- 運営しているクリエイター
2024年2月の記事一覧
〈短歌〉2024年2月
冬の朝イオンタウンの長椅子は私の読書のためだけにある
サボテンて死ぬんや(笑)と口にして取り戻せない言葉が増える
ここまでの小さな旅と知っているしゃぼん玉をもう追ったりしない
もう一章読むには足りずパズルゲームするには長い夜のバス停
ヘッドフォンしたまま触れる鍵盤のとすんとすんと雪解けの音
小説をめくる一人の寝室に車窓から見た春野が香る
◇感想(セルフ)
電車から見る景色って、窓閉ま
〈短歌〉2024年1月
あの人の腹にいた子はあの人の温度のままで光になれる
ぷかぷかと尻を並べて爆撃のことなど知らないような水鳥
雨雲とビルの縫い目を抜けた陽がドバトと私だけを照らした
君は今どこだ正月は能登なのかうちにはそろそろ寿司が来るのに
タンポポもシンニンギア・スペキオサもあなたは等しく名前を呼んだ