活のあり方なのだと思います。
しかし、普段からLINE等で雑談をしない私にとっては、そんなやり取りでさえ苦痛に感じられました。

このままではフッとアプリをアンインストールしてしまいそうだったので、とりあえずなんとなく安全そうな、年齢の近い方に会ってみることにしました。
彼氏はいたことありませんが、女金糸雀、行動力には自信があります。

そこで、他の用事でちょうど近くまで行く予定があった、Aさん(22歳・大学生)と会うことにしました。
Aさんとは旅行という共通の趣味があったため、メッセージのやり取りもかなり会話が弾み、言葉の選び方も丁寧で好感が持てました。
私の希望を基にデートのプランを考えてくださり、当日までワクワクと緊張が混ざって、もうアドレナリンドパドパでした。
色気づいて新しいピアス買ってみたりしちゃいました。



地雷、即踏み抜かれる

当日、駅で待ち合わせるものの、人が多くAさんがどれなのか全くわからず、スマホも速度制限でなかなかメッセージが送れない、という小さな問題はありましたが、なんとか合流して和食料理を食べに向かいました。

Aさんはお店に向かう道中、「ああいうアプリ使ってる女の人って詐欺写使うものかと思ってましたが、写真のまんまでお綺麗ですね」と笑いかけてくれました。
しかし、その時の私の脳内は
「この人なんか歩く時の距離近すぎん??1分前に会ったばっかりだぞ????」
「てか、『お綺麗ですね』って、そんなわけあるかよ、お世辞なんて要らん……」
「ジロジロ見すぎじゃない?歩いてるときは前向いた方がいいんじゃない??」
という関係ないことだらけでした。

そう、私は自己肯定感が驚くほどに低いのです。
普段の生活で自分の外見や能力に不満があるわけではないのですが、恋愛や男女関係となると途端に卑屈な自分が顔を出します。
異性から褒められることはそう多くはないのですが、経験から分析すると、「すごい」とか「頼りになる」といった能力や内面を褒められることは素直に受け取ることができます。
しかし、「可愛い」「綺麗」という外見を褒められることにはたまらず訂正したくなってしまうし、実際に口に出して否定してしまうことが多いです。
同性から外見を褒められることは、もちろん素直に嬉しいと感じることができます。

自分でもどうしてこんなに男性から外見を褒められることに対して嫌悪感があるのかわからず、しかし、これは「もっと可愛いって言ってほしい」という気持ちからくる「謙遜」ではないことは心に残るモヤモヤが物語っています。

大学でのとある授業で、単語や画像から連想される単語を素早く書く、という連想ゲームを行った際、最後のテーマが「可愛い」という単語でした。
5秒という短い時間で私が連想した単語は「ねこ」「ハムスター」「赤ちゃん」でした。
講義を担当していた講師曰く、「可愛い」という単語から連想した単語とは、その人にとっての「可愛い」への印象を表しているそうです。
そこで私は、自分が無意識のうちに「可愛い」という言葉に対して「弱いもの」「守ってもらわなくてはいけないもの」といった印象を持っていたことに気づかされました。

だから、現在の私の中での「可愛い」や「綺麗」への嫌悪感の正体は、「男性に舐められたくない(守るべき、弱い存在だと思われたくない)」という感情なのだと暫定的に認識しています。

そんなこんなで私という人間はしっかり女をこじらせているわけです。

私の意味不明すぎる地雷を踏みぬいた他、Aさんはこじんまりとした静かな店内でも、込み合った車内でも大きな声で話し、店員さんに対してはタメ口で、学歴コンプから過去の栄光にすがった自慢が多く、大学生にありがちな「吐くほど酒飲んでます卍」「朝までオール卍」という謎のアピールをしてきて、無いなと確信しました。

地雷を踏み抜いたことは全く関係ないのですが、Aさんとはもうデートすることはないと思います。
もしかしたら私の理想が高すぎるだけなのかもしれません。世間一般から見たらAさんは素敵な男性なのかもしれない。
しかし、私は一切ときめかない自分の気持ちに素直に恋活していきたいと思っています。
だからこそ、「なんか…」や「なんとなく…」という気持ちを大切にしていきたいですね。



初デートを通して感じたこと

そして、Aさんとのデートを通して発見した自分の大問題として、「(自分が好意を持っていない)異性に女として見られたくない問題」があります。

デートの途中、Aさんが私の髪を触ったり、「モテそう、信じられない」と目をのぞき込んでくることがありました。
彼に悪意はないことはわかっているのですが、手を払いたくなったし、「こっち見んな!」と言いたくなってしまったのです。(ちゃんと我慢した)
以前好きだった先輩に髪を触られでもしたら気色悪いくらいニヤニヤしたでしょう、つまりそういうことなのです。

なんと傲慢なことでしょう。「私が好きな人以外、私のこと女として見るんじゃねえよ!!!」だなんて。そりゃあこんな身勝手な女、モテないわけです。

女として見られたくない、もっと言うと性的な目で見られたくない、怖い、という気持ちがあります。
だから、私はレディーファーストというものが本当に苦手なのです。
男性に仰々しく丁寧に扱われると、「女らしくしていろ(大人しくしていろ)」と言われているような気分になり、居心地が悪くなってしまします。

マッチングアプリを使って男性と会ってるくせに「女として見ないでほしい」なんて通用するわけがないですし、身勝手にもほどがあることは重々承知しているのですが、どうしたら変われるかは今のところ見当もつきません。

あーあ、本当にこじらせてるな。我ながら面倒だな。
果たして本当に恋愛できるのでしょうか。

これにめげずにアプリは続けて、機会があればまた別な男性に会っていきたいと思います。
分からないことは考えてるだけでは何も変わりませんからね!
とにかく行動あるのみ!!



〈今日のこじらせ女川柳〉
鬱デート  美味しいものに  罪はない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?